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脳移植したら世界が変わっただと?!  作者: 猫夏れい
第一章「脳移植と変化」
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妄想少女の嫉妬

 


「あ、望月ちゃんだ! 久しぶりー!」


「ふふ、和美ちゃん。久しぶりね」



 あれ。お二方共に知り合いでしたか……。と、ここで安堵の息を漏らさせてもらおう。

 というかこのふたりが俺の知らないところでつながっていたとは。

 思いのほか世界って狭いものなんだなあ。



「慧君、そんな深い息吐いちゃって。どうしちゃったの?」


「いや、別に。深い理由なんてこれっぽっちも」



 どこかで選択を間違えたのだろうか。どうしてわずかながらも変な雰囲気に?

 いや、和美が俺を訝しげに見るのはわかるんだけど、先輩まで勝手に混ざらないでくれませんか!?



「ふーん……」


「あら、慧は和美とお友達だったの?」


「あー、まあね」



 腐れ縁とも言うべきか迷いどころでもあるんだけれども……。

 まあ、一応本人もいるんだし口には出さないでおこう。いや、本人がいなくとも口には出さないけども。



「かくいう先輩と和美はどういった関係なんですか?」


「従姉妹よ。ねー」


「ねー」



 仲良しこよしか。今となっては別にかまわないが。昔の俺だったら何も知らないで全力で先輩と和美とが引き合わないように努力とかしたりしたのだろうか。

 まあ、元から繋がりがあったんなら焼け石に水なんだろうけれども。



「ねー、逆に慧君と望月ちゃんとはどんな関係なの?」


「元恋人よ」


「えぇ!?」


「ちょっ、望月先輩!?」



 和美はただでさえいつ爆発するかわからぬ時限爆弾だっていうのになんてことを口走ってくれるんだ?!



「なーんて、ね?」


「じょ、冗談になってませんよっ。それ!」



 我ながら言うのもなんだけれどもきっと顔が真っ赤に茹で上がっていることだろう。



「……」


「あ、れ……和美。どうした……?」


「……和美ちゃん?」


「ごめん、今日はもう帰るね……」



 突然、和美が踵を返して俺の病室から立ち去っていく。

 そして微妙な雰囲気になったというのに先輩は心なしかニヤニヤと顔を歪めているように見える。



「女の子の顔して女の子を誑かしてるんじゃないわよー。きゃー」


「いや、別にそんなつもりは毛頭ないんですが……」



 ……一体この人は何を言ってるんだ。

 というか全部棒読みとか馬鹿にしているんだろうか、この人は。

 俺は百合とかそーいうジャンルは苦手なんだけれどなぁ。



「うーん、あれは怒っちゃったみたいね。妬いちゃったのかな」



 妬いた? ばか言え。いや、そんなこと口には出さないけどね。

 とにかく、まず考えるべきは和美がどうして機嫌を損ねてしまったのかということだ。

 う、うむぅ……。わからない。



「慧、ごめんね。ややこしくしちゃったみたいで。今日はここら辺だ戻る事にするよ。じゃあね」


「ちょ、先輩!?」



 行動早!

 そして決断も早い!


 流石俺の惚れた女性なだけはあるというべきだろうか。いや、別に惚れなかった女性がすごくないとかそういう意味じゃない。とりあえず言ってみたかっただけだよ!

 ……うぅむ。


 和美が機嫌を損ねてしまった原因が分かるまではここに残っていて欲しかったなぁ……。

 寂しいっていうか。怖いっていうか……。

とにかく、今までの分を少しでも取り戻すぞー!

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