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脳移植したら世界が変わっただと?!  作者: 猫夏れい
第一章「脳移植と変化」
1/21

プロローグ

これは以前投稿していたものの書き直したものです。

もし読めるものでなくても生暖かく見守って下さい。

また、今回は初回特別版と言うことで一時間後にもう一話投下しますのでご了承を。

 それは俺が高校に上がって一ヶ月を過ぎる頃だ。

 俺が老いてもこと大事件だけは忘れることは無いであろう。


 それ程鮮明に記憶した事件だった。



 それは朝の話だった。

 御津高校に入学して朝の早い時間帯の課外授業に慣れた頃だった。


 いつもならギリギリまで家にいて登校。

 授業開始15秒前に着席する。



 あの日も同じだった。

 あの日に戻れるなら交通ルールをマナーを守れと厳重に注意してやりたい。

 軽率な行動をするなと叱ってやりたい。





 全身が思うように動かない。

 視線や指先はかろうじて動くがそれ以外は動かない。

 腕も足も首も口も。

 よくよく思えば触覚すら感じていない。



「……あれ、まっかだ」



 世界が血の様な真っ赤に染まって見える。

 ヒトも、クルマも、イヌも、タテモノも。


 何か頭がオカシクなったのだろうか。

 そうだ自転車で学校に向かってたんだ。

 こんなところで寝そべっている暇はないのだ。


 あれ、自転車は?

 頑張って視線を逸らすがそれは見つからない。


 いや、認識できなかった。


 あんなひしゃげた自転車が自分のものだなんて思いもしなかった。

思いたくもなかった。



「……あれ、おれの?」



 周囲からは心配をする声や悲鳴にもにた叫び声が聞こえる。

 あれ……、身体が、いたい。

 痛覚というのは遅れて襲って来ると聞いたことがある。

 これがそうなのだというのだろうか。


 いやだ。

 こんなところで死にたくない。

 おれは、まだ、こうこ、うに、入った、ばか、り、なの、に……。


 激痛は俺の願いをものともせずに強くなってゆく。

 紅い液体も俺を中心に広がってゆく。

 熱い。全身が燃えるような程に熱を持っている。


 このままじゃ……。



 そうしてあまりの激痛によって俺は意識を手放してしまった。

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