奴は突然やってきて・・・
・・・ピンポーン
誰だろうか?こんな時間に。
時計を見てみると九時をまわっている。
そんなことを考えながらもとりあえず玄関に出てみる。
「どちらさまでしょうか?」と言ってドアを開ける。
そこに立っていたのは俺と同い年くらいの女だった。
「あのー、どちらさまで?」
俺はさっきした質問を再度繰り返した。
「きみが榊原 進ね?」
「あぁ、そうですけど・・・」
「じゃあ、この家であっているのね、わりと綺麗じゃない。」
はぁ?この女はやってきて早々なに言ってるんだ?
しかし、驚くのは次のセリフだった。
「最初は自己紹介からね。この教育期間中、ご厄介になります。教師の白神 ミナミです、宜しく。」
俺にはこいつの言っていることがわからない。教育期間?教師?なんのこうしだよ。特に引っかかるのはご厄介になりますって部分だ。
「言っていることがわかりかねま・・・」
俺が言葉を言い終わる前に彼女は家の中にずかずかと乗り込んできた。
「ちょっと、アンタ勝手に人の家に・・・」
「許可ならとっくに取ったわ。」
俺以外の誰に取ったというんだ!?
「余り、変なこと言ってると警察呼ぶぞ!」
「あら、警察を呼ばれるようなことしてるのは貴方でしょ?」
「俺が何をしたっていうんだ?」
彼女はしらばっくれんなとあきれ顔になった。
「透視能力手に入れたことをいいことに女の子のスカートの中を覗いてるのはどこの誰でしょうかぁ?」
俺は顔面、蒼白だ。(どんな女優にも負けない、肌の白さだ。)
なっ、なんでそのことを!?
「まったく幼稚なことするわね。私はそんなあなたをもう一度、一から鍛え直すべくココに送り込まれたのよ?私は乗り気じゃなかったけどね。」
そういうなり彼女はリビングの椅子にどっかりと腰を下ろした。