僕と男のマツロ
いやぁ~、久しぶりの更新ですね♪
また気が向けばその内にでも。
私の他作品も更新していますので宜しければそちらも見ていただけると嬉しいです。
脳天からカチ割られた青年だが、当然ながら身体の9割以上が炎で構成されている彼にそんな物は効くはずがない。
効くはずはないないのだが、彼は聖人君子ではないということをここに記載する。
青年は、自分の身体の構成後、鉄製のドアへと手を翳す。手が触れる前にドアはドロリと溶け始めその役割をなくす。
”…行くよ”
「分かってるって」
青年に付き従う精霊は、青年の頭にピョンッ!という擬音でも聞こえてきそうなほど軽快に青年の頭に座る。終始ニコニコ笑っているが、内心では、自分の契約者に対する辱めに腸が煮え繰り返そうになっていた。
-炎の精霊は激情家である。-
もし、精霊を記載する本というものがあるのならば、これは絶対に記載し忘れてはいけないだろう。
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その日男は、酷くご機嫌だった。久しぶりの仕事の予定がはいったからだ。
男の仕事は、異端審問。何を持って異端であるのかそうではないのか、という細かいことは男は気にしない。
男にとって重要なことはたった1つ。
国からの仕事と称して、人間の生殺与奪を握ることである。
どのような人間も閉鎖的な空間で自分の命を相手に握られている状態で平然といる筈がない。平然としているならそれは、どこか頭のイカれた人間だ、というのは男の持論である。
最近では、さまざまな国が己が身分を証明できるものを発行しているせいか、前に比べ男の仕事は少ない。
少ないだけで稀にはいるのだが。
さて、そんな中であるせいか、男が最後に人を殺したのはいつだったか。
これが約1年ほど前になるのだ。
男にとって、1年という期間は禁断症状が出て辺り構わず人を殺しまわってもおかしくはないほどだ。
よく自分でも、我慢できたなあと感心するほどにだ。
前回は女だったから愉しめたなあ、汚い笑みを浮かべる。
今回は男だったが、それなりに楽しめた。不思議なことに泣き叫ぶことをあまりしなかった獲物だったが。
普段の男であるならば、そんな獲物は恐怖の対象だった。
しかし、前述のとおり期間が延びすぎていたのだ。
男の感覚は麻痺しており、とにかく大義名分の元人を殺したかった。
叩きたかった。斬りたかった。刺したかった。抉りたかった。落としたかった。捥ぎたかった。痛みに、苦痛に喘ぐ人間の最後の表情を、自分という神に許しを請う愚かな人間を眺めたかった。
そして、お決まりは最後の大仕事の大槌。肉を引き裂き、骨を潰し人間という原形を留める事無く、人間という生物を殺したかった。
そんな中に振って沸いた獲物だったのだ。
急ごしらえだった為、大した物は用意できなかったが、それでも潰せた。それでも殺せた。
男には満足のいくものだったのだ。
男は伸びをする。それは、一仕事終えた普通の男性がするような仕草で。
「今日は気分がいいし、母ちゃんになんか土産でも………」
男の声が響かない。男の声は届かない。男の声は続かない。
何故なら、そこには誰もいないからだ。
今回は短め。
殆ど主人公の青年の話じゃないですし




