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僕はいないモノ

これまた、前作同様短めの文章と短めの話数で終わらせる予定です。それなりに楽しんでいただければ幸いです。

 まず皆に伝えないといけないことがある。それは僕がとても人見知りで臆病で貧弱で男として途轍もなく頼りがない残念な男だということだ。


顔も残念ながら格好良いわけでもないし、頭もそれほど良いわけでもない。といよりかはどちらかというと悪い。それは両方に当て嵌まり、周りの人にとって僕はイライラの対象にしかならない。


何をしてもトロいし、ミスをする。運動神経も悪いので運動面でも活躍もできない。僕は学生生活に何の希望も持てず、高校生へと上がり頑張ろうとしても極度の上がり症のせいか、何一つとして上手くすることなんてできなかった。


当然それは家族関係でもいえることであり、両親には期待させては僕に意図がなくとも裏切り続けたのでもう見限られているし、1人の妹にさえいないものとしての扱いを受けている。さすがにこれには、


「なんでだ!」


と強気に出たものの、そんな妹に出さえ喧嘩に負け挙句の果てには、


「あんたが居ると眼が腐る」


と言われる始末。


誰にも存在していないような扱いを受けて早1年。流石の僕も限界だったのだ。


学校の誰からも相手にされず、皆から無視される。家に帰ってもリビングから笑ってる声が聞こえ中へ入ると、途端に笑い声は止み、冷たい視線で僕を見てくる。


両親と妹の3人で食事をしており、3人とも椅子に座っている。そのテーブルには4つの椅子があった筈なのに既に僕の椅子はなく、3人用のテーブルに成り果てている。


誰からも相手にされず、無視の限りを尽くされ居場所すらない現実。家に帰ってもそこは僕の家ではなくただの寝泊りされてもらえるホテルだ。


食べるものは最低限で1日に食パン2枚と1ℓの水。今の僕はガリガリに痩せこけ、貧弱さに磨きをかけている。


こんなものが1年と続けば流石の僕とて限界が来る。それでも頑張り続けたのだ。認めてもらうために。


だけど、そんな僕の頑張りは結局認めてもらえず、僕の誕生日の12月の雪降る中、玄関の表札の名前から僕の名前が消えたときに僕の張り詰めた糸はいとも簡単に切れてしまったのだ。


もう限界だったのだ。




――――――――――――――――――――――――――――――――――――――





 僕はとあるビルの屋上に居た。何のことない。僕は逃げたのだ。どうせ戻ってもあそこは僕の居場所ではないのだから。


彼らには分かっていたのだろうか?人に人扱いをされないということを。それはつまり僕は人ではないのだろう?人でないのなら僕は何なのだろうか?


自問自答するもその答えは出ない。もともと僕は頭が悪いのだ。無い頭で考えても仕方がないというやつだろう。


でも、最後ぐらいは分かってほしかった、認めて欲しかった。僕という存在を。


それにしてもこのビルは煩い。近くで工事でもしているのだろうか?何もこんな季節のこんな天気の中でしなくてもいいだろうに。少しくらい空気を呼んでほしいものだ。


さあ、羽ばたこう。僕の未来に向かって。僕は小さな一歩を踏み出す。しかし、これは僕にとってとても大きな一歩なのだ。さあ、歩け。動け、行動に移せ。今の僕なら何でもできる。


そうして僕がビルから飛び降り――――――――






























――――――――――――地面と接触し、全身の骨が砕ける音が聞こえた。










どんな感じでしょうか?


何かご感想があればお願い致します。

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