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第3.2話: また地震だ!

セレネは小さく首を傾げ、不気味なほど軽い口調で言った。

「ふふ……一つ目の道にはゾンビ、二つ目は罠だらけ、そして三つ目は――」

彼女はかすかに微笑み、薄暗い光に瞳を光らせた。

「――幽霊がいるに決まってるわ。どれを選んでも、今日が私たちの最後ね。」


他の三人は、まったく同じ「マジかよ……」という顔でセレネを見た。


ゼディは顔を押さえてうめいた。

「はいはい、わかったよ。じゃあ、俺の必勝法で決めよう――『いーち、にー、さん、もー』方式だ。」


カルミーンは両手を上げて、深いため息をついた。

「もうダメね……私たち、絶対に死ぬわ。」


セレネはその横で相変わらず微笑んでいた。

「でも、一緒に死ねるなら少しはロマンチックじゃない?」


ゼディは目をぱちぱちさせてから、呆れたように言う。

「……お前、趣味変えたほうがいいぞ。」


三人がそんなやり取りをしている間、目の前の三本の通路は闇の中に口を開けたまま、不気味に静まり返っていた。

ゼディが左の道を指差そうとしたその瞬間――


「……みんな、見て。」

セウルの低い声が響いた。


真ん中の通路の奥で、淡い光が脈打つように揺らめいた。


「……何だ?」ゼディがつぶやく。


その光は次第に強くなり、まるで壁の内側を流れる血管のように、石壁を這うように広がっていった。

そして、古代の文字や紋様が一つ、また一つと黄金色に輝き始める。

まるで何百年もの眠りから目覚めるように――


カルミーンが眉をひそめる。

「この光……一体何なの?」


誰も答える間もなく、地の底から低い唸りのような音が響いた。

ゴゴゴゴ……と震えが広がり、天井のほこりがぱらぱらと落ちてくる。


ゼディがよろめきながら壁に手をついた。

「おいおい、また地震かよ!?」


揺れはどんどん強くなり、床が波打つように震え始める。

天井に亀裂が走り、石の塊が崩れ落ちる音が響いた。


セレネの懐中電灯が激しく明滅し、光と影が入り乱れる。

壁の紋様がさらに明るく輝き、まるで遺跡そのものが何かに反応しているようだった――

あるいは、何者かに呼び覚まされたように。


「下がって!」

カルミーンが叫び、セレネの腕を掴んで後ろに引いた。


その瞬間、巨大な石の板が彼女たちの目の前に崩れ落ち、

眩い光と轟音を伴って、粉塵と破片が辺りに舞い上がった――。

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