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第六話 国の中心グランテスタ

ヒカリがもう少しで着くといってからかれこれ数時間歩いている。


みんな疲れて視線を地面に落としている。覇龍にいたっては俺の頭で寝ている。


「まだかよ~」


「あれ~おかしいわね~もう少しで着くはずなんだけど」


「何回もう少しっていってんだよヒカリ」


二人でやりとりしていると


「お兄ちゃん!向こうに見えるのはグランテスタじゃない?」


「おお!あれかあんなにでかいのか!」


「そうよあれがグランテスタよ」


3人の声に驚いた覇龍は飛び起きた。


元気を取り戻した3人と一匹は力強い足取りでグランテスタに向かった。


途中で他愛も無い会話をしているとすぐに着くことができた。

グランテスタはドルマと違い大きな門があり警備の騎士が3人ほどいてあやしいものを見つけては捕らえるように訓練されているようだ。その肉体は目を回すほどのものだった。

それだけ国の中心グランテスタは重要な場所だということだ。

少なくとも俺らはあやしい者に近い目で見られていただろうな。虹色の龍を頭にのせているのだから。


「これからどうするよ」


「じゃあ私は覇龍を連れて宿を取ってくるから二人はその辺でもぶらぶらしてて」


「りょうかい」


そうしてヒカリと覇龍は人ごみの中へ消えた。

気のせいだといいのだが二人っきりになれた喜びでファイは惚けていた。


「お兄ちゃんなんか買ってー」


「あー買い物か~いいぞ」


「やった!」


二人はアクセサリー店に入っていた。

元の世界でいうルビーやサファイアの類が加工されて売られていた。


「ねーねーこれ欲しい!」

ファイが手にしたのは金貨1枚の青色の首飾りだった真ん中には蒼い大きな宝石が輝いている。

「いいよ」

俺はそれとは他にヒカリの首飾りを選び買っていた。ファイと同じタイプで赤色の首飾りで真ん中に紅い宝石があるものだ。

店員から受けるときにその2つの首飾りに補助魔法をこっそりかけておいた。

  万が一の身代わりの力

  魔法量と質を上げる力

  身体の守りを上げる力


この3つを施しておいた。もっとつけておいたほうが安全なのだがこれ以上つけると反動で壊れそうだったためだ。




この店を出るとちょうど良くヒカリと覇龍に会うことができ直接ヒカリとファイに首飾りをつけてあげた。


「ありがとうお兄ちゃん」

喜んでいたのでなんとなく頭を撫でてやるとニヤニヤしてえへへ☆と言っていたが俺の耳には入っていない。


「ありがとうミラ」

ヒカリは照れたように感謝をのべて顔をそらしフフフフ~といってたがこれも俺が聞くことはなかった。


ファイとヒカリはニヤニヤして口元が緩んだ状態でヒカリが探した宿に向かった。俺はその二人のうしろで覇龍を頭にのせて歩いていた。


宿に着くと俺は自分と覇龍の部屋に入りベットへ飛び込んだ。ヒカリとファイは仲良くなったので二人で一部屋を使うようだ。



「さて作業に入るか」

実は二人の首飾り以外にも大量に指輪を買っていた。補助の力をつけるためだ。

大量に買ったわけは最高で3つまでしかつけられなく壊れやすいだろうと踏んだためだった。そのかわり最初は白金硬貨が10枚あったのにもかかわらず宿代や食事代も含め5枚に減ったほど買い占めたほど指輪を購入した。


戦闘時には指輪を3つつけることにした。



「さてなんの補助をつけるべきか」


1つ目の指輪には


  力、守、速が上昇する補助をつけ


2つ目の指輪には


  魔力の制御を助けるもの 無詠唱でも安定した威力を出すための補助 疲れを取れやすくする補助


3つ目の指輪には


  体力、快眠、万が一の身代わり


「これで十分だろ」


俺は覇龍を抱き眠りについた。











                ―――――――――同刻―――――――――




夜、警備が薄くなったのを見計らいなぞの剣士が城に忍び込んだ。

その男の身は軽く屋根をすばやく走り王の寝床へ侵入を試みようとした。




「何者だきさま」

なぞの剣士が王の寝首を掻こうとしたその瞬間グランテスタ一の剣士が立ちはだかったのだ。

その剣士は王の直属の剣士で警護に当たっていたのである。



「何も話す気はないということかならば捕らえてじっくり聞くのみ!」

直属の剣士は身の丈ほどの大剣を振りかざした。



――――――だがなぞの剣士はその勢いのある大剣を剣も抜かず片手で防ぎ逃げおおせた。


「結構な使い手か」

「そうじゃな気配も余り感じとれなかったしの」

直属の剣士に答えたのは王であった。寝たふりをしていたのであろう。老いたとはいえまだ相当なてだれだということがわかる。


「すいません逃がしてしまいました」

「よいよいこうしてわしは生きておるのだからな」


なぞの剣士が誰だったのかは誰も知る由も無く、なぜ王の命を狙おうとしたのかもわからなかった。


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