仮タイトル アレ カナヤマ 1
コンコン
「山下所長お加減はいかがですか・・・」
「ああ今日はだいぶいいよ」
「それは良かったです・・・そろそろ新所長が到着されます」
「ああもうそんな時間か・・・私はここに居させてもらうよ・・・なのでキミ・・・丁重にお出迎えしてください・・・」
「はい。承知しました」
所長室を後にした。職員は完全防備。まるで宇宙服でも着ているかのような出立だ。
「可哀想に・・・山下所長も長くはないな・・・でも1年半は最長だな」
所長室は特に念入りに防御がなされており何物も絶対に外部からの浸入はないとされている。それでも歴代の所長は皆体調を崩していた。
「ヘリポートが見えてきました。着陸します。」
ヘリポートは立入禁止エリアよりかなり離れた場所に設置されていた。
上空から見下ろすと大砂漠の中に丸にHの着陸マークが浮かんでいるように見える。
「オイ。こんなところに降りるのか?」
「はいヘリポートはセンターより十数キロ離れた場所に設置されています。カナヤマ所長殿を迎えにセンターのものが来ていると思われます。私は所長殿を送りとでけた後、退所された山下様を本部に送り届けます」
(ふん。山下・・・バカが体調を崩すなんて・・間抜けめ)
「まぁオレが着任したらオマエの輸送の仕事がなくなるな。ガハハハハハハ」
「・・・・」