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全く関係ないのに悪役令嬢が死ぬとループしてしまうモブ令嬢はもううんざり

作者: 夏目登

~リンカーティノール学園卒業パーティ~


卒業パーティの最中、第2王子シリウスの声が響く。


「エミリナ、君と婚約破棄させてもらう。これまでしてきたニィナへの嫌がらせ目に余る」


「そんな!私認めませんわ!」


シリウス王子の後ろにはマキアノ子爵養女ニィナと、首相嫡男ソロモン、騎士団長息ケイジ、大商会息マイクが立ち、


第2王子シリウスの婚約者の公爵令嬢エミリナと対峙している。


「公爵にも今頃正式な通達が届いているはずだ。これは決定事項だ。君とは幼い頃から共に切磋琢磨してきただけに残念だよ......衛兵、連れていけ」


「痛いっ!離しなさい!止めて!シリウスさま!シリウスさま!」



その後エミリナはニィナを酷く恨み、殺害を計画するも、エミリナの弟ダリルバードの密告により失敗。


その際ニィナを庇ったシリウス王子が怪我を負ってしまう。


捕らえられたエミリナは斬首。





ロッカーマン子爵次女ケイティは、そんな主要人物達とは接点が無い。


あえて言うなら、第2王子と運命の恋人ニィナが出会ったその場に居合わせた。


それだけだ。


なぜ走っていたのかはいまだ謎だが、走っていたニィナが歩いていたケイティの目の前で転んだ。

スカートがめくれ膝が出てしまったニィナに、たまたま通りかかった王子が手を差し伸べた。

それをたまたま目の前で見ただけ。



シリウス王子と同学年だったので卒業パーティに参加はしたが、パートナーもいなかったし風邪気味だったこともあり早々に帰宅していた。


断罪劇もニィナ殺害計画やエミリナの斬首も新聞で読んだ程度だった。


そして、エミリナの処刑の翌日、目覚めたらケイティは5歳に戻っていた。



意味がわからず、どうしていいのかとても困ったが、ケイティは前の人生で人が狂ってしまったのを見たことがあったのを思い出した。


それは領地にある八百屋の娘で、何度か言葉を交わしたことのある娘だった。


その娘はある日、急に狂い、奇行を持て余した領民たちに始末された。


ケイティは人は狂ったら殺されるというトラウマを背負ってしまった。


そのため巻き戻りの事を人に相談することが出来ず、自分が狂っているのではないかしらと不安な気持ちで2度目の人生を過ごし、

卒業パーティーでまたしても公爵令嬢エミリナは断罪され、またしても斬首になった。


そして次の日、


ケイティはまた5歳に戻っていた。




最初は戸惑いと恐怖が勝ってビクビクと大人しく過ごしていたが、5歳から17歳までの人生を何度か重ねるうちにだんだん開き直ってくる。


なんせ5回ループすると単純計算でだいたい65年は生きていることになるのだ。

10回すると125歳?である。


そこら辺の老人より長く生きていることになる。




元々ケイティの頭脳は平均より下だった。

学園では劣等生とされるDクラス。性格は素直で穏やか。ニコニコといつも機嫌がよく人に好かれる質ではあったが、決して天才や秀才ではない。


それが5回目あたりから学園で優等クラスのSクラスになってしまった。まあ5回も繰り返していれば遅いくらいなのだが......


第二王子やその取り巻き陣、婚約者の公爵令嬢と同じクラスである。


ちなみに上位クラスに在籍しているのは子供の頃から厳しい家庭教師を付けられている上位貴族が占めている。

貧乏子爵家のケイティは異質であり、クラスの最底辺でありもちろん友達がいない。扱いは空気である。



今のケイティは彼らの愛憎劇を横目に、決して関わらないように注意深く距離をとり独りで自分の人生を楽しむ方向で過ごしている。


最初は、未来を変えることが出来たらこのループを終わらせることが出来るのではないかと考え色々行動したりもしたのだ。



公爵令嬢に同情したのもあるが、彼女の死がループのタイミングなのでそこを変えたらいいのかもしれないと思ったからだ。


そして安易に公爵令嬢に話しかけたケイティは彼女と取り巻き達に猛烈に虐められ、貧乏子爵である実家にも圧力をかけられ没落寸前まで追い詰められた。恐ろしかった。



その後はまた臆病風に吹かれてビクビクと過ごしループを繰り返した。



気を取り直し、元凶であるマキアノ子爵養女のニィナに近づいた時は何故か虐めグループの一員とみなされ男子達に嫌がらせを受け、最後は暴漢に襲われて殺されてしまった。そしてまた5歳に戻った。



全てが嫌になり、家のお金を盗んで家出したこともある。

その夜のうちに強盗に殺された。そして5歳に戻った。



留学してみたこともある。楽しかったが17歳になり公爵令嬢が死ぬとまた5歳に戻るので頑張ったことが全て中途半端で終わってしまうので虚しさが残った。



精神を病み、自ら命を絶ってしまったこともある。

そしてまた5歳に戻った。



そしてすっかり気持ちを折られてしまったケイティは彼らに関わらないで適当に生きることにしたのだ。何度目のループかも数えるのもやめた。



決して近づかないように彼らを観察していた結果わかったことがある。


ループ後の世界は完全一致ではない。



ディエンダル公爵令嬢のエミリナは毎回死ぬ。これは固定。


だが、マキアノ子爵家の養女のニィナだけはその時々で運命の相手が変わるのだ。


彼女の運命はシリウス王子だったり、首相息ソロモンだったり、騎士団長息ケイジのこともあるし、大商人息マイク、学園長である王弟殿下や、留学してきた隣国の王子のこともある。


それだけに留まらず驚くべきことにその全員と結ばれることもあるのだ。

この国は王以外は一夫一婦制であるにもかかわらず!

これからどうなるの?!とドキドキハラハラなケイティだったが、エミリナが死んでまた5歳に戻ってしまったので続きは見ることが出来なかった。



そして、今回のループは、首相息ソロモン・キコーマンとニィナの運命の恋である。

ソロモンは幼い頃に魔物に襲われ右足が不自由なインテリクール系イケメンである。


完璧人間のソロモンの唯一の弱い部分。それが右足である。


私があなたの足になるわ!

ニィナがソロモンにそう言って足の痛みを隠すソロモンに縋り、抱きしめ合う二人を見たのは2度目か3度目か。


彼女は彼らの個人的な心の傷、トラウマや不安、隠している秘密をピンポイントでついて堕とす甘く優しい凄腕の天使なのだ。


第二王子や取り巻き達とその他の面々に応援されながら恋は進み、平民上がりの子爵家養女の幸せが気に入らなくて虐め倒したエミリナは断罪されて今回のループ終了。そして5歳に戻る。



**********



ケイティの生家ロッカーマン子爵家はタイショー辺境伯の寄子である。

辺境伯領の片隅にある小さい町が1つと、村3つ、後は未開の山と森だけの寂れた土地がロッカーマン領だ。


ケイティはこの地がとても好きだ。


ここにしかない花の咲く秘密の原っぱや、森の奥深くの美しい泉、険しい山の斜面には謎の遺跡もある。全部ケイティしか来ない秘密の場所だ。

いや、来ないというよりその山や森などの大部分は危険なので普通の人間は来ようともしないともいえる。


家族はもちろん本人さえも気付いていなかったが、ケイティは生まれつき魔物に敵意を持たれないというスキルをもっていたので幼い頃から其処らじゅうを探検しまくっていた。


彼女を傷付けることが出来るのは人間だけだったのである。


そしてループの最初の頃に暴漢や強盗に殺されたり、陰湿な虐めにあったりしたケイティは、

もうあんなことはごめんだわ。怖いもの。と、強くなるために格闘技を習った。


穏やかな性質ではあったけれど、素直な彼女にはやればやるだけ結果の出るそれは性に合っていたらしく飽きることなく楽しく取り組んだ。

一番伸び盛りの10代だけを100年以上......


本人は気づいていなかったが物凄く強くなっていた。



その日ケイティはお気に入りの原っぱで昼寝をしたり、花の蜜を吸ったり、狩った魔獣を焼いて食べたりして遊んでいた。


「きゃーーーーー!」


原っぱの向こう、辺境伯領の方向から女の人のような子供の声のようなかん高い悲鳴が聞こえたので、なにかな?と見に行ってみると、

自分と同じ位の背丈の男の子が馬車位の大きさの芋虫の魔物に追いかけられているのが見えた。


「わぁ。気持ち悪い!」


ケイティは芋虫が苦手だった。てらてらした体に黒くて細かい縮れた剛毛が生えているのが気持ち悪い。それに目が無くて大きな口に尖った歯がぎっしり生えていて舌をチロチロと出したり入れたりしているとこもゾッとしてしまう。


芋虫の足はそんなに速くはないが、子供の足よりは速い。


男の子はもうすぐ追いつかれそうだ。


「あの子食べられちゃいそう!......しょうがないなあ。でも芋虫は傷付けると臭い汁でるからなぁ」


ぶつぶつ言いながらも急いで駆けつける。


「あ、ああああ。誰か。誰か助けて」


泣きじゃくりながら走る男の子に芋虫が追い付いて飛びかかる瞬間、


「あーああーーー!」


斜め上の木から空中ブランコのように蔦にぶら下がったケイティが男の子を掴まえ、そのまま向こうの離れた木の上に。


芋虫は地面に激突してしまい。男の子が消えたことが不思議でならないようでキョロキョロするが木の上にいる二人には気づかず、すぐに諦めて何処かに行ってしまった。


「あの芋虫は木に登れないから今度また会ったら木に逃げたらいいよ!大丈夫?怪我は?」


ケイティは泣いている男の子をさっきまで遊んでいた原っぱまで連れて行って、そこに咲く花を渡す。


「走って喉乾いたでしょ?このお花の蜜すごく美味しいのよ。どーぞ飲んで」


男の子は恐る恐る蜜を飲むと、ふはっと息をはく。


「助けてくれてありがとう。蜜とっても美味しいね。君は森の妖精?」


「ええっ?!妖精じゃないよ!私はケイティ」


「ケイティ。僕はソロモン。ソロモン・キコーマンです。僕の母上がタイショー辺境伯の妹なので家族で遊びに来たんだ。でも従兄弟達と冒険してたらはぐれちゃって。あの魔物に追いかけられて食べられて死ぬかと思ったよ!ケイティは凄いね!かっこよかった!」


ケイティは、えっ?!あのソロモンなの?!と驚いた。

そして今まで、エミリナやニィナと運命の恋人たちと関わるとろくなことにならなかったのを思い出す。


まずい。逃げたい。冷や汗が止まらない焦るケイティの様子に気付かないソロモンは、ここは綺麗だね。と言いながらまた花を摘んで蜜を飲んだり、


ケイティが焼いていた野獣の肉をしげしげと見たり、フワフワした原っぱに寝転んでみたり、


キョロキョロして楽しそうにしていた。


「ソロモン。きっと従兄弟の子達も心配してるよ。送っていってあげる!」


「えっ?!」


問答無用でソロモンの手を繋ぎ、走る。

しばらく行くと、ソロモンを探す大勢の声が聞こえてきたのでそっちへ向かう。


「この茂みの向こうに皆いるよ!私は家を抜け出して内緒で来てるから人に見られたくないの。ここでバイバイだよ!」


「えっ!待って!」


止めるソロモンを無視して全速力で逃げるケイティ。


学園に入学するのは13歳。今10歳だから......3年もあれば私の顔も忘れるよね?

大丈夫。きっとばれないよね。





~3年後~


「ケイティ・ロッカーマン子爵令嬢。三年前、タイショー辺境伯領でお会いしましたね。私、ソロモン・キコーマンです。あの時は助けていただきありがとうございます」


13歳になり学園に入学し、Sクラスで再会したソロモンは真っ先にケイティに話しかけてきた。


「......人違いです......」


すみません。急いでいるので。とソロモンの目も見ずにささっと教室を出る。


逃げるが勝ち。


チラッと振り向いた時に見えたソロモンの顔が傷付いているように見えて少し胸が痛んだ。


だが彼らに関わると何故か殺されたり、家族や領民にまで迷惑がかかることがあるので心を鬼にしなければ。


その後も何度かソロモンは話しかけてきたがケイティはしらを切り通し、逃げ続けた。


でも、おかしいのよね。とケイティは思った。

今回のループではソロモンの足が悪くないのである。


もしかしたら本来なら10歳のあのとき、ソロモンは芋虫に襲われて足を怪我するはずだったのではないか。


足を怪我してしまうが、助けが間に合うか木に登って逃げて助かったはずだったのではないか。


もしかして、ループの運命を少し変えれたのかもしれない。


それにソロモンがニィナに好意を持っているようにも見えないのだ。


だが、ニィナは今回は王弟殿下との恋を楽しんでいるのでソロモンだけではなく他の王子や取り巻き達ともいつもよりは距離がある。勘違いかもしれない。



そうこうしているうちに、卒業パーティーでまたエミリナは断罪され、


また暗殺を企てバレて処刑され、ケイティは5歳に戻る。



*********



ケイティは迷っていた。


今日は前回ソロモンを助けたあの日。


行くか行かないか。どうしよう。


でも、行かないとソロモンは芋虫に襲われて大怪我してしまうだろう.....


しょうがないなぁ。と原っぱに向かい、前と同じように遊んで待つ。


悲鳴が聞こえるまでは暇なのでゴロゴロしていたら寝てしまった。


スヤスヤと眠るケイティの元へ忍び寄るのは10歳くらいの男の子。


「ケイティ?......寝てる」


大口を開けて寝ているケイティをクスッと笑った男の子はソロモンだった。

いそいそと鞄からロープを取り出しケイティの手首と自分の手首とを縛ってしまう。


「これで逃げない」


そう言って、鞄から次は本を取り出しケイティの横に寝転び読みはじめる。


暫くして目を覚ましたケイティは横で本を読むソロモンと自分の手首のロープに驚いた。


「えっ?ソロモン?どうして?あれっ?」


「......やあ。ケイティ。...君は覚えているのか?そうか、自分だけが巻きもどっているわけではないのだな...」


「は?」


話を聞くと、ソロモンは今回巻き戻りの記憶があるらしかった。

地頭の違いなのか、巻き戻った5歳から今日までの5年間、彼は既にこの現象についての様々な考察をし沢山の仮説を組み立てていた。

ケイティにはその仮説は全くもってちんぷんかんぷんであったけれども。


そしてケイティのこれまでのループを全て余すことなく本人が忘れているような細部まで詳しく知りたがり、しつこく陰険に上手に聞き出した。



「君がそんなに何回も繰り返しているとは。それに、私がマキアーノ子爵の養女と?信じられないが...だが、君の話が事実なら...」



ケイティは最初、仲間と初めて会えたことに嬉しさと興奮と希望を覚えたが、


1人ぶつぶつと考え込むソロモンに早々に飽きた。


あまりに何回も繰り返していたので、とっくの昔に考えるのは止めていたし、延々と続くループの中でそんなことをしたら精神がもたないのだ。



もう逃げないからと手首に巻かれたロープを外してもらい、原っぱでお互い好き勝手に過ごし、夕方に彼を辺境伯領まで送りとどけ別れた。


次に会うのは学園に入学してからになる。今度は今までと違う。

頭のいいソロモンがいるならばもしかしてこのループを終えることが出来るかもしれない。

ケイティは大いに期待した。


ソロモンに次に会うのは思いの外すぐだった。

今迄の人生では存在しなかったケイティの婚約者として現れたのだ。


「君はすぐ逃げるからね。ちゃんと捕まえておかないと」


「でもソロモンはニィナさんに恋するのよ。私、エミリナ様のように断罪されたらどうしよう。怖いわ」


「ケイティは断罪されるような虐めなんかしないだろう?」


「そんなことしないわ!でもね、シリウス殿下もニィナさんに出会う前はエミリナ様と仲良かったのでしょう?二人は思い合ってたと聞いたわ。それが、ニィナさんに出会ったら殿下は人が変わったようになってしまったとか。ソロモンだって私を憎むかも。あなた頭がいいし、邪魔な私の排除に冤罪をきせてくるかもしれないでしょ」


「うーん。君は僕の事を極悪非道とか人でなしとか思ってるのかな。

ちなみに、殿下とエミリナ嬢の事だけど私はあの二人の事は幼馴染として昔から知ってる。二人ともお互いの利益で結ばれた政略でしかないよ。仲も特に良くないし」


「そうなの?エミリナ様はシリウス殿下を愛してるようにみえたけど」


「そう見える?殿下の方はどっちかというとエミリナ嬢が苦手みたいだけど......

まあそんなことはどうでもいいよ。大事なのは僕らの事だ。

今の僕は足も悪くないし、変な女に付け込まれる部分など存在しない。前の人生でも彼女に恋なんかしていなかったしね」


「ふぅん。なんだかソロモンは前とかなり性格変わった気がするわ......でももしニィナさんに恋したら婚約解消してね。約束よ?」


「わかった。約束する」


「よかった!それなら安心だわ。私、婚約者が出来るなんて初めてよ!ちょっと憧れていたの」


うふふ。と頬を染めて可愛く笑うケイティに、こちらこそよろしく。と礼儀正しく紳士な挨拶をするソロモンの耳は真っ赤だった。


そうして二人の交際が始まり、互いの家や領地へ遊びに行ったり、街でデートしたりプレゼントを贈りあい、笑い、遊び、学び、時々ケンカして、お互いを大好きになって、とてもとても仲睦まじい恋人同士になっていった。


そして13歳になり学園が始まった。


「おかしいわ。ニィナさんがいないのよ。どういうことなのかしら。こんなこと初めてだわ」


「ん?ああ。なんかマキアノ子爵に養女なんかいないみたいだよ」


「えっ?!どういうこと?」


「さあ?」


「よくわからないけど運命が変わったのかしら」


「きっとそうなんじゃない?」


「そうかぁ」


この後、普通に時は流れる。


卒業パーティでのエミリナの断罪や、処刑もなかった。


だが、エミリナはお忍びで留学していた他国の姫に上から目線で色々やらかしてしまい、人物的に王族にはそぐわないとされ婚約は解消された。


卒業後すぐにケイティはソロモンと結婚した。

ソロモンの生家であるキコーマン家には、諜報や暗殺やスパイ活動を行う諜報部が存在しており、超実力重視の家系であったので、人間離れした強さを持つケイティは皆に可愛がられ愛され幸せに暮らした。


キコーマン家の領地には大きな美しい底なしの湖がある。そこにはニィナの骨が眠っている。






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― 新着の感想 ―
こんな腐れ外道に好かれる主人公がかわいそう。
[良い点] この作品、定期的に読み返したくなります。 ラストのニィナの骨が忘れられなくて‥あまりにもインパクトが強すぎました(笑)
[良い点] 最後の2行。話が始まる前に強制排除。ぞっとする美しい締めです。星5です。 [気になる点] 美しい湖が観光名所にならない理由。 [一言] 恋愛だけで終わらないのがすばらしい。なろうとは思えな…
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