いつだって私だけ 1
例えば人と同じにしてたら安心だったり。
例えば人と一緒に何かをしてたら多少のことでも我慢したり。
笑えないことでも笑ったり。
嘲ったり。
そういうのって死ぬほどムカつくって思いだしたのはいつだったろう?
今日も私は担任の呼び出しを食らい。
面白くないから屋上へ来た。
何だよ。
ちょっと頭を金髪に染めたってだけで怒りやがって。
ちょっと耳にピアスを開けたからってほかの子どもに害が及ぶだって??
そんなの知るかよ。
やりたければやればいいと私はそう思うし。
その勇気がないならしなければいい。
でもそれでも寂しい私は。
団と呼ばれる地元の不良グループの集まりに中学入学と同時に顔を出して。
確かに私は空手道場の娘で。
小学生の時には初段になったから。
喧嘩もめっぽう強く。
団の中でも悪目立ちする奴になった。
昨日もノーヘルで無免でバイクで走ったら気持ちよくて。
まるで自分がこの世界の支配者かのように思って。
校則も規則も法律も全部破ったって別に大したことじゃないって思ってた。
いちばん孤独に苦しんでるのは。
自分だってこと本当はいつもわかってて。
ほかの人と何かやって満たされた気持ちに一瞬なるんだけど。
それは一瞬に過ぎず。
大人を困らせ。
同級生をビビらせ。
そうやって生きてきて。
私はここから飛び降りたら楽になれるのかな。
そう思って。
飛び降りた。