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魔女のたくらみ


 蛍の計画の肝はこうだった。


[千秋ではなく、ハジメを襲わせる]


こうすれば、千秋は事件と関係が薄くなるので、仕事に支障が出ない確率が上がる。


 反対に、キジマ達はただの集団暴行だけでなく(もちろんこれだけでも大事件なのだが)女性警官を襲うという、マスコミにとってキャッチーな理由が付くので確実に報道されるだろうと踏んだのだった。

 ハジメの強さなら、男5人くらい大丈夫なのも計算に入れている。


だがしかし、何事にも万一がある。


そこで、この計画が決まった日からイナリ公園に変質者が出没していると、フェイク情報をネットに流しはじめた。


それに合わせて、ハジメの同期が生活安全課せいあんにいたので、ハジメ経由で土曜の夜に張り込みを頼んだ。同期さんはわりとフランクな性格らしく快諾してくれた。


 そして当日、千秋が予定通り駅ビルのトイレに行き、中で待機していた同じ格好をしたハジメと入れ替わる。


 ハジメが出ていくと予定通り拉致組がハジメを尾行していく。

 蛍はその様子を外から確認すると、千秋に連絡。千秋はそれを受けて、キジマのいる場所へ移動する。


 そして用意してあったクルマ用盗難防止チェーンを千秋がキジマのクルマに取り付けた後、隠れて見張り、蛍からの合図を待った。


蛍は、ハジメの行動を追いかけて見張る。


事前にハジメから、事情を知っている同期と連絡をとれる様にしていると聞いたので安心していたが、万一があるので、遠巻きに見ていたのだった。


そして襲撃される。


無事逮捕まで出来たことを見届けると、蛍は千秋に連絡、千秋はキジマの確保に出たのだった。


「チェーンはどうしたの」


「あー、付けっぱなしだったけど良かったかな? とりあえず手袋してやったから指紋は付いてないと思うけど 」


「そっちの方がいいわ。大丈夫、言い訳なら10パターン用意してあるから」


千秋は安心すると、ノブと一色に無事成功のメールを送る。


すぐに2人から、喜びとおめでとうの返事が届いた。


「今日はどうする」


もう日付はかわり、明日が今日になっていたが。


「そうね」


千秋は少し考えると、


「まずはドレスを脱ぎたいな」


「了解、うちに行こう」


蛍はクルマを走らせると、カブライジムへ向かった。


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