先が思いやられます
君影草「スマホを修理に出して暫くたちますがまだ直りません。借りてる慣れないスマホでは文章がうちにくくてなかなか進みません。機種が違うと微妙に違うし、未だに慣れません( ;∀;)早く直ってくれ~。」
ティアラローズは寮の部屋に帰り、部屋に入った途端に疲れた顔色を隠すのを止めた。
「おかえりなさいませ、お嬢様。」
「ただいま。」
「お嬢様。失礼します。」
「きゃ!」
黒の執事服を着たクロードが出迎えた。顔色の悪いティアラローズをみて素早く横抱きにして運びソファーに座わった。ティアラローズはクロードの膝の上である。
「ティア?何があった?」
素早く怪我がないかを確認して、怪我がないことにほっと胸を撫で下ろしたクロードはティアラローズの頭を撫でる。
ティアラローズは疲れからぐってりとクロードの胸に頭を預けた。
「ん~…それがね…」
お嬢様言葉をやめて今日1日会ったことを話していく。クロードはティアラローズの専属従者だが、執事業務、護衛だけではなく婚約者でもある。心のケアも周りから任されてもいるのでそんな時には素ではなしかけてくれるようになった。
クラスでの自己紹介などが終わり寮に帰るか学園を回るか悩んでいるとエドワード、アルフレッド、オリーブ、レオナルド、が来たので皆で学園を回っていたのだがこのメンバーは目立った。初めは学園内の良く使う教室や食堂を教えてもらっていたのだが…ただ1つ問題があった。
ただでさえ目立つのにピンク頭の令嬢が名乗ることもなく何度も何度もティアラローズ達の周りで転けに来るのだ。
曲がり角で猪のごとく突進してきた時には流石のティアラローズも顔がひきつった。もちろん、エドワードに関しては嫌そうな顔を隠すこと無く冷たい目でみて、アルフレッド達もちらりと視線を向けていたがすぐに視線をそらしていたが二度目からはアルフレッドは視線を向けることなくティアラローズに話しかけて素早く別の場所にエスコート。レオナルドはため息をつき、ルーファスは小声で「うわ~…」と完全に表情に出しながら引いていた。オリーブに関してはニコニコとティアラローズの手を繋ぎティアラローズだけを見ていた。この時はアルフレッドがティアラローズの腰を抱きエスコート、オリーブの手に添えエスコートされていた。
もちろん、他の周りも誰もピンク頭の令嬢を助けることはない。何故ならその令嬢の後ろに執事服を着た男性が居たからだ。ただ、その男性も転けて少しするまで手を貸すことはなく「あぁ~ん。いたぁい。」何て言っている令嬢がチラチラとこちらをみて暫くしてから行動を起こしていた。転けないように助けるつもりは皆無であった。
周りも学園の見学にと婚約者や婚約者候補と自由に待っていたので、目撃者は多数。
一人の令嬢が何度も王子の周りで転けていたら嫌でも噂になる。ヒソヒソとクスクスと。
挨拶もなくただただ転けていたから尚更である。令嬢としてはマナー違反所か変人扱いされるレベルである。
人目もあり、しつこいのもあり寮に帰るために外に出ればしつこくついてきて睨み付けていた。
寮に入る前に挨拶をしていたらやっとこちらにきた。というか、ほぼ一方的に話しかけられただけだが。
「アルフレッド様♪オリーブ様♪エドワード様♪レオナルド様♪ルーファス様♪初めまして~♪私カンナ・クローバーですぅ♪位は男爵です!是非、仲良くしてくださぁい♪」
と。完全にティアラローズを無視していたし、許しもなく、相手の名を…しかも、ファーストネームを呼ぶ。
媚っ媚の声を出しながら魔力を使う気配がした。
「セシル!魔力を可視化したいので力を貸してください。」
『いいよ。』
ティアラローズは周りに聞こえない程度の僅かな指示に答えて耳元でセシルの声がする。セシルは姿を消してティアラローズの肩に居たのだ。
瞳に魔力を込めて魔力を可視化して見ればピンク色の魔力が皆を包むようにして魔法が発動されていた。
『魅了魔法だね。あの娘は闇魔法使いか。』
その魔力をアルフレッド達は対魅了魔法の魔道具により防いでいた。うっすらと体に張り付いた魔力によって防がれているのも見えてティアラローズは安心した。
「私達は君に名前を呼ぶことを許してない。それに悪いが今は婚約者と今日の別れの挨拶をしていたんだ。邪魔をしないでくれないか?」
にっこりとキラキラ笑顔で拒否をしたアルフレッドに魅了魔法が効いてないのは一目瞭然のはずだが…
「きゃ♪素敵な笑顔!笑った顔はゲームとまんまだわ~。アルフレッド様、そんなこと言っているのも今のうちです♪あなた達は私を好きになるんだもん♪やっぱ、イベントと違うから台詞も違うのね!うんうん仕方ないよね~♪それにしても…」
キッ!っと睨むようにティアラローズをにらみつける。
「私の攻略対象達を囲うのもだけよ?ティアラローズ。私の大事なイベントの邪魔ばかりして!アルの婚約者だからって酷いわ!!!あぁ、可哀想なアル達。私が必ず救ってあげるからね♪…今だけ貸してあげるわ!」
再びアルフレッド達の方に視線を向けて胸の前で腕を組みキラキラ…いや、ギラギラとした視線を向ける。
「早く私といちゃいちゃしようね♪ぐふふ、たのしみだわ♪ではまた~♪」
そう、言い残してピンク頭の令嬢…カンナ・クローバーは去っていった。
その後、魅了魔法を感知する魔道具であるブレスレットを確認すればアルフレッド達のブレスレットの魔石は白から薄い灰色に変わっていた。
「ってことがあったの。はぁ~…疲れたわ。」
一通り話してクロードの顔を見れば難しい顔をしていた。視線が合えば苦笑いに変わった。
チュッとおでこにキスが落ちてきて…
「そりゃ疲れたな。アルフレッド達からもヒロインについて話しに聞いていたが…やはり、やばいやつだな。」
「ん?そうなの?どんな話?」
「あ~…ティアが知らなくていい話だよ。」
「そうなの?」
『そうだよ。あんな話し主の耳に入れられないよ。そんなことよりお腹空いた。それに早めにお風呂にも入って早く寝なよ。主の顔色が悪い。』
「あぁ、そうだな。では、支度をして参ります。」
ソファーにティアラローズを下ろして素早く立ち上がりクロードは頭を下げて部屋を後にした。
寮での食事は食堂でも食べれるが部屋でも食べれる。
女子寮は上級貴族と下級貴族で建物が分かれているが食堂は真ん中にあり、入り口の扉は別々についてあるが同じ食堂である。いま、ヒロインと向き合う体力はないし、部屋に運んでくる為にクロードは退室したのだった。
『ねぇ?ティア。』
「なぁに?」
『あれがティアの敵で間違いないよね?』
「ん~…ヒロインに間違いはないわ。ただ、私が知ってる小説のヒロインとは違うわね。それにあの言動…転生者か転移者かな。」
『僕はアイツ嫌いだ。魔力が淀んでいて気持ち悪い。あの魔力ならアイツ相当性格悪いよ。』
「そうなの?」
『そうだよ。…僕が主のそばにいるから…だから…』
「心配してくれてるんだね。ありがとう。」
『っ!当たり前でしょ!僕の主だからさ!主だからちゃんと守ってあげるよ!僕は強いからね。』
「頼りにしてる。」
『…うん。だから早く元気になってね。』
部屋で食事をして部屋付きのお風呂に入り、いつもより寝るには早い時間だがベッドに入ったティアラローズはすぐに眠りについた。
スヤスヤと寝るティアラローズの頭を撫でたクロードはセシルに声をかける。
「殿下達に呼ばれていますのでお嬢様をおまかせします。」
『もちろんだよ。朝まで部屋に防御結界を張るからさ。僕も寝るけど誰も部屋に入ることも出来ないよ。攻撃されたら分かるし、人間の攻撃ぐらいで壊れないから安心しなよ。』
「ありがとうございます。では、失礼します。」
『ん。』
そうして、学園1日目は終わった。
ヒロインの見た目は次の話で出てくる予定です。ついでに制服はフワリとしたプリンセスラインの規定ギリギリ丈のフリルたっぷりです。胸元はオフショルダーで…フリルを付けでペチャパ…絶ぺ…げふんげふん、カバーして誤魔化しています。何気にヒロインも気にしている。




