表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/73

貴族女性に1人の時間はない



君影草「この世界独自のちょっとした説明話です。」


 Aクラスの教室にはヒロインと思われる女性は居なかったことにティアラローズは一安心した。


 教室の黒板には「席は自由に選んで良い。ただし、今後1年はその席を変えることはない。」と書かれていた。


 成績順ではないことには理由がある。一妻多夫の世界で婚約者は妻となる女性を守らなくてはならない。それは教室でもだ。女性には大体5人の婚約者が普通である。婚約者が既に5人決まっていれば良いが、大抵は2.3人。あとは婚約者候補までが一般的である。もちろん、既に仲良く魔力の相性も良ければ婚約者にとして解消がないようにする場合もある。だが、学園での生活でより良い相手を見つければ候補を変える場合もあるのだ。


 その為、男性側に婚約者を大切にし、婚約解消する予定がない。その気持ちがない場合は婚約者の側にいてその地位を守る必要があるのだ。このように婚約者の側にいる場合には女性に気になる男性が出来ても女性を放置していたり守る意思をしてしていない男性の婚約者候補から外されていくのだ。


 その為、婚約者・婚約者候補が同じクラスの場合には席を隣にしたり、人数が居れば婚約者の女性を席で囲み守るようにする風習のようなものがある。ついでに同じクラスではない場合牽制の意味も込めて婚約者の女性のいるクラスに男性側が度々顔を出すらしい。要は周りに婚約者・婚約者候補がいない女性には「私の夫になる席はありますよー。婚約者達とは政略であるが候補の方とは替えが出来ますよー。」てな感じになるのだ。その席を自由に男性が狙えることを示せるらしい。ティアラローズも始めこれを聞いた時には驚いたものだ。ティアラローズの前世のイメージであれば「婚約者にも見放される女性」との印象が一番始めにくるが、それに関してはその女性の学園での過ごし方により評価が変わるれしい。この国の女性は基本甘やかされて育つためにワガママ、傲慢は普通なのだ。故に、周りに婚約者が居なくても「魔力の相性が普通なのかな?解消もありえる間柄なんだ。」と捕らえられ、婚約者している場合に女性を守りに来ない男性には「政略と言えども婚約者候補ではなく、婚約者なクセに不誠実な男だ。」との印象が強くなるらしい。その為、完全に政略目的での婚約であれども男性は最低限は婚約者の女性と接触し大切に扱わなくてはならないのだ。それを怠れば家名に傷がつく。


 小説や乙女ゲームにはなかったまさかの裏話であった。乙女ゲームの世界と酷似しているが乙女ゲームと現実はやはり違う。例えば、この世界の現実で婚約者である男性側が他の女性に付きまとえば男性側の問題になる。乙女ゲームの時のようにティアラローズの婚約者であるアルフレッド殿下がヒロインのカンナに付きまとえばアルフレッド殿下の過失となる。


 ついでに女性側が他の婚約者・婚約者候補となっている男性にマナーに反して近寄るのも問題とされる。性に放任な世界ではあるが、婚約者・婚約者候補以外の場合には貴族としてエスコート以外で触れることはマナー違反となる。ついでに乙女ゲームで良くある「きゃ!転けちゃった。」的な感じで助けるために触れるのにも男性側は婚約者・婚約者候補である女性や女性側の家に報告義務が発生する。これは女性が少ない為に女性を大切にする意味もあり、婚約者・婚約者候補の女性の心労を考えての配慮である。学園にいるのは貴族の女性なのでそのような(転けるような)失態は恥であるし、まずあり得ない。それに女性の側には守る男性(婚約者・婚約者候補)が居るからでもある。


 学園の同じ学年には通常であれば婚約者・婚約者候補が1人はいる。これば当主である人物が通常必ず探し付ける。この為にわざわざ婚約者候補として契約する場合もある。この場合、男性側には利益を付けて契約して卒業後男性の気持ち次第で解消できるようにもなっていたりする。そういう者には同じクラスになるように学園側にも話がいく。この場合1年目は女性側に合わせてクラスが決まる。このように女性の護衛としての婚約者候補はクラスにいる時に女性を守る義務がある。ついでに移動などでも女性が1人になることはない。使用人として連れてきた者が移動中付き添うからだ。


 男性に関してはこちらは男性の意思次第のために学園ないでの移動で付き添うことはないが女性に関しては誘拐…そして、ティアラローズの様に王族の婚約者の場合には純潔を守るためにも1人になることはない。腕のたつ者が必ずつく。ついでにティアラローズにはクラスには騎士見習いのルーファス。使用人には従者のクロード。更に見えない所で王家の影が付いている。ついでに大抵女性には家に影を持つものであればその影もつく。よって、家族からも婚約者からも大切にされているティアラローズには何人の護衛がついているのやら考えたくないものだ。


(はぁ、プライバシーなんてないわ。貴族だし、アルの婚約者候補だから仕方ないにしてもこの世界慣れなきゃキツいわよね。産まれた時から記憶があるパターンで良かったわ。うん、慣れってこわい。)


 ティアラローズは遠い目をして深い溜め息をついた。それは教室内にいるクラスメイト達からみれば憂いを帯びた艶やかで神秘的な姿は女神の様に美しいのに確に熱を宿しており現実なのにそうではないように感じ男女問わずうっとりと夢心地にするには十分だった。


 ティアラローズの席は一番後ろの窓側。クラスメイト達がチラチラとした視線を投げていたのでその姿は皆前から見ることが出来た。ついでに窓ガラスには紫外線を防ぐ魔術が施されているので日焼けを気にする必要もなく、防御魔術も使われているので危険はない。ティアラローズが前側の席を選ばなかったのは授業中に背中に刺さる視線を避けたかったからでもある。ルーファスとリリアナ曰く、「授業に集中出来ない者が現れるから一番後ろにしよう。」「ティアラローズ様は後ろ姿も魅力的ですのよ?自覚してくださいませ!」と言われたからである。授業中にサクサク視線を受けるのは流石のティアラローズも嫌だったのだ。ついでに横はルーファスで、前はリリアナ、その横がライナーである。

 

 暫くして担任教師がきて、前側から順番に自己紹介を済ませ、学園の説明を軽くして終了した。ただ、皆が驚いたのは担任教師が耳が長く容姿が彫刻のように美しい鮮緑(せんりょく)の色をもつエルフ姿だったことである。この国ではエルフ、ハーフエルフは少なくたまに訪れる冒険者ぐらいしかいない。知識欲が強い種族であり、長く生きるエルフはエルフの国から出る時には既にかなりの戦闘技術と魔法技術を持っている。他国に属する場合は伴侶がその国にいる場合のみで、伴侶が亡くなれば姿を消す。ついでにティアラローズがもつ前世の知識、小説には登場しなかった人物であった。


 だが、実は小説には登場しないのだが乙女ゲーム《花の攻略対象に愛されたい》攻略対象の全てのエンドをクリアして全スチルを回収後に担任教師がかわり攻略可能になる追加攻略対象であった。正し、難易度は最難関でありバッドエンドは監禁後魔法実験による魔力抽出により魔力をすべて抜き取られ結晶化した魔石をネックレスにして狂喜の笑顔を浮かべるスチルで終了。要はヒロインの死亡エンド。こちらには悪役令嬢は直接関わらず、光魔法の強化を中心に魔術の技術の高さと知識の優秀さが攻略の鍵となる。

 

 追加攻略対象担任教師フェアラス・アイビー。『アイビー』を姓にもつエルフの王族でハッピーエンドではエルフの国へヒロインを連れて帰る。


 護衛につける男性を婚約者候補にする理由としては護衛する場合に女性に触れるためである。この護衛の為の婚約者候補は学園を卒業(成人)するまでの規則である。性に放任な世界であるが婚約者・婚約者候補以外の男性が女性に触れるのはダメで、何かあっても責任がとれる立場に置いておくためである。この世界では純潔を守る貴族が少ないからでもあった。ただし、王家に嫁ぐには純潔は必要なのでその地位を狙うなら守らなくてはならない。ついでに教会で純潔の有無から体内に残る魔力などを調べることは可能であり、それも女性側・男性側が受け入れたかにより魔力の宿り方が変わるために詳しくわかるようになっている。その為、虚偽告訴などは出来ない。

 お互いに受け入れた魔力は体内に止まり、そうでない場合には体内から消えていくようになっている。ついでに受け入れた魔力は子を産む時に使われるようになる。(受け入れた体内の魔力=子の栄養である。)


 ついでに護衛の為の婚約者候補と影につける護衛は別である。影の護衛は契約魔術により護衛女性に対して性的に触れることは出来ない。


 学園内の未成年者の為のこのシステムは前回の第一王子の試練以降更に厳しく男女の責務を縛るためのものである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ