お父様の相談事
君影草「誤字報告ありがとうございます。」
夜家族と過ごしているとお父様から貴族令嬢達のことを相談された。
どうやら無理なダイエットを初めている令嬢が何人かして問題になっているらしい。私ぐらいの女の子は大抵まん丸の肥満児なのだ。確か御披露目パーティーでもみんな丸々としていた。
魔力を使うようになると自然に痩せていくが、学園入学までもまだぽっちゃりで、学園にいる痩せてきている(それでも前世でいえばぽっちゃりぐらい。)令嬢をみて食べる量を減らしたりして痩せてきて卒業あたりでは普通ぐらいになってる方が半数いるかな?ぐらいらしい。リリア様やお母様が学園に居たぐらいからは細身の女性も増えたとか…。
確かリリア様から魔力を使うとカロリー消費もされるらしく、この世界では大人になっても丸い人は魔術が下手で普段魔法を使わない方なのだとか。なので、平民は普段からよく生活魔法を使うために丸丸しい感じに太る人はいない。太るのは食生活が贅沢…豊かな貴族だけで、貴族もきちん魔術を使い生活していれば運動嫌いでも太ることはない。この世界の魔道具は小物に至るまで使われているため水道の水を出すだけでも魔力は使うし、ペンも魔道具で魔力を少し流すとインクが滲むことなくでる万年筆など文官も使うために普通の生活をしていれば太りにくいのだ。デスクワークをすれば魔力を使うために消費され、騎士であれば訓練中に魔術を使うので消費される。大人の貴族で太っているのは仕事をあまりしないものや贅沢をしていることになるらしく、いい目では見られない。女の子達も小さい時だけ丸くても可愛く見られるが大人になればやはりモテなくなる。
ついでに魔力をたくさん使ってもガリガリにはならないのも不思議なことだ。普通に生活していればで普通の体型ぐらいで維持される。まぁ、更にスタイルよくするにはやはり運動とかケアとかもいるらしく、リリア様曰く「その辺の知識は前世のでいけるわ!むしろ、魔力で体型維持が楽よ♪貴族はマッサージとかもされるから肌もつやつやだしね♪」っと楽しげに話していたのを思い出した。
「では、ティアのようになるにはどうすればいいのか知りたいみたいなんだ。」
「ん~…と言われましても…私は魔力も勉強ぐらいでしか使いませんし特になにもしていません。普通に勉強して、魔術の訓練をしてるだけですし…普通に貴族として生活すれば太りませんよ?」
「うぅ~ん…やはり特別なことはしてないよな~…」
「はい。」
そう答えるとお父様は頭を抱えてしまった。するとマリーが声をかけてきた。
「失礼します。お嬢様は普通の方よりも動いているからではないでしょうか?」
「どういうことだ?」
「私達はお嬢様で慣れてしまいましたが通常であれば女の子は基本的に抱っこされて歩かれていられる時期にも既に歩いていましたがそれだけではなく普段から良く園庭の散歩をされたりマナーを学ぶ際にも姿勢維持で筋肉や体力も使われます。王城では勉強だけでなく、かなりの魔術訓練をされてると聞きました。ですが、帰宅してからも自主的に図書館へ行き勉強されたり、魔力操作も毎日されています。その為、おやつもたくさん食べられますが食事もしっかり取られるところを見るにかなり消費されておられるはずです。私達もおやつ等の間食をしっかり取っていただいても体を壊して倒れて仕舞われないか気になっていましたが、女の子でも大丈夫みたいなのです。」
え?どういうこと?普通じゃないの?
「あぁ、そういうことか。」
納得したように頷くお父様ですが、全く意味がわかりません。首を傾げているとお父様が苦笑いを浮かべ説明してくれた。
どうやら医学の進歩があまりされていないこの世界では魔力の安定していない7歳前までは病気にかかりやすく亡くなる子供が多いために女の子は特に大切に育てられる。甘やかされるのは女の子が少ないからだけではなく、貴重な女の子に無理をさせないためでもあるらしい。確か、魔術の勉強でも習ったが光魔法の治癒は怪我がメインで病気まで完璧に治せる魔法を使えるものはおとぎ話のような伝説だけで、現在光魔法が使える方では少し状態を良くするぐらいまでなのだ。基本病気は薬学の知識のある医師の仕事だが前世ほど医学は進歩していない。
ティアラローズからすれば御披露目パーティーでみた貴族令嬢は甘やかされて丸丸しすぎて逆に不健康だと思う。内臓にも膝にも負担がかかるのは目に見えている。魔力が使える意外では前世と変わらない人間なのだから。そのことを踏まえてお父様に説明をすると驚かれた。
「なるほど。だから太った貴族達は病気にかかり早死にするのだな。たまたま病気になったとかではなかったのか…。」
…どうやら、太った際のリスクの知識はこの世界にはないらしい。
「太るということは脂肪を蓄え負担がかかり、内臓にまで脂肪がついたり、血管には血栓ができたりと血液の流れも悪くなり死ぬ場合もあります。とりあえず急な運動も良くないですし、まずは魔力操作などから初めて、ある程度体重を減らしてから運動するのがよいかと。私はまだ習っていませんが、乗馬などは姿勢もよくなりお腹周りも痩せるとか、カーテシーなどもかなり筋肉を使いますし、ダンスは今から習うところなのですが、かなり運動になりますし、普通に貴族令嬢として生活すれば痩せるかと。私も普段は運動はしてませんし、基本ストレッチぐらいしかしてません。…ダイエットに関してはリリア様のは知識がおありかと。」
「ストレッチ?」
リチャードは聞きなれない言葉に眉間にシワを寄せる。
「え~と、体を伸ばしたりして筋肉を柔らかくしたりスジを痛めないようにするための運動するための準備…ってのはありますよね?」
「騎士の者が運動するまえに軽く体を動かすやつか?」
「…たぶん?」
あれ~?ストレッチってないの??お父様に詳しく聞くと、筋トレはあるが、準備運動は軽く腕を動かしたり足首を動かしたりはあるが筋肉をのばしたりする概念はないらしい。肉離れやスジを痛めたりないかと聞けば、普通にあるがこれは治癒魔法で治るために特に気にしてないと…筋肉痛に関しては治癒を使うと運動する前の筋肉まで戻り筋肉がつかない為に使用しないが手首を痛めたりなども良くあるらしい。え、それで騎士達は大丈夫なのめっちゃ気になるよ…それが普通ってのも怖い…。なんでも魔法頼りって怖いね。
「ふむ。それをすれば痩せるのか?」
「しないよりはいいかと。何よりも体を痛めにくくなりますし、ダンスをする前にもよいかと。怪我をしにくくなります。血行が良くなるのでしないよりスタイルもよくなるかと。無理なダイエットよりは安全です。あと、食べないのも体に悪いので、脂肪が少ないものや甘いものを減らすとか、全体的に食べる量が多いのであれば普通の量にするだけでも違うかと。」
「なるぼどな。ストレッチは騎士の訓練も減るし陛下に進言してみよう。知識に関してはリリア様に相談だな。近衛騎士はリリア様は既に転生者であると知ってるものも多くいる。ロベルトに関してはティアが転生者なのは知っているからなんとかなるだろう。」
機嫌が良くなりニコニコと笑うお父様を見るに問題は解決したのかな?良かった~♪ロベルト様って確かルーファスのお父様の近衛騎士団長だったよね。
「で、お嬢様。そのストレッチとやらはいつされてたのですか?」
声がした方を見れば…ぴぇ?!ひんやりオーラを纏ったマリーにびっくりです。
「えっと…恥ずかしいから寝る前が多いかな?」
「はぁ、気がつきませんでした。」
溜め息を吐き、じろりと見られてわたわたするティアラローズ。
「でも、悪いことしたわけじゃないよ?なんとなく、運動してるのを見られるの恥ずかしいしスカートなんだもん。見せられないよ…。」
「スカートでは困るのですか?」
あぅあぅ。圧が怖いです…。
「…ストレッチに寄っては足を開くからね。その…見えちゃうもん。」
恥ずかしがるティアラローズだが、貴族令嬢はそんなことをまずしない。マリーは自身が仕えるお嬢様は可愛くて大好きなのだが、行動派なこともあり不安になる。なにより一人でもスカートですることではないのではないかとおもう。
リチャードも恥ずかしがってる娘に苦笑いを浮かべる。
「体を動かすようにズボンも作りましょう。よろしいですか?」
「そうだな。そうしてくれ。」
「わかりました。」
お父様に許可を貰っている二人をみてティアラローズは驚く。え?ズボンっていいの?!貴族令嬢ってスボンってダメとかよく本で見たけど違うの?!
「あの…ズボンっていいの?」
「ん?別にいいぞ?」
マジですか…まさかの知識違いに驚く。確かに《花の攻略対象に愛されたい》の小説では服に関しては特になかったが、それ以外の小説では貴族令嬢はズボンはダメとか、足を見せてはいけないとかあったが…お父様やマリーに話を聞けばこの世界では違ったらしい。普通にズボンは乗馬の時には着るし、横のりだけでなく普通に股がって乗っていいらしい。まぁ、スカートの時は横のりではないとダメらしいけど。
足も伴侶以外には見せてはならないとかもなく、デザイン的にドレスにないだけで膝上ぐらいのワンピースは普通に着られているし、半パンも平民には普通にきている子もいるらしい。ただ、短パンはそんな風に見せれる足ではないから有るけど人気がないらしい。男の子より太い足をだして横に並ぶ勇気が有るかと聞かれれば確かにない。その為短パンやズボンのように体型がわかる服は不人気なのだ。乗馬もそれが理由で人気がなく、一応学園でも習うが女の子は横のりでスカートなのだとか。リリア様はズボンで元気よく駆けっていて、一部の女の子達からはキャーキャー言われてたとか。
「あの、ではストレッチ生地のスボンがあれば…あ~…スボンに使う生地で伸縮製のある伸びる生地ってありますか?」
「ん~…確か輸入し始めた新しき生地にそんなのがあったかな?」
最近他国から輸入が始まった生地にそんなのがあるとか聞いた記憶のあったリチャードはあとで確認してみようと思った。なにより、ティアが着る服なのだ。ちゃんと調べねばな。
「ではそちらでお願いします。できれば上の服もその生地で…。」
その日はそのまま話が終わり、ティアラローズはズボンが買って貰えることにウキウキしていたが、後日王妃であるリリアに呼ばれズボンからシャツまでそこでデザインされた。なによりも、動く時ようの下着にとスポーツブラが作られた。7歳…まだつるペタなのに…いるのかな?っと聞けば、屈んだときに服から胸が見えないでしょ?っと言われ納得した。ただ、デザインも終わり話を聞いていると、何故か私が王城にきて勉強している余りの時間に騎士の訓練所に行き、ストレッチを教えることになった。更には週に2度、訓練所の一部を希望者の令嬢達もきて一緒に運動をしたり、お茶会をして話を聞くようになることになった。あと、勉強の見学もする場合もあるとか。どうやら私にくる招待状も多くて大変のためにこのようになったらしいのだけど…。
あぅ。どうしてこうなったのかな?はぁ…。
ティアラローズは優秀な為に大体半日で王妃教育がおわり、残りをリリアとの魔法の訓練やアルフレッドの執務室で過ごしたり、図書館を利用して自主勉強していた。その為、確かに時間はある。まだ体を動かすダンスなどは初めていなかったので時間があるのだ。一時的にだが、ティアラローズに憧れて危険なダイエットをする令嬢対策の為にとられた処置であった。これを聞いた娘を溺愛する貴族達は涙を流して喜んだとか。もちろん令嬢達も大喜びだ。ついでに騎士が見ている場合であれば、魔法も簡単なものであれば訓練してもいいと使用許可が降りたのであった。




