御披露目パーティー(6)
君影草「昨日は用事があり書けずすみませんでした。誤字報告と感想ありがとうございますっ!」
「はい。悲しいです。私は出来れば命令ではなく、自然に仲良くなるお友達のが嬉しいです。」
「自然に??」
「はい。命令とかではなく、話していたり一緒に遊んだりしてお互いに相手を好きになって、もっと遊びたいとか、これからもずっと一緒に仲良く居たいと思えるようなお友達です。もちろんケンカもするかもですが、それでも仲直りして一緒に居られる方と友達になりたいです。」
「「「ずっと一緒…。」」」
「モノのように壊れればなくなるような…命令して無理やり友達となればケンカをしたらずっと一緒に居られないでしょ?どちらかが嫌な思いをしながらも一緒に居たいですか?」
「…嫌です。」
悲しそうに答えるリリアナ様は素直でいい子です。
「私もです。そんなすぐに壊れるような関係の…言葉だけのお友達は悲しいわ。」
「じゃぁ、私はティアラローズ様とお友達になれないの?」
ポロポロ涙を流しはじめたリリアナ様の目元をハンカチを軽く当てて拭きます。
「そんなことはないわ。それにお友達はなるものではなく、沢山お話して沢山遊んでいたらいつの間にか友達になってると思いますわ。」
「そうなの?でも、私ティアラローズ様には悪いことをしちゃったよ?」
「悪いことをしたらどうすればいいかわかりますか?」
「…お兄様みたいに謝る?」
少し考えたリリアナ様が不安げにこちらを見ながら答えます。
「はい。悪いことをしたら謝って…仲直りですね。」
「っ!ティアラローズ様ごめんなさいっ!!!」
「はい。謝罪をお受けしますわ。では、リリアナ様はまだ謝罪をしなくてはならない方がいます。わかりますか?」
「「「???」」」
リリアナだけではなく、周りの女の子達も首をかしげます。ん~…これは女の子全体的に御披露目パーティーに参加できるマナー基準はかなり低すぎないかな…。男の子達はわかったからか目を逸らしてるけど…。
「私は公爵。リリアナ様は伯爵。本来、貴族の方は自分よりも地位のある方に先に話し掛けてはいけないのです。パーティーなどでは必ず地位の高い方から声をかけられるのを待つのです。」
「???だったら私はティアラローズ様に話し掛けれないわ。」
「マナーとしてはそうなのです。もし、どうしても話をしなくてはならない時にマナー違反である事を承知の上で話かけることになるので「ご無礼を承知で失礼いたします。申し訳ありませんが少々お時間をいただけませんか?」のように謝罪をしてから許可を求める流れになります。勿論、地位の高い方には拒否権もありますので断られる可能性もあります。」
「…そんな。」
ショックで涙目にまでになるリリアナ様ですがこの世界のマナーではそうなんだよね。パーティーでは他の目をあるから仕方ない。
「あと、今のようにリリアナ様が私に話し掛ける場合には今のように許可をとるのですが、私の周りにはリリアナ様より地位の高い方々がいますし、何よりも王族であられる殿下がいます。この場合には、まず殿下に話し中に間に入ることにたいしても謝罪をして、私と話をする為の時間を頂けないか許可も取らなければなりません。更にこちらにはリリアナ様よりも地位の高い方はまだ居ますのでそちらの方々にも謝罪などの声かけもしなくてはいけません。最悪カーテシーを目を配らすなどの配慮はしなくてはいけません。何よりも王族の方と話しているところを邪魔するのは失礼にあたるので気を付けなくてはいけません。」
「…ということは?え~と…私は殿下に対しても悪いことを…かなり失礼な事をしてしまったってことなの??」
アルをちらちらと見ながら私に不安そうに確認するリリアナ様には申し訳ありませんがそういうことです。苦笑いを浮かべて頷くと真っ青になってプルプル震えてしまった。
「殿下はお優しいですからきちんと謝罪をすれば大丈夫ですわ。ね?アルフレッド殿下?」
「ティアにそんな風に言われたら仕方ない。今回ははじめての御披露目パーティーでまだ幼い。謝罪を貰えるなら今回は不問にしよう。」
にっこりと笑いながらアルに向かって聞くと苦笑いしながら答えてくれました。良かった、初めの機嫌の悪さはなくなったみたいだね。
「殿下ごめんなさい。」
「リリアナ様。この場合には「申し訳ありませんでした。」との言葉の方が丁寧で宜しいかと。」
「はい。申し訳ありませんでした。」
頭をペコリと下げて謝罪をするリリアナ様は本来は素直で可愛い方なのだろう。
「これはからはしっかりとマナーを学び、勉強もして貴族として恥じぬように。」
「はいっ!ティアラローズ様に教えていただいたことを大切にして頑張るわ!」
「惜しいですね。「頑張ります」の方が丁寧ですよ。」
「頑張りますわ!」
「ん。いい子ね。」
頭をなでてあげると嬉しそうにするリリアナ様はこれから頑張って勉強してくれそうですね。
「では、リリアナ様。問題です。謝罪は私と殿下だけで合っているでしょうか?」
「あっ!申し訳ありませんでしたっ!!!」
お兄様達をみて思い出したかの様に頭を下げたリリアナ様ですが、気がついて貰えて良かった。殿下だけでなく、お兄様達も謝罪を受け取ってくれたし、これで問題にはならないよね。良かった。
「ふふ。皆と仲直りできて良かったです。」
「仲直り…やった♪ティアラローズ様ありがとう!…ございます!!」
嬉しそうにドシドシ足踏みをしながら喜ぶリリアナ様の横でチャールズ様も殿下やお兄様達に謝罪をしていた。どうやらそちらも問題にはならなそうですね。
「マナーに関してですが、初対面では挨拶をして名前を名乗りましょうね。お互いに名前を教えて合わなければ知り合いにすらなりませんから気をつけてくだはいね。」
「「「はいっ!!!」」」
うん。やっぱりリリアナ様だけでなく周りの方々も返事をしてますね。あれ~…おかしいな…御披露目パーティーのはずが完全に勉強会になってしまいました。
「殿下、お兄様達も…もう少し皆様とお話してきても大丈夫ですか?」
「仕方ない。いいよ。」
「側から離れないならね。僕らも一緒にいるのなら大丈夫だけど、今日は僕らから離れるのはダメだからね。」
「分かりました。では、皆様と挨拶をしてきます。」
と、許可をとるとリリアナ様だけでなく周りは女の子達に固められてしまった…え~…これはちょっと。地位の低い者から話し掛けてはいけないと覚えたからか話し掛けては来てないが囲まれて圧が半端ないよ…みんな目がギラギラしてるし。
「こんな風に囲まれたら話しにくいです。」
あまりの丸々な塊…ピンクのドレスの女の子達に囲まれて流石に圧がやばくびびるティアラローズだが、表には出さず対応していく。
「皆様、初めまして。私はティアラローズ・アリウムでございます。皆様のお名前をお聞きしてもよろしいかしら?」
リリア様からの教育で習った対応していくと女の子達は私の真似をするように頑張って挨拶をしてくださいました。話をしていくなかで分からないことや気になることは私もお兄様達に確認をとりながら話をしました。
どうやら、話を聞くに御披露目パーティーには7歳の女の子は必ず参加しなくてはならないが、私達よりも上の女の子は参加してない方もいるらしい。やはり王都から離れて領地で暮らしている女の子は移動が大変なこともあり、御披露目パーティーには7歳の時に参加すれば後は強制ではなく人脈作りをするために来ているらしくその場合には王都にいる女の子や事前に王都へと来ていた女の子達は来るが…女の子がワガママを言い連れてこられない場合や男爵や子爵の者は参加されない女の子も多く、男の子のみが来ていたりもするらしい。
私に挨拶にと囲んでいた女の子だけでも、私と同い年にあたる女の子は男爵の方を含めても半数程しかいないらしい。もちろん、ティアラローズの周りにいる女の子が会場の全員ではない。年上の女の子は離れてこちらを観察している方もいれば、男の子達と楽しく過ごされてる方もいる。今はこの人数だが、学園に上がる前に貴族に引き取られる平民の子もいたり、するから学園に通う頃には女の子はもう少し増えるし、学園には平民の方も特待生として通える場合もあるからそれまではここで知り合った方をメインにお茶会などを進めて交流していき人脈を作るように…だったかな。まずはここにいる方から名前を覚えなくてはと思うけど…悲しいかな。皆丸くて同じようなドレスで髪の色ぐらいしか見分けが付かないし、瞳の色は見えにくい…これはかなり覚えるのは大変だよ…っと凹むティアラローズであった。
暫く話をしているとリリアナ様が「後日お茶会に呼びますわ!来て…いただけるかしら?」っと言われて了承するとやっと解放された…。というか、男の子達がこちらを見ていてくれたらしくタイミングを見て回収してくれたといった方が正しいかな。
再びお兄様達にエスコートされてぐったりとしながらお菓子を食べるティアラローズの御披露目パーティーは予想以上に疲労するパーティーとなったのであった。
ティアラローズの姿を見て、帰宅してから家族に掛け合いお茶会の予定をたてる者やマナーや勉強に力を入れる者、ダイエットをすると騒ぐ者が現れるなど今までの女の子達からでは考えられない行動に喜ぶ家族がいたとか…。更には女の子だけではなく男の子も含めてティアラローズに憧れる者も多くティアラローズは知らないうちに信仰対象のようなっていくのであった。
見た目だけではなく、性格もよく、更にはあの女の子達にまで素直に勉強を教えれるなどと驚くことも多く、その話を聞いた親たちはなんとかティアラローズと子供達を交流させようと沢山の手紙がアリウム家に届くのであった。更には、アルフレッド目当てで王城に連れてきていた女の子達はアルフレッドには見向きもしなくなりむしろティアラローズ目当てで会いに行きたいと騒ぐ者も現れて頭を抱える親もいたとか…。
ティアラローズの存在は貴族社会にかなりの影響を既にかなり与えることになるのだが、いまはまだその始まりに過ぎなかったのだが、当の本人は気がつくことなくマイペースに過ごすのであった。
これにてティアラローズ視点での御披露目パーティーの話しは終わります。




