とある日のアルとティア…途中からアルフレッド視点
君影草「アルとティアのはじめての二人っきりになったときの話です。まぁ、壁際に使用人は控えてるけどね。」
こんにちは、今日も元気なティアです。色々あって今6歳の私はダリア王国第一王子のアルフレッド様の婚約者候補になりましたー。ぱちぱちぱち~。
むぅ。拍手して良かったのかな?私が悪役令嬢だとしたらアルは私にとって一番関わらない方がいい相手なんだけど…私の知ってる小説のアルフレッド様とこの世界のアルは別人なんだよ?本当に乙女ゲームの世界なのかな?どこかでかわる要素があったのかな?…むぅ。わからない。
「ティア?どうしたの?」
私の前に座ってお茶をしてるアルはコテンっと首を傾げた。サラサラとした金色の髪は室内であるサロンでも艶々の光沢がありキラキラ輝いてる。…キレイな髪だな~。
「ティ~ア?」
青いの瞳は吸い込まれそうなほど澄んでいて宝石のような煌めきがある。まだ9歳だからか美少年って感じで可愛らしい。そう、私はそんな可愛い美少年のアルといまお茶をしている。しかもお兄様達はいなくて二人っきりなの。あ…壁際に王城の使用人さんはいるよ?かなり距離があるから会話まで聞こえるのかわかんないけど…。
「ねぇアル?」
「あ。聞こえてたんだね。なにかな?」
「髪サラサラキレイだね。触ってみてもいい?」
とりあえず触り心地が気になるから聞いてみよ♪っと言ってみたらビシッ!だとアルが固まっちゃった。目元を赤く染めながらソワソワして…目もキョロキョロ視線をさ迷わせて…うん。可愛い。この世界の男の子って皆可愛いのかな~?お兄様もクロードも可愛いし美少年だよね。一度目を閉じてゆっくりと視線を合わせるアルは真剣な顔をしてる。
「いいよ。でも、私からもお願い聞いて貰えないかな?」
「うん。いいですよ?」
「じゃぁ、私もエドワードのようにティアを膝に乗せてお茶をしたい。」
「いいですよ。」
な~んだそんなことか~。真剣な顔するから何かと思ったよ~。サラサラの髪触れるのならそれぐらい大丈夫だよ。いつもお兄様やクロードにもしてもらっているし。昔は恥ずかしかったけど今はそこまででもないし、使用人さんに見られるのは恥ずかしいから見えにくいのは…うん。私の方に来て貰った方がいいかな?
「人に見られるのは恥ずかしいから使用人さんと私の目が合わないようにこちらに来てくれるならいいですよ。あ。カップもこちらにもってきてね。」
ポカーンとしているアルに小声で話しかけると素早くカップと共に移動してきた。はやっ!
「失礼するよ。」
一声かけられたので手を伸ばして抱っこして貰ってからアルに座って貰う。皆抱っこしたがるけど重くないのかな?
「重くないですか?足痛くない?…ふぁ?!」
首を傾げながら聞くと目元を赤く染めていたアルはボッ!っと顔が赤くなりギュ!っと抱き締めてきた。痛くはないけどびっくりしたよ~。
「アル~?大丈夫?」
もぞもぞ動いて手を抜いて頭をナデナデ。ふわぁ~♪おもったよりももっとサラサラだ~♪うん。気持ちいい触り心地♪あ。アル首まで真っ赤だ。アルなにも言わないしとりあえず触り放題撫でちゃお♪
「…はぁ。ごめんね。抱き締めちゃって…。」
目元はまだほんのり赤いけど落ち着いたみたい。
「ぴっくりしたけど大丈夫だよ♪私も触り心地良くて気持ち良かったありがとうございます♪」
にぱっ♪って笑ってお礼を言ったのにまたギュってされて肩に頭がコツンって。ん?これはまだ触っていいってことかな?やったね♪サラサラ~♪
「…そんなに気持ちいいの?」
「うん♪艶々サラサラで思ったよりも柔らかいし気持ちいい♪幸せ~♪」
「…そっか。私も凄く幸せだ。」
「ん~?そうなの?ナデナデ気持ちいい~?」
顔をあげたアルは苦笑いしながら手をとりチュッとして…ふぇ?!
「撫でられらのも気持ちいいよ。私もティアにしていいかな?」
「…ん。」
びっくりして返事の余裕はないからコクリと頷くとアルは嬉しそうに頭を撫でてくれた。ん。気持ち~♪頭撫でられるのって気持ちいいよね。何かドキドキもするけど安心するし。はぅ。
「くすくす。ティア可愛い。猫みたいだね。」
「頭撫でられるの好きみたいです。安心するし気持ちいいし。」
「そっか。あ、ティアあーん。」
「…あむ。」
「…(たべた…)。」
つい条件反射で食べてしまった。気がついてそっとアルを見ると…あ、凄く嬉しそう。そのまま食べさせて貰ったりお互い髪を触ったり撫でたりして過ごす。
「ティア。私たちは良いけど他の人にまでこんな無防備だとだめだよ。」
「?無防備ですか?」
「…うん。私は嬉しいけどティアは可愛いから危ないからね。気を付けてね。」
「??はい。」
「…(これはわかってないな。)。まぁ、私達がティアを守るよ。」
「ありがとうございます♪」
良くわかんないけどとりあえず笑って返事をすると守るって。私が危ないのは知ってるよ。悪役令嬢だからね。乙女ゲーム対策?の為に婚約者候補になってくれたんだし…あれ?転生者としてもばれないようにしなきゃってことかな?うんうん。ニコニコしながら頷いてるティアラローズをみてアルフレッドは苦笑いを浮かべる。
「ねぇ?ティアは私が王子でも…こ~…変わらないね?」
「…?」
ん?どうゆうこと?分からず首を傾げる。アルフレッドは気まずそうに頬をかく。
「う~ん…私の周りに来る女の子は皆私の妻になるのが当たり前みたいな言い方をするからね。」
「???どうしてですか?アルは王子だからこそ女性から決められる訳ではなく陛下が決めますよね?それにアルだって選ぶ権利はあると思います。王子である前にアルも一人の人なのですよ?アルにも感情や思いはありますよ。もしアルが国王になればアルは政略結婚もしなきゃかもしれませんが、この国では国王には側室も認められてるのでアルの好きな人…愛し合える人とも結ばれます。女性から一方的に決めつけるように言ってくるのはおかしくないですか?」
「っ!あぁ、そうだ…ね。」
「はいっ!アルは王子である前にアルはアルなのです!王子としてだけがアルではありません。王子であってもアルはアルの幸せを望んで叶えてもいいと思います。あ。もちろん無理矢理とかはだめですよ?まぁ、アルはそんなことしないと思います。アルは優しいですから。…アルはアルだよ?違いますか?」
「…ありがとうティア。」
「…?どういたしまして??」
「ふふ。なんで疑問系なの?(…可愛いな。)」
「ん~…特にお礼を言われることがあったかな?って。へへ。」
良くわかんないけどまた急にギュッと抱き締めて肩に額をあてるアルの表情はみえないけど僅かに体が震えてるのは…ふむ。女の子達はそんなにも怖いのかな?王子様も大変なんだね。ナデナデ。
そんな風にアルとの二人の時は膝に座らせて撫でたり撫でられたりする様になった。アルも頭を撫でられる事にハマったのかな?王子を撫でる人なんていそうにないもんね。私は役得なので嬉しいのであった。さらさら~♪
ーーーーーアルフレッド視点ーーーーー
ティアが婚約者候補になり初めて二人でのみのお茶の日は凄く緊張した。お茶を飲みだしてすぐにティアは私の顔?頭?のあたりを見たまま神秘的な金色の瞳でじっと見られると恥ずかしいし、サラサラな輝く銀色の髪との色合いのせいか人というよりも天使か妖精の様に思えてしまう。顔も可愛らしいし黙っていると更に儚げで…もし消えてしまったらと不安になる。
何度か呼ぶと反応を示した時にはホッとしたが…私の髪を触りたいと言われた時には焦ってしまった。王子として感情を出しすぎないようにと教えられたがティア相手では無理だ。むしろ、普通の私を知っていて欲しい。
ダメ元で私もエドワードの様にしたいと伝えればあっさり許可を出すティアは無防備すぎて大丈夫なのか心配になるが今の私としては有難い。使用人から見えにくいようになどティアは何を言っているのか分かっているのか?…ほんのり頬を染めて恥ずかしそうにしてるティアは…うん。わかっていないな。
ティアの気が変わらないうちにと素早く移動して抱き上げれば、ふわっと香るティアの匂いにクラクラする。6歳のティアはまだ幼く最近身長が伸びてきた私とでは膝に座らせてこちらを見上げるティアは自然と上目遣いになるのだが…っ!可愛すぎる!耐えれずギュッと抱き締めれば腕の中にすっぽりと腕の中に入るティアは可愛すぎる。6歳の女の子はこんなにも小さいものなのか?ルーファスなんてティアと同い年のクセに私と変わらないぞ。あれを基準にしてはダメだな。あれはでかすぎる。
そのまま抱き締めているともぞもぞ動いたティアは私の頭を撫で始める。その手は凄く小さいのに温かくて安心する…。普段の疲れがとれて癒される…。ティアをもっと感じたくて魔力をゆっくりと流せば更に安心する。ティアと私の相性は良くポカポカとする魔力は凄く幸せな気持ちになる。
いつまでも抱き締めていてはいけないな。っと思い渋々ティアを解放するが、
「びっくりしたけど大丈夫だよ♪私も触り心地良くて気持ち良かったありがとうございます♪」
くそっ!こんなこと言われて我慢できるか?!しかも、なんだその笑顔は!にぱって、にぱって可愛すぎるよ!!!この子は自分の容姿を本当に理解していないな。そんな顔を見せればどんな男でも惚れてしまうよ!はぁ、エドワードが私を婚約者…いや候補だが、認めてくれたのがわかるよ。こんな無防備な子は私の権力だけでもまだ危ないよ。オリーブがティアに惚れているしアイツもティアを守ってくれるだろうが…王族に公爵家を2つ合わせても不安になる可愛さはヤバいよね。私達がしっかりしてティアを守らねば。
それにこの状況で気持ちいいとか…いや、髪の話なんだがな。だがダメだろう。私はティアを好きなんだよ?ティアは忘れてるみたいだからちゃんと意識して貰うように頑張らなきゃ。
母上の話しだと女性は手の甲にキスをするのに憧れるらしいし、これぐらいから初めて意識をして貰うようにしろと父上も言っていたしいいよね?っと思いながらティアの手をとりキスを落とす。そのままティアの様子をみるとびっくりして固まってる。ん。可愛い。
「撫でられらのも気持ちいいよ。私もティアにしていいかな?」
と、聞けば「…ん。」と可愛い声を出しながら頷くティアの頬は赤くなってる。なるほど、このぐらいでも意識してもらえるのかな?エドワードで慣れて恥ずかしいと感じないのではないかと思ったがティアは可愛いね。
頭を撫でれば銀の髪はサラサラでシルクを触ってるみたいな触り心地で、手に合わせて髪の光沢が変化するのはとっても綺麗だ。私の髪よりもティアの髪のが絶対に触り心地は気持ちいいよね?
撫で続けていれば目を閉じてうっとりし始めたティアは私の手に頭を押し付けるような甘える仕草は最高に可愛かった。ティアは目を閉じていてくれて良かった。あまりの可愛さに叫びそうになるのを反対の手で口を押さえて我慢する。やばい。これは可愛すぎる。クセになる。あ~…エドワードが幸せそうにティアを毎回膝に乗せるはずだ。これは最高だ。うん。やばい。可愛い。子猫みたい。庇護欲を刺激されるよ…。いまなら…いまなら私の手からもクッキーを食べてくれるかな?この国では給餌行為は求愛行動なんだが…ティアは知っているのかな?
そっとティアの口に運ぶと「…あむ。」っと食べたっ!やった♪食べたぞ♪あぁぁぁぁぁっ!可愛いすぎだ!もう、知ってなくてもどうでもいいよ!いや、知ってると更に嬉しいけどね!やばい、嬉しい。あぁ、もうやばいと可愛いしか出てこないよ。はぁ、可愛い。
一応可愛すぎるティアに注意をするがやはりわかっていないみたいだ。これは私達が守るしかないな。うん。そんなティアも可愛いな。
ティアとの距離が縮まるのを感じ、私は気になっていた事をティアに聞く。じゃなきゃ私の頭はティアの可愛さで危ないことになりそうだ。っと、思い聞いたのにティアの返答にはビックリした。
ティアは私が王子であることを変わっていても私自身を見てくれていた。ちゃんと王子としての責務を理解しながらも私の好きな人と結ばれることを願ってくれるティアの姿はいつも以上に輝いて見えた。ティアは私を王子としての立場を利用しようとしたり、私を宝石や飾りのように扱わない。正直…私は私の立場を利用されても、見た目から宝石や飾りのように扱う女性がいることを知っていたからティアがもしそうであってもそれで私から離れないのであれば私もそれを利用する気でいた。ティアが私の側に居てくれるならそれでも良かった。なのに…ティアは私を見てくれてた。いや、何となく分かっていたが不安だったんだ。なのにそんな私の気持ちになど気がつかないほど当たり前のように私を見てくれるティアはなんて美しいんだ。
今までに無かった感情を今改めて知ったよ。こんな気持ちを知って私はティアから離れられる訳がない。凄く救われた気持ちになった。
私は不安だったんだ。愚かな昔の私のことも、そのままだった時の未来を知って、更にはその事をティアが知っていることが恥ずかしくて…そんな私を知っていればティアは私を見てくれないんじゃないかと凄く不安だったんだ。なのにティアの瞳はまっすぐで、嘘やお世辞なんかもなくて澄んでいて綺麗で…私を…今の私を見てくれて私の幸せを願ってくれる。
あぁ、私の幸せはティアとずっと居られることだよ?どうか…どうか私を好きになって?ティア。
そんな思いを込めながらティアとの触れ合いの時間は終わった。
ただね、最後に離れる時に思い出したかの様に耳元に内緒話をするティアは卑怯だとも思ったよ。「お膝に乗るのはね?誰でもいいわけじゃないからね?アルは私の婚約者候補だもん。だから特別だよ?」って囁いたティアは見た目は天使なのに小悪魔かと思ったよね。ティアを見送った後、私室に素早く戻り扉の前で悶えたのは仕方ないよね。そこまで我慢した私はすごいと思う。ちゃんとティアを見送った私はえらい。はぁ、帰したくなかった…。
まだ6歳なのに…ティアは成長すると想像より更に危ない気がする。エドワード達ともちゃんと話し合わねば。はぁ…ティアを御披露目パーティーに出すのは危ない気がする。
とりあえず…次のお茶の時間は園庭でして使用人や護衛はみえないとこでさせよう。ティアが恥ずかしがるしいいよね。あ~…楽しみだな。
あれ?アルの中身の残念さがやばいですね。ん?もうすでに残念な扱いでもあったって?ははははは!仕方ないよねね。うん。この国の王族の残念な感じがちょっと好きな作者です。周りが支える感じが好きな君影草です。アルもウィルみたいにポンコツに成長しないといいね。うん。どうなるやら。




