雨上がり
雨上がり
僕は傘をたたんだ。
空には雲を押しのけて
太陽が顔をのぞかせた。
さっきまで泣いていた雲は
隅に追いやられて
なんだか少し悲しそう。
あたりには雲の涙が溜まっていた。
太陽はいじめっこだ。
僕はそう思った。
地上が見えないからって
泣いている雲を押しのけるとは
なんてひどいやつだろう。
雲はこのことでまた泣くのだろう。
今まで何回も泣かされてきたんだ。
それなのに太陽はいつも明るい。
一度も泣かない。
いじめっこが幸せになって
いじめられっこが不幸になる。
こんなにひどいことはない。
僕は無性に腹が立った。
太陽が憎くなった。
太陽を殴りつけたくなった。
でも僕の腕は短くて
とても太陽には届かない。
だから僕は
力一杯太陽を踏みつけた。
帰って母に怒られた。
最後の3行が書きたかった。