表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こころ  作者: らいあー
1/3

片刃---変人


 0

理想を壊して現実へ帰る


 1

駅前で、バイト探しをしていたはずだった。

夕方の、うんざりするような人混みの中で、俺は間違いなく、バイト探しをしていたはずだ。

「あれ、おーい、聞いてますかー?」

透き通った、そのくせ慇懃無礼な印象を受ける様な、お世辞にも良いとは言えない口調の声が、前から聞こえてくる。

ため息を吐き、額に手をやる、いかにもな「疲れてますアピール」をしながら、俺はもう一度、深いため息を吐いた。

「目を開けたまま眠ってる···の?」

「いや、そんな訳ないじゃないですか···もし俺が、本当にそんな珍妙な寝方ができる人間だったとしても、こんな騒がしい場所で眠れる訳ないでしょう」

俺の返事を聞いて、そいつは満足そうな顔をする。

「あー、よかった安心した。実はぼくの知り合いにそんな人がいてね」

知らねえよ······。ていうか何その人、ひょっとして病気?

「······あの、」

「はい?」

「あなたは誰で、一体何をしているんですか?」

意を決して、俺は問う。

「はい」

俺の問いに対して、そいつは大きく、満足そうに頷いた。

「君が困ったような顔をしていたから、助けてあげようと思って」

バイト探しをしていた俺は、現在進行形で、見知らぬ男に絡まれていました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ