ゼロイチレファレンス
ゼロとイチの廻間に立つモノ、それがボク。
あぁ、どうか驚かないで、ボク君達には危害は加える事はしない。
とある場所にジョーカーを信じない人間が居る。そしてとある場所にジョーカーを信じる人間居る。
彼らが奏でるその腐れ切ったババ抜きを終わらせる為にボクは居る。
さぁて、君達にもちゃんと頑張って貰うよ。
キミもこのジョーカー達の惨殺パーティーの立役者なんだから
いやいや、期待はしてない。
ただキミは死ぬだけだしさぁ。
それじゃ、そろそろ本番。
この狂い狂った道化師のパーティーの始まりさ。
「うわぁ………………!!! ゆ、夢かぁ…………変な夢だったな………」
「お目覚めですか、我が君」
「あれ、アンタは夢の…………」
「そう、私はゼロとイチの廻間。貴方を殺しに来ました」
起きると目の前には黒いモノ。
何故かボクの手の中には真っ赤なボタン。
片手にはトランプ。
そのカードはK。
「な、アンタは何言ってるのよ………そもそもココって何処よ……!?」
「ゼロとイチの廻間ですよ? それでは、貴方には選択肢を差し上げます。そのボタンを押せば貴方は死ぬ。その王様抹殺すれば貴方は助かる」
彼は淡々と言った。
そんなの決まってる、まだ生きたい。まだまだ全然人生ある。
何故かそんな気持ちになる。
何故かやらないと駄目な気がする。
「それでは、貴方は王様を殺すことするのですね………?」
「当たり前じゃない!! そもそもまだまだ死んでられないじゃない!!」
すると、彼は。
恐ろしい笑みを笑って、此方を見る。
「フフフ……貴方は弱い。自ら最強のカードを殺すなんて…………もうババ抜きは詰まらないですね………」
「ま、まって!!! アンタは何を言ってるのよ!!」
その瞬間、右手に熱い衝撃。
思わず右手を離す。
0101010110110110011100110111001100111001111110000101100111100110011011110011
無尽蔵の数列が頭の中に入る。
痛い。
苦しい。
「それは貴方のしでかしたパーティー。もう止められないですよ………女王は下僕を食い生きる………なんと滑稽な事か………」
その土でも鉄でもなんでもないモノに突っ伏す。
もう嫌だ、痛いよぉ。
涙が出る。
血も出る。
だけど、雨は止まない。
その雨は降り続く。
「いやぁ残念。とっても残念。パーティーはお開き、もう少し楽しませてくれませんと、詰まらない」
彼は続ける。
「ふぅ、もうババ抜きも飽きましたね、私が終わらせるハメになるなんて………イカサマなんて」
そう言って近付き、もう動かなくなった左手からボタンを取る。
その瞬間、歯車が廻る。
輪廻が廻る。
廻る廻る廻る廻る廻る廻る。
《さぁ、今度のご馳走は誰かなぁ………!! ジョーカー様の晩餐はここからだ…………!!! フフフフ………》
END………80%