6話目
「...あの、何時の間に侵略し終わったんですか? さっきからここで話ししてましたよね? ちなみにその結界が張ってあったとこどこですか?」
「ん? ああ、君がやって来た時に別同隊が進行していた。それと結界が張ってあった方向は確かこの先にある領地だったような...」
「あの、それってひょっとしてサイゼリアン...?」
「ああ、そうだ。そんな名前だったよ」
「えぇ、サイゼリアンですね。特に領主館を中心に張ってありましたね。それとなぜかその館で働いている人間に危害を加えようとすると結界に憚られるんですよ。なんででしょうね?」
おい、こっち見んな。なんだよその視線。ってか近づいて来んなよ。まるであたしがなんかしてるようじゃないか。確かにチートな能力持ってるけどそんな結界なんて出来ないよ。
ジリジリとなぜか近づく男に若干引き気味になるあたし。
「まぁ取りあえず、このオーランドは俺たちの軍が抑えた。だから別にこの国を出て行かなくてもいいが、どうする?」
目の前に座る偉そうな男が聞く。それつまり、あたしにこの先どうするか決めろ。てことよね? 他の国に行くかそれとも戻るか...うーん、どうしようかなぁ。
「うん、あれだ。グエンさんの様子も気になるし、一度街に戻って見るよ」
「そうか分かった。俺たちも用事があるからちょうどいい。一緒に乗せて行ってやるよ」
「そうだな。それがいい」
あぁそうだ。もう一つ気になってたことがあったんだ。そのこともついでに聞いておこう。聞きたかったこと...それは寝返った勇者に関してだ。そしたらなんと寝返った勇者...R18禁男は現在、ヴェールズの王宮深くに魔法によって飛ばされたらしいそこは四方を頑丈な壁に囲まれ、中や外からからのどんな衝撃や魔法にも耐るすばらしい個室だそうだ。何のことはない。とどのつまりが牢屋である。それよりも...
「なぜ、付いてくる?!」
後ろからカッポカッポと蹄の音があたしの歩く速度に合わせ耳に入る。しかも4頭って...
「別におまえの後を付いて行ってる訳ではない。我々はこの先の屋敷に住んでいる貴族に用事があるだけだ」
先頭に居る男...名が分からんから男Aにしとこう。にとっとと先行けよ!! と突っ込みたいところだがよくよく考えて見る。そう、よく考えろ自分! この先に貴族の屋敷は何棟ある? ち、ち、ち、ちーん! 答えは1棟だ! って 自問自答してる場合じゃない!! 1棟しかないってことはあたしと行き先が同じだと言うことだ。それはつまり...
「あんたら、ニーベングル家に何の用なのさ?!」