人生乗っ取り犯罪者
「今回は人生乗っ取り犯罪の被害者。
山口さんに来てもらいました。」
「山口さん、今日はよろしくお願いします。」
よろしくお願いします。
「まず、今回の事件の概要を私の方から説明します。
山口さんの息子である、Aくん。
彼が今回の人生乗っ取り犯罪の加害者ですね。」
「息子であるAくんが母親の人生を奪ったという形になりますね。
山口さんは今回の事件、どう感じましたか?」
元々、わかってはいたんです。
彼がどういう存在かと言うのは。
「つまり、いつかはこうなるの思っていたということですか?」
そうですね…
「なるほど、では今回の事件での被害というのは、どれほどの規模だったんですか?」
私は彼に人生を奪われました。
気づけば、私の時間は全部あの子に使っていました。
こんなことになるとは思いませんでした。
だって勝手に歩けるようになるんですよ?
大きくなれば楽になるものだと思っていたのに…
「彼に今言いたいことはありますか?」
そうですね。
私の人生を奪ったんだから、
私の為に何かして欲しいですよね。
「あなたの旦那さんも同様の被害を受けたとのことですが?」
ええ、旦那も被害者です。
でも、あの人は仕事がありましたから、奪われるのは休日が多かったですね。
「なるほど、やはり今回の事件。
放っては置けませんね。
母という立場のつらさを感じさせる事件でした。」
「ということで、今回のインタビューを終えたいと思います。
司会は兄の光輝でした。
おっと、Aくんが起きたようですね。
Aくん、何か一言ありますか?」
「う〜ん?お腹空いたぁ」
「では、夜ごはんにしましょう。
お母さん、今日の夜ごはんは何ですか?」
今日は、餃子ですかねぇ。
「おっ、やったぁ!」




