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第二話


目を覚ますと……そこに広がっていたのは、真っ白な空間。天蓋のベッドで眠っていた。


「体が重い……」


腕を上げると、ほどよく引き締まった腕が目に入り、ああ、そうか、さっきエリュシオンの世界にきて、キャラメイクをしたのだと気づいた。

しっかし、VRにしてもよくできている。自分の声も、五感もまるで現実のようだ。

ベッドから足を下ろして鏡を見ると、銀髪にヘーゼルの瞳、引き締まった体……寝起きなのに顔面強すぎない?あまりのイケメンに鼻の下を伸ばすけれど、残念なイケメンになったので自己嫌悪する。

第二の人生の幕開けに胸を躍らせ、あたりを見渡すと、真っ白な肌に、細い手足、金髪ハーフアップの美少女がいた。


目の前にいっても、何の反応もなく……ああ、そうか、こちらから声をかけるのか。



「こんにちは」

「お目覚めですか?」

「はい」

「ここはエリュシオン、エルフと人間とジャイアントと精霊が暮らしている世界……あなたは、この世界でゆったりと過ごすもよし、レベルアップをしてもよし、第二の現実として充実した人生を送ってくださいね」

「はあ……」

「申し遅れました、私の名前はリサ。この世界の案内人です。それではさっそく、この世界での操作に慣れてみましょうか。まずはこの部屋を一周してください。」


言われた通りに歩き始める。と、言っても何もない真っ白な空間だ。今どこにいて、どこに向かうのかもわからぬ。部屋の中央らしき部分には先ほどのベッドがあり、その隣にはリサが立っている。


とりあえずリサの元へ戻ってきてみた。


「お疲れ様でした。それではさっそくエリアへ移動しますが、その前にこれをお渡ししますね」


そう言ってリサからスマートフォンのようなものを渡される。


「これはこの世界で使用する通信機です。通称スマホ。スマートフォンは使用したことがありますか?」

「ああ、持ってます」

「そうですか。このスマホはスマートフォンとほとんど同じなので、同じ要領で使用してくださいね。このアプリ一覧の中にある呼び出しアプリから、いつでも私のことを呼び出すことが可能です。また、もし現実のお友達を誘いたいときは、この友達一覧から誘ってみてくださいね。この世界は人工知能によって構築されています。プレイヤーが増えるほどにストーリーは複雑なものになっていきます。それではスタート地点はダンジョンとフィールド、どちらにしますか?」


ダンジョンは上級者向け、フィールドは初心者向けだと、ゲーム開始前に説明されていたので、わたしはフィールドを選択することにした。


「それでは、エリュシオンで素晴らしい人生をお送りくださいね」



リサがそういうと、わたしの体は白い霧に包まれて消えていった。





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