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Takeda Kingdom!甲斐国は世界を目指す  作者: 登録情報はありません
第12章(最終章)
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1616年THE_WORLD

最終回は奇妙寺の版図の世界拡大を振り返ります。

奇妙寺の海外覇権はマラッカ王国から始まった。

日本からまずマラッカ王国が教化され、版図に加わった。

挿絵(By みてみん)


これによりポルトガル海上帝国をマラッカ海峡で阻止し、さらに追いやった。

ここに日本絶対防衛圏構想が始まる。


 そしてインド周辺国とインドが同盟に加わり、インド洋、アラビア海に版図は拡大した。

ポルトガル海上帝国は大西洋の西アフリカに押し戻された。

ここでオスマン帝国と協定を結び、同盟国となった。

挿絵(By みてみん)

アラビア海を経て、東アフリカに至り沿岸国家が同盟に加わった。

 スペインのマゼラン世界一周に同行し、フィリピンに至り、フィリピンを征服した。

後にフィリピン要塞「ハクバ」が建設され、日本絶対防衛圏の要となる。

挿絵(By みてみん)


コロンブスのアメリカ発見を察知し、スペインの新大陸侵略の野望を砕く。

 同時期に太平洋を渡洋し、北アメリカに至り、メキシコのアステカ王国と同盟を結んだ。

さらに南下してインカ帝国とも同盟し、スペインの新大陸侵略を阻んだ。

ここに太平洋の日本-南アメリカの通商が開かれた。

大西洋側アルゼンチンを支配し、ポルトガル領ブラジルに迫った。

挿絵(By みてみん)


 地中海ではスペイン対オスマン帝国の覇権争いでオスマンに加担しスペインを退けた。

ヨーロッパではキーミョウデールなる謎の集団が暗躍し、義賊として活躍した。


知識人は次々と宗教弾圧のくびきから逃れて、日本に脱出するようになった。

スペインはポルトガルを併合、日の沈まない帝国と豪語した。


織田信長は日本より落ち延びて、オーストラリアに織田幕府を開いた。

ハワイ要塞島建設始まる(信長の述懐にちょっとだけ言及がある)。


この頃スペイン無敵艦隊をイギリスはアルマダの戦いで撃破した。

これには信長のバックアップがあったと言われている。


オーストラリアで秀吉が没す。

 信長は弥助の手引きで密かにアフリカに渡り、西アフリカ中央のマリ王国に仕官する。

弥助はマリ王国の貴族の出であった。

挿絵(By みてみん)


 信長の辣腕はマリ王国、コンゴ王国、タンザニアと次々にアフリカ諸国を平らげていく。

 イギリスとのツテで綿貿易を強化、イギリス東アフリカ会社、オランダ東アフリカ会社が設立される。


アフリカに条件が揃い、産業革命が勃興する。

USA(United States of Africa)の誕生である。


ロシア大動乱が起こる。

ポーランド、スウェーデンがロシアに侵攻し、モスクワが陥落する。

この戦闘でロマノフ王朝初代ツァーリが戦死し、ロシアは窮地に追い込まれる。


 奇妙寺はウラル山脈以東~アラスカを200億円で購入し、ロシアは財務を復活させ国体は維持される。

統治は選挙王政でポーランド・スウェーデン・奇妙寺の統治となる。

挿絵(By みてみん)


フランスにピエール第一統領が現れ、ブルボン王朝は断絶する。

ベルサイユ宮殿はなくルーブル宮殿は増築しない。


ルイ16世とマリー・アントワネットは結婚せず、独自の人生を歩む。

ギロチンの出番はなかった。


フランスは戦争によって欧州を平らげていく。

オーストリア、ドイツ、オランダ、ポルトガル、スペイン……。

挿絵(By みてみん)


打ち続く戦争費用のため、フランスは窮地に立たされる。

ここで再び奇妙寺が登場し、金融危機を国債の発行で切り抜ける。


 さらに一枚噛むはずだったロスチャイルド創始者は出遅れ、普通の銀行員として一生を終わる。

 奇妙寺五頭と言われる武田家、島津家、毛利家、今川家、北条家が、それぞれ銀行を統括する。

フランクフルト、ウイーン、ロンドン、ナポリ、パリの5ヶ所の銀行だ。


 イギリスをバックアップしている織田・マリ王国は3人の奇妙寺僧形が王座を継いでいる。

こうして欧州は奇妙寺の手中となった。


清国は中華主義に従って、鎖国している。

香港出島のみが唯一の通商の窓口である。


豊富な地下資源も、大量の労働人口も、地消地産であった。

今後200年間は開国の見込みはなかった。

挿絵(By みてみん)


北米大陸はインディアンの国となった。

大統領はいない、教化五部族の酋長による五頭政治である。

奇妙寺の支援で、軍事力、農業、鉱業、科学で抜きん出た巨大国家である。


しかし極端な孤立主義を徹底しており、外国人を居留地の租界に押し込めている。

移動は制限されており、自由は居留地の外にはなかった。


アメリカ連邦共和国は静かなる巨人、静寂の国であった。


全世界にいまや、奇妙寺の監視の目が光っており、争いは鎮静化している。

全世界に散りばめた技術、医療、流通、産業にはまだまだ伸びしろがあった。


今ある富や資源を奪い合うのではなく、さらに創意と工夫で積み上げるのだ。

欲に駆られて、侵略と略奪に溺れれば、奇妙寺が懲罰を加える。

その不埒者は破滅を迎える事になる。


世界は不均衡なバランスに揺れ動きながら、いま、かろうじて水平を保っている。

 世界で最も信用される通貨は円であり、日本語がほぼ標準語となり、第一外国語は日本語だ。


世界最大の経済国はUSA(United States of Africa):アフリカ合衆国だ。

この経済立国が全世界の金融を引っ張っている。


織田・マリ王国のメインストリートはかつて魚商で賑わっていた。

経済の取引は物々交換であり、その通貨は新鮮な魚だった。


今そこは、金融経済の中心地になり、通称「魚売る街」と呼ばれている。

 アフリカを代表する225銘柄の平均株価は「ア経平均株価」と呼ばれ、株式市場の指標だ。


株式会社の始祖はイギリス東アフリカ会社である。

航海の資金を株券で募り、航海の度に、儲けを配当・精算した。


これが持続的に定地化して、株式会社となり、株式相場市場が生まれた。

取引所は取引員でごったがえし、売買の取引は立ち会いと呼ばれた。

挿絵(By みてみん)


こうして、地球上に奇妙寺の手の届かない範囲はとうとうなくなった。

総てが支配下に入ったワケではない。


人類の多様性を考えれば統一された世界は悪手だ。

得意と苦手が組み合って、不均衡なバランスを取っている今こそが常道なのだ。


人間の欲がやがてこのバランスを崩す事になるかもしれない。

その時なにが団結を促すのであろうか?

1399年から1616年までの200年間にわたる奇妙寺の物語は終了しました。

医療・機械要素・鉱業は詳細に書こうと最初から決めていました。

農業も土壌工学も調べてみると奥が深かったです。


魔法も転生も技術チートもナシで行くのは、まあもの凄く大変でした。

調べ物に夢中になると、人物描写のウエイトが下がります。

それゆえ歴史上の人物の存在が希薄になり、ナレーターみたいになりました。


九戸政実の乱と最上義光に触れられたのは幸いでした。

安国寺恵瓊は好きだったので、随分活躍してもらいました。


物語の参考にしたのは銀河帝国の興亡ミュール編です。

となりのトトロに似た精霊が木の上にいるのは気のせいです。


ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。

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