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Colorful  作者: 四月一日
負け犬のリベンジ
1/2

天才と凡人

有るか無いかで区別され、

 出来るか出来ないかで差別され、

 その間には今日も線を引かれる。

 結局生まれた時から勝ちか負けかは決まっているんだ。

 負け組が勝ち組に勝つことなんか出来ない。



 

  俺の小さい頃の記憶。それは真っ白な部屋、色んな機械に真っ白なベット、目の前にいるのは真っ白な服を纏う男と女、傍には母さんがいて何故か泣いている。

  幼い俺は黒い丸椅子に座らされ、真っ白な服を纏う男は優しく俺を撫でては母さんに「残念ですが…」と呟く。

  母さんは涙でくしゃくしゃになった顔のままハンカチを握りしめていた。真っ白な服を着た女が「大丈夫ですか…?」と声をかけて優しく母さんの背中を撫でても母さんは返事を出来る状態じゃなかった。



  この世には生まれながら"才能"を持つ者がいる。

  その才能は十人十色様々であり才能を持つ者は人よりも優れた能力を持つことからいつしか"天才"と呼ばれるようになる。

  しかし、才能は誰しもが持って生まれる訳では無い。選ばれた者だけが持っているのである。

  この世界はそんな選ばれた天才により急成長を遂げてきた。

  そして数々の研究により才能は六歳の頃には芽生え始め、どんな才能を持つかがはっきりとわかることが発表された。それにより六歳児には法律により"才能判定"を受けることが義務付けられた。

  才能判定を受け、才能を持つことがわかった神童は全ての教育費医療費が無料になり、天才として教育するべく英才教育を受けることが出来る。

  さて。逆に才能が無いと判定されてしまった残念な子供はどうなるか。ごく普通の一般的生活を送るだけ。そう、ただの凡人として生きる道しかない。何故なら、凡人が天才の才能に勝るはずないから。

 

  つまり才能判定こそ、その子のこれからの人生が決まる瞬間である。

  そこで多くの親が泣き笑い苦しむ。そして何も知らない子供はこれからの人生を勝手に決められる。

  勝ち組か負け組か。


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