表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/24

殺人


力強く振り下ろした鎌はうつ伏せ状態の敵の丁度心臓の辺りに命中し、殻がパキッと音を立てて割れそのまま貫通した。殻の割れる音、そして、次に感じる人の皮膚と思われる部位を裂き内臓を潰す感触を味わう。その一連の動作が終わると敵は一瞬にして光となって消えた。その時にできた光の粒が竜人の中へ入り込むが、そんなことに気がつかないほど心に余裕がなかった。


竜人の中で人を殺したという恐怖と達成感が入り交じり、笑っているのか恐がっているのかわからない表情になっていた。味方の人が神化を解いて竜人の側に立っているのが分かるが、それ以上のことはわからない。疲れとは少し違う脱力感に襲われて体が動かない。目線すらも動かすことができずに味方の顔が見えない。


「お前、もしかして初めて人を殺したのか?」


「は、はい」


口は動くが震えている。今の自分はどんな顔をしているか想像もできなかった。


「じゃあ、戦うのは?」


「は、初めてです」


と答えると、背中を叩かれ


「大丈夫だ、俺だって最初はそんな感じだった」


と言って、また背中を叩かれた。勢いで前に倒れそうになった。それと同時に動かなかった体が動くようになった。一回深呼吸していつもの冷静な竜人に戻った。神化してると普通よりも体力を使うらしく、少ししか動いていないのにとても疲れている。神化を解き味方の方を向き軽き


「自分は相原竜人と言います。よろしくお願いします」


と言った。


「俺は野崎勇人だ」


と相手も名前を教えてくれた。体格は俺よりも一回り大きく完全にスポーツマンの顔立ちだ。そして、制服の左胸にある「丘」の文字の刺繍が目に止まった。


「もしかして野崎さんって丘ノ学園ですか?」


「そうだよ。俺は2年6組だけどお前は?」


ここから自己紹介と代理戦争についての話をした。


話の内容をまとめると能力については1人3つあるが、例外としてマイナスの能力を持っていればその分多く能力を持てるらしい。本来なら自分の能力は分かるはずなのにわからないというのはマイナスの能力であるということ。プラスの能力は野崎先輩の予想では

「武器の耐久力が強い」というのと

「敵の能力がわかる」はあるということだった。もう1つは

「敵の能力をコピーする」などの敵を倒した時に発動する能力だそう。


「そろそろ時間なので帰りますね」


と言って帰ろうとすると、


「ちょっと待って、何か部活とか入ってたりする?」


と引き止められた。もしかして、とこれから言われることは想像できた。


「何にも入ってません」


「じゃあ水泳部に入らないか?」


と勧誘された。ここで真っ先に思いついたのは純子へ話すきっかけとして使えることだった。


「もし、お前が入部したら敵と出会った時に有利になれる。どうだ?」


「そうですね。とりあえず考えておきます。では」


そう言って自宅へ帰った。


明日こそは話そう。そう思って深い眠りについた。大切なことを知らずに。

今のところ1回を除いては1週間に1回更新できてるのでこの調子で頑張って更新していきたいと思います!


余裕がある時は1週間に数回出してみたりもしますので、是非読んでみてください!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ