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ブランノワール3  作者: 氷室レキヤ
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第一章「新人研修?!」

 ここ武蔵野学園は元々は武道の名門であったが、近年では実力の高い異能者を集める異能者専門学校である。

異能者とは簡単に説明すると能力を使ったり、身体能力が高かったりする奴等のことだ。

定義的には特殊なエネルギー“マナ”を保有する新人類だそうだが、そういった話はあんまり得意じゃない。

ともあれ、普通じゃない奴等であり、ちゃんとした使い方を学ぶために俺ら異能者は六歳から十八歳まで強制的に通わされる。

場所が本土からかなり離れた島のため、ほとんどの者が寮生活。

本土に戻るのは長期休暇ぐらいで、その手続するのには何か月もかかる。

そのルールを学園創設以来、初めて破ったのがこの俺雨宮(あめみや)陽斗(はると)というわけだ。


 現在地 学園長室

手続きもせずに島を出た俺は帰ってきて早々に学園長に呼び出された。

「陽斗、何か言わなきゃいけないことあるよな」

目の前にいるタバコを咥えたオッサンの名は東城(とうじょう)(かい)()

何を隠そうこの学園の長である。

こめかみに怒りマークが見えるのはたぶん気のせいだ。

「すまん、未成年だったんで酒買えなかったんだ」

「ふっざけんな。チョー楽しみにしてたんだぞ!」

このオッサンが怒ってるのは勝手に島を出ていったことではなく、目当ての物を貰えなかったからだ。

 この島にはアウトレットモールや現在建設中であるアミューズメントパークはあるが、それらは学生のためで観光地ではない。

そのため、居酒屋などの店は片手で数えるほど。

しかも、この学園の教員の平均年齢を考えて取り扱っているのはビールやチューハイ、ワイン、カクテルのみ。

このオッサンが望む日本酒はどこにもなく、ここは土地的にネット通販の配達出来ない。

手に入れるためには唯一、本土行き来出来る船に乗って買ってくるしかないのだが、学園の長であり、島の管理を任されているオッサンは気軽に外に出れず、鬱憤が溜まる一方というわけだ。

「ボス、さっきからウルサい」

PCの前に座る楓は報告書の作成の真っ最中。

本当なら俺がやるべき仕事なのだが、何故か押し切られた。

「わーってるよ。それよりも楓、学園内でボスは止めろ。どこで誰が聞き耳を立ててるかわからんだろう」


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