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綿毛のように

作者: 渡辺 ゆき
掲載日:2016/03/11

学校の帰り道。寄り道をしていた。少しまだ寒い。3月の冷たい風。コートを着てマフラーをしていた私。手が寒くて冷たい。手袋もほしい感じ。ふと、下を向いて歩いていると、綿毛がふわっと咲いていた。なんだか、少し寂しい感じがした。


次の日、卒業式。もう、卒業なんだと寂しい。切ない。彼と遠くなってしまう。前日の夜、私は決めた。


卒業式が始まる。静かななぜが吹く。少し寒い体育館の中で、卒業受賞。一人一人の名前が呼ばれる。緊張していた。答辞を代表者が読む。周りの人たちは、涙でいっぱいだ。


そして、卒業式が終わった。最後の日だから、自分の思いを伝えようと彼のところに行ってみた。彼の周りにはたくさんの人。なかなか、言えず、帰ろうとした。すると、廊下に彼はいた。目が合った。でも、彼から逸らし、玄関に向かう。帰り道、綿毛が飛んでいた。でも、綿毛が一つだけ、残っている。私は、その綿毛を見て動けなかった。まるで自分のことのようだった。残っている綿毛はいつか、飛ぶ。


綿毛を見ていると、涙が溢れ出た。そんな時、後ろから抱きしめられた。そして、

「何、泣いてるの?」

と言う。

「泣いてないです。」

と答えると、私の頭を撫でた。私は、

「なんで?なんでここに…?」

と言うと、一つだけ飛ばなかった綿毛が飛んだ。その後、

「好きだったからだよ。」

と照れたように言う。私は彼のほうを向き、

「私も好きでした。」

と言った。その後、抱きついた。そして、微笑みあった。


やっと飛んだ綿毛も空遠く消えた。




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