綿毛のように
学校の帰り道。寄り道をしていた。少しまだ寒い。3月の冷たい風。コートを着てマフラーをしていた私。手が寒くて冷たい。手袋もほしい感じ。ふと、下を向いて歩いていると、綿毛がふわっと咲いていた。なんだか、少し寂しい感じがした。
次の日、卒業式。もう、卒業なんだと寂しい。切ない。彼と遠くなってしまう。前日の夜、私は決めた。
卒業式が始まる。静かななぜが吹く。少し寒い体育館の中で、卒業受賞。一人一人の名前が呼ばれる。緊張していた。答辞を代表者が読む。周りの人たちは、涙でいっぱいだ。
そして、卒業式が終わった。最後の日だから、自分の思いを伝えようと彼のところに行ってみた。彼の周りにはたくさんの人。なかなか、言えず、帰ろうとした。すると、廊下に彼はいた。目が合った。でも、彼から逸らし、玄関に向かう。帰り道、綿毛が飛んでいた。でも、綿毛が一つだけ、残っている。私は、その綿毛を見て動けなかった。まるで自分のことのようだった。残っている綿毛はいつか、飛ぶ。
綿毛を見ていると、涙が溢れ出た。そんな時、後ろから抱きしめられた。そして、
「何、泣いてるの?」
と言う。
「泣いてないです。」
と答えると、私の頭を撫でた。私は、
「なんで?なんでここに…?」
と言うと、一つだけ飛ばなかった綿毛が飛んだ。その後、
「好きだったからだよ。」
と照れたように言う。私は彼のほうを向き、
「私も好きでした。」
と言った。その後、抱きついた。そして、微笑みあった。
やっと飛んだ綿毛も空遠く消えた。




