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Despair and hope  作者: 波留
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皆さんの感想.アドバイスどうもです

気軽に書いてくれたら嬉しいです

透き通るような声で言われたその言葉は、俺たちは安心という感情と恐怖という感情を同時に体験した瞬間だった


「ほ…本当に貴方が願いを叶えてくれるの…??」



不安な声を出しながら、相手に問い掛けるもみじ

まあ無理もないだろう…

こんな女の子…ソフィアと名乗る少女が願いを叶えるなんて…ありえないと思う


「はい…私は、お客さんの為ならどんな願いでも叶えますよ?」


ニコニコと微笑むその笑顔は裏もなく、純粋に答えてる仕草だった

見た目は恐らく中学生

だけど願い屋という仕事をしている


今の日本ってこんなにも可笑しかったっけ?俺には分からない


「な…なら私の願いを叶えて下さいっお願いします」


相手に向かい、頭を下げ、もみじは頼み始めた

身体を少し震わせ、ビクビクと怯えた様にして止まっていた



てか…もみじはそこまでしてどんな願いを叶えて貰いたいのか…俺にはさっぱり分からない



「…良いでしょう貴方の願いを叶えましょう」


優しい声が俺達の耳に入り込む

その言葉を聞いたもみじは、嬉しそうな笑みを浮かばせて、ソフィアの手を握り締め上下にブンブンと降り始めた


ソフィアは少々驚き乍もそれを受け入れていた


「じゃ…じゃあ早速…!!」


「でも一つだけ条件があります」


ソフィアの言葉に俺達は一緒にソフィアの目を見た

どういうことだ??まさか金とか取るのか?

それともあれか??なにかやばそうな仕事やれとか??



「貴方の願いを叶える代わりに貴方の大切なものを貰います」


どう言う意味だ?

いや大切なものって例えば…宝物とか?


「わ…私の大切なもの…??」


恐る恐るもみじは、ソフィアに聞いた

ソフィアはその言葉にきょとんとしながらも、平然と答えた


「そうですね…貴方にとって大切なものが友達なら友達を…好きな人なら好きな人を…友達、家族、恋人、想い…もし自分が命が大切なら…勿論…









命でも奪いますよ?」






その言葉を聞いた瞬間暖かかった身体は一気に冷め身体を震わせた


此処は危ない此処は危険だ

此処から逃げなきゃ此処から逃げなきゃ



俺は冷や汗を掻きながら、もみじの手を握り、急いでさっき入っていった入口へと走って行った


その時のソフィアの顔は見ていない

一体どんな顔をしていたのか俺は知らない

俺はとにかく逃げた走った

入口のドアを勢い良く開け、来た道を走り去って行く




此処は普通じゃない




あそこは何かが可笑しい




そう…何かがだ











「…お客さん…帰っちゃったね」


にゃ-と鳴きながら、少女の頬を擦り寄る猫

くすぐったそうにしながらも、何処か嬉しそうな笑みを浮かばす少女


猫を抱き抱え近くの椅子へと少女は座る


「…でも…あの人達面白いよね…だって私の言葉を聞いて直ぐに逃げていったんだもん」


猫を膝に置き優しく頭を撫でる

猫は気持ちよさそうにしながら、少女の膝に大人しくしている


「普通なら…それでも叶えてって言うのが当たり前なのに…変な人達だったね」



独り言を虚しく呟いていれば

カランという音が聞こえた

そして入口が開けば辺りをキョロキョロと、見回す訪問者


「…こ…此処が…何でも願いが叶う…場所?」



怯えながら少女に問いかける一人の訪問者

クスッと笑い椅子から立ち上がれば


「ええ…此処は何でも叶う場所…願い屋よ…貴方の願いは…何ですか?」





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