Wish shop
人は皆欲望に溺れている
人は皆絶望に溺れされる
どうして其処までして欲望に委ねる?
どうして其処までして希望を求める?
答えてくれよ答えてくれよ
-attention please-
我々は責任を取る事は出来ません
其れを信じるのは貴女次第です
我々は貴女の為に最善を尽くします
覚悟を決めて下さい
絶望に落ちていかないように
いつも通りの日常いつも通りの教室
いつも通りの自分いつも通りの様子
俺にとってこの平凡な時間が好き何もなくただのんびりと過ごして行き
高校卒業して大学に入ってある程度の仕事についてまあ結婚が出来たら良いなとか思ってたり
とまあこんな平凡な自分を語れていのは本の一時間前の話
今俺は幼馴染み結城もみじの付き添いで薄暗く気味が悪い道を歩き続けている
夏の太陽が僕達の体に光を指し込め汗を地面に垂らしていた
「着いた…やっと着いたよ」
幼馴染みが息を切らしにじみ出る汗を拭けば俺の方へ視線を向けた
「ここが…お前が言ってた場所か…??」
今にでも魔女でも出てきそうな薄汚い屋敷赤レンガの屋根にかけられている板にはこう書かれていた
"Wish shop"
どうして俺がこんな所に来たかはまあ数分前の出来事である
下校しようとしていた俺.在川葉月は幼馴染みである結城もみじにあるチラシを見せられた
「…なんだよこれ??」
目を疑うようなチラシに目を向け幼馴染みの顔をチラリと見れば子供のような無邪気な目で俺を見てこう答えた
「何でも願いが叶う場所っその名も願い屋だよっ!!」
「……。」
「あああっ待って待ってよ〜話がまだ終わってないのにバックを持って帰ろうとしないでよはーちゃん〜」
「だからその呼び方やめろって何度も言ってるだろ…んでそれがどうしたんだよ?」
どう考えても中学生が考えたってわかるレベルだろだって願い屋だぜ?今の日本知ってるか?此処一応科学的に発展してるからな?
魔法とかそんな非現実的な事で願い叶えるとか何?新種の麻薬とか何か?それともなんだ僕と契○をして魔○少○となってよみたいなそんなノリ?
「もみじお前今自分が幾つか数えられるか??」
呆れたような目で幼馴染みを見れば頬を膨らませ乍"はーちゃんひどい〜"とか言いながら俺の腹を叩いてくる
他人様から見れば素晴らしく可愛くて自慢の幼馴染み
だと思うまあ少なくとも俺は何も思わないけどな
こんな餓鬼みたいな幼馴染み居ても嬉しくねえし
「とりあえず俺帰っていい?」
「ま…待ってよっお願いはーちゃんっ一緒に着いてきてっ」
「…はい??ちょっと待てよえ?もみじお前真面目に行く気なの?」
ちょっと俺の幼馴染さん?
一瞬耳を疑ってしまったぜ?こんな嘘臭い店に行く気かよ?しかも俺を誘って?
「ほ…本当にあるよ!!私の勘だけどさっだからお願いはーちゃんっ」
というわけで俺はこいつの付き添いとして願い屋っていう場所に来たわけだ
何ていうか如何にも怪しそう
てかどう考えても可笑しいだろもっといえば何処かの実験室じゃね??
「はーちゃん!!何ボーッとしてるの??早く行こうよっ」
ドアの前で兎の様に跳ねているもみじが俺のことを見ながら叫んでいた
「今行く」
と乗り気のない答えを出しながら俺は屋敷の入口へと向かいでかく大きな入口を錆びた音を鳴らしながら開いた