この報告書を読む前に。
皆様にはこういった経験はないでしょうか?
夜、目を閉じ寝ようとしたけど、なかなか寝付けず、目を開けた先に広がる暗闇。
その暗闇の中には何もいないとわかっているはずなのにもしかしたら「そこに何かいるのではないか?」と想像した瞬間。
急に恐怖が込み上げてくることはないでしょうか?
それはこちらを見つめ、ゆっくりとこちらに近づいてくるかもしれないと。
あなたは目を強く閉じ、恐怖に怯えながらも何故か一欠片の好奇心が湧き上がり、そして目を開ける。
そして……もちろんそこには何もいません。
そういった経験はありませんてましょうか?
人間は想像を目に見える形にする生き物です。
空を飛びたいと考え、その姿を想像し人は翼を手に入れました。
遠く離れた人と繋がりたいと願い。今はネットという手段を用いてその想いを叶えました。
そして個人であっても、例えば誰かが「なんだか顔赤いよ?体調悪くない?」とあなたに言うとそんなこともなかったはずなのになんだか体調が良くないような気がして中には体調を崩してしまう人もいるでしょう。その逆も然りです。これも想像によって健康が形作られたと言ってもいいのではないでしょうか?
物語もそうです。
頭の中にある空想を文字を使い、文という形に変え、そしてその集合体が物語となります。それがネット小説であれ書籍であれ今、こうしてあなたがこれを読んでいるということは私の想像を他人が目にできる形になっているということです。
まさに想像を形にしています。
そして読むということは書き手の思考を自分の頭の中で再構築し、自分に取り入れる行為だと考えています。
例えば【小鳥のさえずる早朝の部屋】という文があれば筆者の考える光景が文を通して読み手の頭の中で再構築の際、人それぞれの【小鳥のさえずる早朝の小部屋】が出来上がります。
冒頭でお聞きした問いかけを覚えてますでしょうか?
夜の何もいないはずの部屋。
きっとそこには何もいないのでしょう。
ですが、先程の文章であなたは何か【怖いもの】を想像しませんでしたか?
そしてその何かはあなたが自分の意思で想像したものでしょうか?
想像は形となります。
好奇心で目を開けた先の暗闇には何もいなかったかもしれません。ですがその時、明かりを付け、隅々まで確認しましたか?
目を開け、目や首が動く範囲だけを見て安心したのではないでしょうか?
その何かは形を持ってしまい。あなたのすぐそばで視界の外に息を殺して潜んでいるかもしれませんね。
と、そんなことはありません。
一つの冗談です。
これは物語。私の空想です。
ではお楽しみください。




