第7話:エリドゥ
硬直していた門番兵のおじさまはすぐさま意識を取り戻し、縄で縛っていた六名の山賊を引き取り、"金剛の拳"のリーダーであるテッカイさんへ何かが入った皮袋を手渡していた
「通ってよし!!」
山賊を引き取ってくれた門番兵のおじさまは高々と通行の許可を出され、私たちは城門を潜り抜ける
「ローズ様、どうですかな?初めてのエリドゥは?」
「凄い賑わっているわ!商業が盛んなのね?」
「ええ。エリドゥはイシュール王国でも上位の商業都市でございます。王都イシュタリアには見劣りしますが、街の景観の面なら王都にも負けません。おっと、では私は一度、我が商店へ戻りますが、ローズ様はどうしますかな?」
イスハークさんが営む仕立て屋にも行きたいが、まずは門番兵のおじさまの指示に従って、ギルドカードを作りに行きましょう
「私は門番兵のおじさまの忠告通り、先に冒険者ギルドへ向かうわ」
「それなら、我らが案内をしよう。丁度、ギルドに行く用事があるのでな」
「そう?なら頼めるかしら?」
「ではローズ様、後程で良いので我が店へお越しください。必ずお越しください。お待ちしておりますので」
「そんな念を入れなくても必ず行くわよ。ギルドカードを作ったら必ず向かいます」
「承知致しました。では私はここで」
イスハークさんは私たちに別れを告げ、荷馬車と共に私たちとは別の道へと進んでいった
「では、冒険者ギルドへご案内致します。ローズ殿」
冒険者ギルドへの案内役となってくれた"金剛の拳"の三人に連れられ、大通りを進むと、一際大きな建物が姿を現す
「ローズ殿、あれがエリドゥの冒険者ギルドです」
案内役のテッカイさんが指で示した場所を見ると、先程から視界に映っている一際大きな建物であった
「あの大きな建物が冒険者ギルドだったのね!」
「ええ。酒場と兼用なので、かなり大きく設計されているのです」
「あら、残念。私、まだ未成年なのよね。だからお酒は飲めないわ」
「なんと!ローズ殿は未成年だったのですか!てっきり20代後半かと・・・」
「19歳なのよ。よく未成年には見えないと言われるわ」
「こ、これは失礼を」
失言をしてしまったと思い、テッカイさんは焦りながら謝罪する
「ちょっと!別に怒ってないわよ!それより、未成年だからって冒険者ギルドに入れないわけではないのでしょう?」
「うむ。未成年の冒険者は多くいる。それにここは酒場も兼ねているが、果実水なども置いてある。ローズ殿も楽しめるだろう」
「果実水!?私、飲んだことがないのよ。楽しみだわ!」
「そうでしたか!それなら今度、奢らせて頂きたい!」
「あらそう?ならお言葉に甘えようかしらね」
「その時を楽しみにしております。ではローズ殿、中へお進みください」
冒険者ギルドの扉を開いたテッカイさんに促されるままに、私も冒険者ギルドへと足を踏み入れた




