第2話:山賊
実家を追い出されてから、早二日、冒険者ギルドがあるエリドゥへと向かっていた
「流石の私でも二日歩き通しは疲れたわ」
エリドゥへ続く山道の途中、疲れを感じた私は転がっている大きめの石を見つけ、そこで休憩を取ることにした
「エリドゥへの道のりはまだまだ長いわね」
実家がある村からエリドゥまでは歩いて七日程度時間がかかる。
食料に関しては、山で採取した山菜や果実、木の実、出会した魔獣の肉や川魚が豊富にあるため、そこまでは心配はしていないが、山道のため、余計な体力を使ってしまうため、疲労感が凄い
「山道なら食料の心配はないけど、一度、国道へ降りた方が良いかしら?もしかするとエリドゥへ向かう馬車と出会えるかもしれないし」
イシュール王国が整備した国道を沿って歩けば、疲労感も少なくなるだろうが、その分、食料の心配が増える
「アイテムバッグがあれば良いのに・・・」
アイテムバッグは見た目、小さな鞄だが魔導具のため、沢山の物を入れることが出来る。
だが、それを買うとしても、今の私の所持金では手も足も出ない
「私ったら、たらればの話をしても意味がないのに。やっぱり疲れているのね」
普段の私なら、"たら"、"れば"の無意味なことなんて言わないのだが、疲れが原因か、ついつい言ってしまった
「休憩したら、国道に降りましょう」
最低限の食料だけを背負っている鞄に詰め込めば少しなら問題ないだろう。
そんなことを考えながら、うとうとしていると、山の麓、つまり国道の方角で誰かの悲鳴が聞こえ、目を覚ました
「悲鳴?場所は国道の方よね?」
急ぎ下ろしていた鞄を背負い直し、悲鳴の聞こえた国道へと走ると、案の定、国道で問題が起こっていた
「あれは商人の馬車かしら?でも、まずいわね。山賊に襲われているわ」
木の影から様子を伺っていると、山賊は六人。
それに対し、商人を守っている冒険者らしき人は三人のみだが、装備は整っている所を見ると、新人冒険者ではなさそうだ。
もしかすると、急襲されたのか、仲間が怪我をしているのか三人は連携を取れていない。
そのため、六名程度の山賊にも苦戦しているようだ
「私の武器は村から持ってきた手入れのなっていない錆びついた剣一本のみ。でも、だからといって彼らを助けないのはあり得ない。さて、どうしたものかしら・・・」
山賊たちの装備は全員が剣を使用している。
よくよく観察してみると、私が使っている剣よりも手入れがなっていて錆び付いてもいない
「誰か一人を倒して、剣を奪い、それを使いましょう」
方針が決まれば、あとは動くのみ。
それに、早く助けないと護衛の冒険者たちがやられそうな勢いである




