表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
瞬く間に君は  作者: 奈落
2/13

2、勝負

無造作に置かれたゲームの中から僕はひとつのゲームを選んだ。

「これとか、、、どうです?」

僕が選んだのは前に少しだけハマっていた格闘ゲームだ。

「これか、、じゃぁ勝負だな」

「勝負?」

「そうだ。5回勝負して勝ち数が多い方の勝ちでいこう!!あ!あと罰ゲームもつけるか」

「罰ゲーム?」

「そだなぁ、、、恥ずかしい秘密を暴露。とかにしよう」

「恥ずかしい秘密、、ですか」

神様の秘密なんて聞ける機会そうそうないだろうしな。

ここは是非とも勝って秘密を聞きたいものである。

「本当に聞けるんです?」

「あったりめぇだよ、神に二言なんてないのさ」

自信満々の笑みである。

そんなこんなで対戦が始まったのだか、1つ分かったことがある。

この人、とてつもなくゲームが下手なのだ。

「え、、、ダメージが、、入らない、、」

「あはは、、」

そうこう言っているうちに試合は進み、0対5で僕が勝利を収めた。

すると神様は、

「どうやったんだ、、」

と涙ながらに僕を睨んできた。

「え?」

「どうやってチート使ったんだ!!インチキだ!!」

「神に二言はないんじゃなかったんですか?」

「ある、、あるもん!」

「えぇ、、」

ずっと睨んでくる神様。

このままでは終わらないなと察した僕は、

「チートは使っていませんが、僕は前からこのゲームをやってたので不公平だったかもしれませんね。」

と助け船を出すと

「ふふふ、そうだよな?私は圧倒的な不利だったわけだ。」

とんでもない速度で乗りやがったな、、こいつ、、。

と自信満々な顔をした神様を横目にため息をつきつつ、

「で、次は何で対戦を?」

と尋ねると

「そうだな、、あえて協力ゲームなんてのはどうだ」

「逃げるんですか?」

「いやっ、そういう訳じゃないぞっ!!」

手をモジモジさせながら少し押し黙る神様。

「そっ、そうだ!隼人とは知り合ったばかりだろ?ほら、なんていうか、、そうっ!しんぼくかい?というやつだ!」

「なるほど、、、」

高身長なのに縮こまり、申し訳なさそうに提案してくる神様に可愛げを感じつつ

「わかりました。じゃぁ、協力ゲームやりましょ」

と答えた。

「うん!ちょっと待っててな」

たったったっと小走りにゲームのカセットを取りに行く神様。

僕に妹がいたらあんな感じだったのかもしれんなぁ。と、そんなことを考えてしまう。

「どしたんだ、、ジロジロ見て」

「いえ、、なんか小動物みたいだなぁと思いまして」

「我、、神だぞ?」

「あぁぁ!そんな目をしないで!泣かないで!」

「泣いてねぇし!!目にゴミが入っただけだし!?」

「申し訳ないです、、」

「謝るな!!私が泣いたことを遠回しに肯定することになるだろ!!」

「すみません、、」

「泣いてないから!!あやまるんじゃねぇぇ!」

とそんな言い合いをしつつ、僕らは協力ゲームを始めるのだった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ