汐の事情聴取
「ここまでいくと疑いようがないな
まさか本当に星屑が絡んでるとは···」
「まだちょっと疑われてたのかな?」
苫の呟きに、汐が蠍と雨にこっそりとぼやく。
「きゅぅ(ひどいなぁ)」
雨は不満そうだったが、
『ま、仕方ねぇわな』
蠍はあっさり流す。
苫は姿勢を正して、
「改めて、汐ちゃんの意見を聞きたい
この星屑の能力について、他にわかることはないかい?」
「あれ?ウチ、頼られてる?」
めったにない経験に汐が戸惑っていると、
「星屑に関しては君に聞くのが一番だろう?」
確かに星屑に関してだけは他の人よりも詳しい、はずだ。
「でもなぜに星屑の能力?」
「危険なものだったら、俺たちだけで対処出来ないだろう?応援を呼ぶ必要がある」
「なるほど」
汐は納得すると、さっきから話についてこれてないラウに質問する。
「自分が殺人犯だって思いこむ前に、何か変わったこととかありませんでした?」
ラウは考え込む。まだ記憶が混乱しているのかもしれない。
「ずっと、店で準備してたし···誰にも会ってないし···変わったこと、うっかり火傷して、鍋を落としそうになったくらい」
確かに些細なことだがー。
「それ、結構大事かも」