蠍の暮らし
何を書けば良いかわからないまま書きました。
いつも以上にふわふわしたつかみどころのない話かもしれませんが、気分転換にどうぞ。
彼の名前は、蠍。
今はサソリをしている。ややこしい上に訳がわからないが、間違ってはいない。
しばらく前、怪我をして公園を這っていたところを女子中学生に拾われた。
今は成り行きでその女子中学生―汐=C=ロンバードのペットの毒虫として飼われている。
汐は牡牛の国に住む十五歳。アリアドネという町で、両親と姉と四人で暮らしている。
汐は一言で言うなら、変な奴だった。
怖がりなくせに好奇心は強く、どんくさいくせに突如予想外の動きを見せるときもある。
しかも蠍の他に、彼女には妙なペットがもう一匹―。
「きゅー!」
こいつだ。
こいつの名前は雨。ロボットのような質感の球体にぎょろっとした一つ目とプロペラがついた、見た目は完全に妖怪である。
しかし、残念ながら雨は妖怪でも機械でもない。
この世界には、時折空から星屑が降り注ぐ。
降ってきた星屑は大抵そのまま地面の石と混ざるのだが、ごく稀に魔法のような能力を持ったものが現れる。
雨はその星屑の中でも珍しい『生きた星屑』なのだそうだ。
星職人と呼ばれる、星屑を道具や生物に加工出来る技術を持った汐の祖父が、祖母を亡くした汐を不憫に思い、造ったのが彼(?)だとか。
まぁ、つまり何が言いたいかと言うとー。
こいつらは、おかしい。
だが、蠍は彼女たちといる今の生活が嫌いではなかった。




