第三話新たな仲間
「はぁ、結局入ってしまった」俺はそう呟くと、後ろから聞き慣れた声が聞こえた。
「よッ!おはよう、桜花」友人の麗だ、相変わらず元気なやつだ。
「で?何に入ったんだ?」俺は何でもないよこっちの話だと言い、麗と一緒に登校した。
学校につくやいなや、鬼先から呼び出された、呼び出した理由は予想通り、メサイアの事だった。
「メサイアに入ったんだってな、何かあればすぐさま呼び出すとメサイアの人に言われたぞ、まぁなんだ大変だろうが頑張れ。各担当の先生方には伝えてあるから凛花同様呼び出されたらすぐ行って来い」
情報が回るのが早いことで、俺は心のなかでそう言い、職員室を後にした。教室へ戻ると入口付近に姉さんが立っていた。
「桜花、お互い頑張ろうね」そう言うと自分の教室に帰っていった。
午前の授業を終え昼食を取ろうとした時、突然インカムに連絡が入った。
「凛花君、桜花君ドゥームが現れた! 急いで来てくれ! 場所は送った!」
俺は了解と返事をし急いで準備をし姉さんとともに指定の座標まで向かった。
到着すると、避難は完了しており、ドゥームが獲物を探し彷徨っていた、俺と姉さんは互いにアイコンタクトを交わし行動に移った。
「クリエイトッ!!」
「ナイトメアッ!!」
ギアを纏った直後通信が入った。
「オペレーターの花岡なつみです。 今回のドゥームは人型で鋭い爪を用いて攻撃してきます。 お二人なら対処は大丈夫だと思いますが、慎重に対処をお願いします」
俺ら姉弟は了解と返事をし戦闘を開始した。
先ずは、俺が突撃し相手の気を引きその隙に姉さんが攻撃をする、脳内でイメージをしながら、相手に攻撃を開始した。
「グォォォォォォ!!」
ドゥームが咆哮を上げ姉さんに突撃し大きな爪を振り降ろした。
「クリエイトッ!換装盾ッ!!」
ガキィィィィン
とっさに叫びなんとか攻撃を防いだ、俺のギアは特殊で自在に姿かたちを変えられる。攻撃を弾き相手がよろめいた隙に姉さんが叫んだ。
「泣き叫べ! ブラッドバレット!!」
弾は心臓部を撃ち抜き、ドゥームは地に伏せた。
ドゥームが霧散したのを確認するとインカムから花岡なつみさんの声が聞こえた。
「ドゥーム討伐、お疲れ様です。お見事でした、一度メサイアの支部に来ていただけますか?支部長がお見えになりたいとのことで。」
「えぇ、喜んで」
「姉さんが良いなら」と言い俺たちはメサイア支部に向かった。着くと、若い男性が立っていた、俺たちを見つけると、「おぉ、君達があの例のドゥームを倒したという二人組か」そうゆうと、中へ案内された。
「先ず、此処が休憩室だそれなりに広いからのんびりできるだろう」
「次に此処がシャワー室だちゃんと、男女で分かれているから安心するといい」
「次に此処が作戦会議室とオペレータールームだ、何回も使うことになるから覚えておくように」
「次が最後だ、この場所が支部長室だ、くれぐれも失礼の無いように」 そう言うと男は、去っていった。身なりと呼吸を整えドアをノックした。
コンコンッ、ノックすると中から、「ハーイ、開いてますよー」女性の声がした。
ドアを開け中に入ると、そこには自分たちと同じぐらいの女性が書類をチェックしていた、顔を上げこちらを見た、一瞬で距離を詰められていた。俺はびっくりし固まっていると。
「おや? 怖がらせてしまったかな? 失礼例のドゥームを倒したと聞いて興味が湧いてね」と言い体を触られた。
「あまり体を触らないでいただけると嬉しいのですが それで貴方が支部長ですか? だいぶ若く見えますので」俺がそう質問すると、笑いながら。
「ハッハッハ そうか若く見えるかこれでも三十代なのだがね」といった、とても三十代には見えない。そうこうしていると、姉がすごい恐ろしい顔で支部長に
「あまり私の弟に、ベタベタ触らないでください!」と、姉に引き寄せられた。
「うーん何とも美しい姉弟愛、素晴らしい!」
なんだかおかしな人だなと考えていると、唐突に支部長から他のものも顔を見せておくといい、今なら作戦会議室にいるはずだよと言われた。特にこのあとの用事もないので、一先ず他の人に挨拶をすることになった。
作戦会議室に着きドアをノックすると、中から、「どうぞー」と返事が帰ってきた。
ドアを開け中に入ると、さっきの青年がおりこちらに気づくと、「お前ら新人が挨拶に来たぞお前らも挨拶しろ」と言い、お互いの挨拶が始まった。
「じゃあ私からね、一応ここの司令をしている、鷹宮雫よ、よろしくね!」
「次は私ですね、此処のオペレーターの花岡なつみです。よろしくお願いします」
「次は俺だな、戦闘員の古池慎吾だよろしく」
「次は私ですね、オペレーター見習いの花崎静です。よろしくお願いします」
「最後は俺だな、戦闘員の霧崎空だよろしく」
「俺は、風斬桜花ですよろしくお願いします」
「私は、同じく姉の凛花ですよろしくお願いします」
「せっかく入ったんだもの仲良くやりましょうね! ホントならあと3人いるはずなんだけど、重症を負っちゃっていま入院してるのよねー まぁ、紹介はまた今度ね いつドゥームが現れるか分からないから、準備だけはしといてね」
そう言われ俺達は改めてこの機関メサイアに入ったのだと実感した、その後は特に何もなく他愛無い会話をして解散となった。
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