第二話崩れる日常
いつも通りの日常を楽しんでいた凛花と桜花、何気なく姉を誘い買い物にでかけたが、そこで運悪くドゥームと遭遇してしまう、果たしてどうなる?
「ふぅーやっと放課後だー」
俺は身体を伸ばしながら呟いた。
「桜花居るー? ほら帰るよ」
相変わらず放課後になって俺のところに来るのが早い姉だ。明日は休日だ、久しぶりに姉と一緒に買い物でも行くか。
「なぁ姉さん、明日暇?」
「もしかして、デートのお誘い!?」
「まぁ、似たようなものかな、久しぶりに買い物でもって思って」
「そうと決まればどこいく? いつものゲーセン? それとも駅ビル? それともそれとも……」
「ゲーセンにでも行くか」
「じゃあ、明日ゲーセンね、よーしお姉ちゃん張り切っておめかししちゃうぞ」
「程々にな?」
俺も明日久しぶりに姉と出かける事にテンションが上がっていた、あんなことになるとはこの時はまだ知る由もなかった。
デート当日、朝7時00分姉に叩き起こされた、テンション上がっているのは分かるが、もう少し寝かせて欲しい。そさくさと着替と準備を済ませ、目的のゲーセンに向かった。
3時間ぐらい立った頃、姉が本屋に行くと言い本屋に向かう途中、其れは唐突に現れた。
「グォォォォォォ!!」
辺りに人の悲鳴が響き渡る、ドゥームが実現した、本来であれば一刻も早く避難しなければならないが、ドゥームが近くにいた子供を狙ったとき、自然と体がギアを纏っていた。
「来いっ! クリエイト!!」
本来は、学園外でギアを纏うのは禁止されているが、非常時なのに律儀に守る義理もないだろう。俺がギアを纏うのを見ていた姉もすぐさま、ギアを纏った。
「来なさい! ナイトメア!!」
ギリギリ間に合った、子供が不安そうにこちらを見ている。俺は安心させるべく、強がって大丈夫と答えた。
姉が子供を安全なところに避難させたのを確認し改めて俺は、ドゥームをみた、授業で教わったドゥームとは似ても似つかない、新種か?そんな事を思っていると姉が戻って来た。こっからは反撃開始だ。
「姉さん俺がこいつの気を引く、隙を見て攻撃してくれ!」
「言われなくても分かっているよ!」
新種故か、動きが読めない、だがそんなことゆっている場合じゃない、姉がこいつの動きを一瞬でもいいから止めてくれるのを待って、その瞬間俺の最大の攻撃を叩き込む、簡単なことだ落ち着け俺。
そしてその時が来た、ドゥームの動きが止まった。
「喰らえっ!!」
俺は渾身の一撃を叩き込んだ、ドゥームは動きが止まりその直後、黒い塵となり霧散した。
「倒せた?」
姉が後ろでつぶやくのが聞こえた、俺は息を切らしながら、終わったよと声を掛けた。
少しすると、特殊機関“メサイア”の人達が来て事情聴取をされせっかくの買い物が潰れた、結局解放されたのは16時過ぎだった。
帰り際にメサイアの人が言っていた、明日から楽しみだと言うのが引っかかったが疲れ切っていたので何も聞かずその日は家に帰った。
次の日朝から「凛花、桜花お客さんよー」という母の声で目が覚めた、こんな朝早くから誰だと思いながら向かうと昨日あったメサイアの人だった。するとメサイアの人は開口一番。
「やぁ、昨日ぶりだね凛花君桜花君、いきなりだが君達をメサイアにスカウトしたい」
いきなりのことに固まっていると姉が。
「何故私達姉弟に?」と質問した。
男は「何君達が昨日倒したあのドゥーム、あれは最低でも5人でやっと倒せるぐらいのドゥームなんだよ」と言った。
男は続けて「そんなのを、たった二人で倒してしまった君達をスカウトしたいと思うのはおかしいかね?」
俺は「入るのはいいとして俺等は学生ですよ?学校はどうするんです?」と質問すると。
「何何かあればその都度呼び出すだけだよ、安心たまえ学園にはもう話を通してある」
またも呆気にとられていると、姉が「桜花が入るなら私も入ります」と言った。
こっちに投げられても、と困惑したが仕方ない学園にも根回しされているのら断っても無駄だろう。
仕方なくメサイアに入ることにした、メサイアに入った記念と称して、インカムとメサイアのバッジを受け取った正直これからどんな生活になるか想像もつかない。
少し長くなりましたが、読んでいただきありがとうございます。
続きも頑張って書くので感想などいただけると励みになるのでよろしくお願いします。