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僕達、出来損ないです。  作者: 椿の葉
8/8

スキルの進化

今朝は婦長……マギーさんの能力スキルを鑑定して、コピーさせて貰った。

だから、使えるって事は分かった。

でも、時間がかかり過ぎるからね。自衛手段が無いと死んじゃう気がする。

それに、車イスだとその、聖樹様のところまで行けなさそうだからね。

加護とこのスキルをくれたから、お礼ぐらい言いに行きたいな。


まあ、今はルークくらい魔法を極めてからだね。

それが先だよ。


『船長、おはよう!』

「お、遅かったな。なんかあったのか?」


今日も、いつもと同じ部屋に居た。

ルークは婦長さんが結界を張った第四魔法専用訓練室(長い)で、無駄に硬いイスに座ってる。

なんか、材質は神銀ミスリルとか言ってたけど……

一つの施設に純神銀(ミスリル)の椅子なんてある訳無い、よね?


『いやあ、婦長さんのスキルをコピーしてたの。そしたら遅くなっちゃった! ……ごめん』

「スキルコピー……? ま、まさかそれって俺様にも使えたり!?」


いや、なんでそうなるの?

このスキルは僕のスキルだから、船長には使えないよね?


『船長のスキルじゃ無いから、使えないよ?』

「ああ、そう言う意味じゃ無い。俺様に対して使えるのかって聞きたかったんだ」


……?

みんなコピーされたがりだね。

まあ、僕はスキルが沢山集まるから良いんだけど。


『出来るよー。でも、良いの?』

「良くない訳無いだろ。こんな珍しい機会、逃せる道理が無いじゃんか」


嬉しい! 

あの、『絶対零度アブソリュートゼロ』が手に入ったなら、寒さに耐えられそうだね。

ルークが怒った時にも耐えられるよ。ここが凍る前に逃げられるしね。


『じゃあ、やっても良い?』

「遠慮すんなよ、子分」


よーし、許可は貰った。

じゃあ、遠慮なく行かせて貰うよー!

盟友契約トモノチギリ』さん、ルークの『絶対零度アブソリュートゼロ』を下さいな!


『どう?』

「お、おお。多分大丈夫だと思うぜ。ヴィルが言ってた通り、中でスキルが分裂する感覚になったから」



その時、アルルの脳内に音声が流れた。


〔個体番号:0000-0000-000A が能力進化の条件を満たしました。

 特殊能力ユニークスキル盟友契約トモノチギリ』を起点とし、

 『聖破願叶ヨコシマナルネガイ』『収束光線ラスターカノン』『絶対零度アブソリュートゼロ』を統合します。

 能力改変オルタレーションを開始します。この宣告は天の声の物で、返答は不可能です。

 貴方に神のご加護があらん事を〕


『え、今 ルークなんか言った!?』

「はあ? 俺は何も……ってまさか。今お前、ユニークスキル何個持ちだ?」


えっと、『盟友契約トモノチギリ』と、『聖破願叶ヨコシマナルネガイ』と、『収束光線ラスターカノン』と、『絶対零度アブソリュートゼロ』と……ああ、あと『神聖守護セイナルマモリ』だね。


『5つ!』

「やっぱり……5つのスキルを手に入れると、“天の声”が能力改変オルタレーションすんだよ」


天の声……?

ああ、確かに言ってたね。これは“天の声”のものだから返事は出来ないって。

でも、なんで『神聖守護セイナルマモリ』は統合してくれなかったんだろう。

全部入れるんじゃ無くて、1つ余らせる決まりでもあるのかな?


『……何になるんだろう。怖いなあ』

「まあ、ヴィルの『能力鑑定』があるから大丈夫だろ。因みに、終わるまでスキルは使えないぞ」

『えっ』


何てことしてくれたの天の声さん!?

性能が上がるんなら良いけどね!?

一日かな、一週間かな、一ヶ月かな……一年かな?

一時間ぐらいで終わると良いなぁ。


『どのぐらいで終わるの?』

「うーん……一説だと、三時間」

『そんな短いの? それなr』

「で、他の説じゃあ五年」

『五年!?』


何それ……振れ幅大きすぎるって……

五年なんて経ったら、もう僕は人形に戻ってるよ。多分。


「はは、脅かしただけだぜ。俺様は夕食までに終わると思ってる。楽しみにしてろ」

『……うん!』


何になろうと、多分大丈夫。

でも、天の声さんにお願いしたいな。戦いに使えるように、使いやすくお願いね!

出来ればで良いけど。

だって、沢山の人間や僕達を一度に見てるみたいだから。


「よし。魔法の練習続けるぞ! 今日中に歩けるようにしてやる!」

『分かった!』


多分、ヴィルの所でスキルの勉強をしなくて良くなったから早くなったんだと思う。

夕ご飯の時に歩いてけたら、婦長さん何て言うかな?




ーーー




〔個体番号:0000-0000-000Aの能力改変オルタレーションが完了しました。

 特殊能力ユニークスキル盟友契約トモノチギリ』は、

 他能力(スキル)を、『食物連鎖クイクワレルモノ』へと統合進化しました。

 尚、この宣告は天の声によるものであり、返答は不可能です。

 長らくお待たせ致しました〕


うお、やったあ!

終わったよ!

じゃあ、早速『食物連鎖クイクワレルモノ』を『能力鑑定』!


…………あれ、能力鑑定は!?

どこ!?

あ、そうだ。白銀の魔法板(ステータスプレート)を見れば良いんだ!



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個体名 :アルル=******

個体番号:0000-0000-000A

種族  :失物族[人形(ドール)種]

称号  :*****、**、******、光極者スパークル聖極者セイクリッド

加護  :聖樹の加護、**の加護

潜在値レベル :3

使用魔法:アクアLv.1〜8、イグジストLv.1〜3

極限魔法:ウッドライトホーリー

固有能力コモンスキル:『魔法適正マジカリスト』詠唱破棄・魔法耐性・魔法強化・習得補正・物理耐性(詠唱時)

     『****』樹木操作・土壌発酵・****・****・****

特殊能力ユニークスキル:『食物連鎖クイクワレルモノ』万能鑑定・契約譲渡・能力転写・環境操作・成長促進・収束結界・空間隔離・大願成就

     『神聖守護セイナルマモリ』自動回復・欠損回復・万能結界・魔法付与・****

固有技能コモンアビリティ:『棒術』Lv.2『投擲術』Lv.3

特殊技能ユニークアビリティ:『作農』Lv.1

各種耐性:魔法耐性、植物毒無効、物理耐性


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……うん???

ちょっと待とう。

まず、消えた『能力鑑定』は、『万能鑑定』とか言う明らかに強そうな能力スキルになったっぽい。

で、『能力転写』は普通に使える。進化してない。

『契約譲渡』は……多分、『血絆契約』、『個体契約』、『能力下腸』を一緒くたにしたんだと思う。

『魔法強化』はよく分からない。新しく来た。

『修得補正』。これは船長のスキルがそのまま来たんだね。

あと、『環境操作』。これも船長の『感情操作』と『冷温操作』から来たと信じてる。

『収束結界』と『空間隔離』は婦長さんのやつを一纏めにした奴だし。

最後の『大願成就』はヴィルの奴だね。

鑑定は……後回しにしよう。

僕、魔力(MP)を使い過ぎて倒れそうだから。



明日が楽しみだなあ。

怖くもあるけど。

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