巻き込まれる不運な転入生その1。
植木の中から飛び出す。
「うわぁぁぁぁぁぁ!!」
さきほど。
というより学園の敷地に足を踏み入れてから5分たらず。
雪煉は叫び声を上げながら走っていた。
ちなみにキャリーバックは抱えて走っている。
「武器の所持してない人間なんて珍しい!ゼッテー捕まえろよ!!」
「任せろ!兄貴!!」
雪煉の後ろからは人語が聞こえる。
しかし、後ろから来ているのは頭部のところが鳩と同じの顔した?が追いかけてきている。
もちろん、雪煉は困惑する脳内で逃げる。
《なんで?!なんで、僕は追いかけられているんです?!!?》
「意味が分かんないよぉおおぉぉ!」
雪煉の困惑の叫びが正門通りを駆ける。
だが、足がもつれた。
雪煉は転んだ。
キャリーバックが腕の中を離れて、跳ねて地面に倒れた。
鳩頭A「アイツ!転びやがったぜ!」
鳩頭B「ダッセー!」
鳩頭の生徒たちが羽を使って、距離を縮めてくる。
雪煉は早くも絶望しだした。
※鳩頭Aが4年生(高1)で、鳩頭Bが3年生(中3)です
【ピーーーーー!!!!】
すると、どこからともなくホッイスルの音が響いた。
雪煉の真上の校舎の窓から声が降りそそいだ。
「HEY!!編入生を狙う不届き者め!止まれなのです!」
ふわり、雪煉の目の前に水色の縞柄が見えたかと思いきや、白に変わった。
A「どけどけぇー!執行生!!」
B「邪魔なんだよぉーーー!」
「退くべきなのはおまえたちなのですっ!」
雪煉が見たのは今。
声を張り上げている女子生徒の下着だったのだ。
「……縞柄…?」
「えっ?!?!」