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『日常の中の怪異』 ― 私が体験してきた不思議な話 ―  作者: かゆると


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夜中に浮かぶ女の子

まだ息子が小学校2~3年生だった頃の話だ



その日はとても寒い日だったが

まだ暖房が十分に揃っていなかったため

家族3人でリビングで一緒に寝ることになった。



眠りに落ちて

どれくらい時間が経ったのか分からない。



尿意を感じて目を覚ました私は

暗がりの中でメガネを探し、かけた瞬間だった。



目の前に白いワンピースを着た女の子が

ふわりと浮いていた。



長袖のワンピースで黒いブーツ

髪はセミロングより少し短め

顔は何故か見えない

けれど、確かにそこに存在していた。



「え……なにこれ……?」

目の前の現実が受け入れられず

慌てて旦那を揺り起こす。



「お、起きて! 起きて! ねぇ、ナニコレ!?」

眠そうな旦那が目を開ける。

「なに、どしたの?」


旦那をバンバン叩きながら

「これこれこれ!!!

 透けて浮いてる! 女の子が!」

と、私が必死に女の子を指さすも

旦那は怪訝な顔をしながら首を傾げる。



どうやら旦那には見えていないらしい。



視線を女の子に戻した瞬間

ふわりと空中で揺れるだけで

まるで消えることを拒んでいるかのようだった。



その瞬間強烈な尿意が再び襲ってくる

「ト、トイレ!ねぇ、トイレ付いてきて!!」



襲いかかる尿意に耐えながら

旦那にお願いしてトイレに付き添ってもらう。



戻ってくると、女の子はもういなかった

しばらく何もない空間を見ていて私は思った



〘人間って…どんな状態でも

 生理的欲求には勝てないんだな…〙と。



驚きはしたがあまり怖さを

感じなかったせいもある



でも、誰かの言っていた

『人間が一番怖い』

その言葉に妙に納得した一夜だった。



それ以来リビングの夜中は

視界の隅に白い影が浮いている気配を

感じることがある。



だが何故か不思議と怖さは感じなかった。



しかし、この少女とは

この先長い付き合いになることを

この時の私はまだ知らなかった…


挿絵(By みてみん)

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