第7話 図書委員
キーンコーンカーンコーン
4時間目の終わりのチャイムが聞こえる。それと同時に"花音"もやってくる。
花音:『じゃあ、行こっか!』
どこに?と聞こうとした。途端先週の事を思い出した。
僕:『、、オッケー』
決して忘れていたわけでは無い。
あくまで"花音"を試していたのである。
花音:『もしかして、忘れてた?』
僕:『???いやぁ?』
図星であったがここは舐められないために強がっておく。
花音:『図星だね、秀は、何か嘘をつくとき???の顔をするからね(笑)』
僕:『何も言い返すことがないです』
花音:『アハハッ、やっぱ秀は面白いね。』
面白いと言われる事がほとんど無かったので、少し自分の母が赤くなるのを感じた。
図書室は、教室から少し離れたところにある。
だからかは分からないが読書好きの人でも図書室には立ち寄らずに教室で本を読む人が多い。
花音:『やっぱ誰もこないね』
僕:『そうだね』
花音:『あ!そうだ!この前話したアレやろうよ!』
僕:『あぁーアレね。いいよ。じゃあ本選んでくるから。10分後にこの机集合ね』
花音:『はぁーい!』
天使:『あなたは、何の本を選ぶのですか?』
悪魔:『魔導者とかねぇのか?』
僕:『あるわけねぇだろ、ここはお前の住んでた場所じゃねーんだぞ』
悪魔:『ちぇっ、つまんねぇーのー』
天使:『まぁ、まぁ、おっそれは、なるほどいいチョイスですね!あなたを少しは見直しましたよ』
僕:『だろー!』
悪魔:『俺はやめといた方がいいと思うぜー』
僕:『いいだろ!別に君が見せるわけじゃないんだし、』
天使:『えぇーそうですよ!貴方がどうこう言うものではありません!』
悪魔:『そうかぁ?まぁ本人がいいなら良いが』
悪魔は何か不服そうだったがこれは僕が見せたい小説なので、悪魔の意見はなにも取り入れない事にした。
花音:『うーん?秀は何を選んだのかなぁー?』
僕:『フッフーン!僕はこれだよ!』
花音:『何、これ?』
僕:『旧約聖書外典の(トビト記)だよ!』
花音:『一応聞いい?それってどう言う物語なの?』
僕:『これはねぇー、大天使ラファエルが、人間に変装して主人公トビトの息子トビアスの旅に同行し、悪魔を退治し、父の病を治す薬草を教え、結婚のサポートをするなど、人間を助けるヒーロー的な存在として、ラファエルが描かれている物語だよ!』
頭を抱える悪魔。誇らしげにしている天使。普通逆だろと言われてもおかしくないような世にも珍しい光景が広がっていた。
花音:『はぁー、女子と2人きりで本を交換する内容がそれ?はぁー、まぁいいか』
僕:『なんだよ!いいだろ?そんなに言うんだったら花音はどんな本なんだよ!』
花音:『私はこれ普通の日常を描いた本だよ』
僕:『こんななのどこが良いんだ?ただの生活じゃないか』
花音:『秀は本当にわかってないね。こういう生活が一番幸せなの?』
僕:『ちょっと読ませてよ』
花音:『そうだね。お互い交換して、読むって話だったし私にも秀の奴読ませてよ』
花音の本には、ある家族の日常が描かれていた。
農家の夫婦。1人の息子。その3人で、朝日を浴び家族全員で朝食を食べ夫と妻は畑へ行き息子は、学校へ向かう。家の周りには畑しか無くコンビニすら無い。でもこの家族の顔には不安どころか喜びや幸せに満ちた顔が広がっている。たった5ページで描かれている本なのに言葉には出来ない幸せが確かに詰まっていた。
花音:『思ってたよりも良い話だったわ』
僕:『、、、』
花音:『どうしたの?秀?』
僕:『ごめん、本当にごめん。この本は、なんていうかなんとも言えないけど。本能的にってゆうの?感じたことの無い幸せを感じる事ができたよ』
花音:『そう、ならよかったよ、』
花音:『私はね、いつもこの本をよんで思うの。
今私たちは、お金を稼いで安定した生活を送るために勉強をしているでしょ。でもね時間をその稼ぐ事だけに費やしたらこの本のような生活はできないんだろーなぁーって。』
僕:『な、なんで?』
花音:『だってさ、時間でお金は買えるけど時間じゃお金は買えないし別に勉強を沢山するのか間違ってるとは言わないよ。でも今しかできない大切なこともあるんじゃ無いかなぁーって』
僕は、ここまで花音が考えれる奴だとは思っていなかった。
その後特に話が盛り上がることも無く委員会は、終わり2人で教室に戻った。
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次回:第8話 幸せの定義
来週の金曜日をお楽しみに〜!
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今回はあまり良い内容がおもいつかばず話の内容が短くなってしまいました。この話を改訂版の後編で出すときに内容をモリモリにするので許してください。




