手記に紛れ込まされていたメモ帳
俺の母を殺したのはこの女だったか。
……憎しみが体を染めるがその対象はいない。
この女同様に血縁にはけ口を設けたいが、それもできないのが現実か。
まぁ、その事はどうでもいい。
目的だった書庫が見つかった。あの夢占いの本がこの場所で見つかった。
もしかしたらここになにかあるかもしれない。と、探してみたが特に目ぼしいものは表紙だけでは見つけられなかった。
まぁ、そう簡単には見つけられるとは思っていない。こんな隠し部屋を用意しているような家だ。きっとこの中に隠しているフサギサマに関する書物があるはずだ。生憎なことに時間だけはある。しかし、自分が執務室に長時間いないこと悟られたくはない。長期戦になりそうだ。
調べていく間に他のところも調べよう。
元、自宅。もはや行きたくなかったが行く必要があるな。
この手記で明らかになったのは、親はこの儀式の事を知っていた。そして何が起こるのかも。そして、誰かに口止めされていた。
そして、わかってはいたがこれは村ぐるみでのこと。やはりこの場に長居は危険だ。これを確認できただけでも儲けものだろう。
もしもの時のためにこれをここに残しておく。これが読まれているということは、きっと俺と同じ境遇の人間がこの場に来たということだと思うから。
俺の痕跡を少しでも残しておこう。
それにしてもフサギサマの祟りとはなんなのだろうか。村長である私にさえ教えて貰えてないこれは、本当に定期的な風土病だけなのだろうか。
勝手に彼は生贄にされたと思っていたが、やはり生きているのか。気味の悪い問が今私の中で渦巻いている。
これを読んでいる君もどうか気をつけてくれ。未だに全容が掴めていない。




