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フサギサマ  作者: kazuha
廃村中腹付近、井戸まわりの捜索
20/27

岡田飯店の奥で見つけた手紙

 父ちゃん。やっと帰って来れたと思ったらどうしてこんな事に……。

 原因は明確……。でもどうにもできない。

 道は開通した。それでも物資が来ないのは誰かが止めてるから。

 村長? そんなはずない。彼は私を助けてくれた。じゃぁ誰? 私を襲ったのは? 姉を殺したのは?

 まず、私の行動を整理しよう。

……原因は……明確……か。

 私が襲われる前に行っていたのは、次のフサギ祭の主役の回避方法を探っていた。何故って、村に症状を発症している人はまだいないけど、単に選ばれないようにしたいと思っていたから。

 そのために色んな人に聞いてまわってたっけ。多分、村人全員に。

 それで、裕二さんに神社の前でならなにかわかるかもってその足で鳥居をくぐった後に記憶が無くなった。

 気がついたら暗闇の中で、イスみたいな何かに手首を括り付けられて身動きが取れなかった。さらにものすごい大きな音、滝のような地面に水が打ち付けるような音で気づいたんだ。段々と水がせせり上がってるってこと。

 怖かった。

 そこに助けに来たのが村長だった。手首のロープを切ってくれて、もう肩くらいまで浸かった状態だったから泳いで村長について行ったの。

 出口は村の井戸だったの。そこには役場の人が数人いて皆驚いてた。だって、そんなところに人がいるなんて誰も思わなかったから。だって。


 井戸の水が数年ぶりに満ちたんだって。なんでも、水流を戻す装置があったらしくてそれを動かしたから、私が死にかけたらしい。ホントに笑えない。

 しかも、もうひとつ笑えない話が、父ちゃんが井戸の水を飲んで死んだのを発見してから、村長はこの井戸水の本当の姿を知ったんだって。

 井戸の中には普段から流れてるかなり少量の湧水、村長は毒水って呼んでたけど、それが流れてて、今回のような緊急時には山頂からの湧水が出るような仕掛けがあるということを文献で知ったんだって。詳しいことはよく分からないけど。

 山頂からの湧水はどうやら飲めるみたい。しかも水の量も十分にあって下からの物資を待ってもあまりあるらしい。

 ってな訳で、村長は一躍ヒーローになりました。

 そんな、生易しい話じゃないんだけどさ。

 なんでもっと早くにできなかったんだろう。できてたら父ちゃんは死なずに済んだかもしれないのに。

 しかも、なんで姉ちゃんは殺されたの? これにも理由があるはず。

 姉ちゃんは何をするために下へ向かったのか。それが理由。

 ここで推理力を働かせよう。


 姉ちゃんは役場の人。

 井戸のことを調べてた村長。

 毒水。

 その正体……。


 あぁ、姉ちゃんはフサギサマに祟られたのか。

 フサギサマ……。本当にいるの?

 本当にいるんだったら……、どうして私たち一家を殺そうとしたの?

 それに……、私の代わりに死んでた森の中の人……。

 なんで、私の指輪を持ってたの? 母ちゃんから貰った最期のプレゼントを。父ちゃんと母ちゃんしか持ってないはずの、指輪を。

 はぁ、何度考えても結論は変わらないな。

 原因は明確。犯人は(ここから破られている)

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