ゴミの中から見つかった紙切れ
私の過ちは、この村から出なかったこと。
こんなに後悔しているのに未だにここであなたの心配をしている。
何があったの?
何が心配なの?
何があなたを苦しめてるの?
顔も見れないから、ただ塞ぎ込んでるということしかわからない。
あなた達のおかげでこの村にまた日常が戻った。
野菜もまともに取れて、水も美味しい。咳に苦しむ人もいなくなった。
あの祭りにはそれだけの呪いがあった。
でも未だに、あなた達でなくても良かったと思ってる。
呪いの人柱力に幼い子供を焚べる必要はなかったはず。
私だって良かったはず。そう、私だって。あの咳さえ出なければ……。
この村に嫁いだ初めの頃にこの病が私を襲ったのを覚えている。フサギサマの呪い。嫁ぐ前に小耳にした噂話が私の体を犯して確信した。それはある。
だから、私も泣く泣く今回の話しを受け入れた。
でも、相手がまさか親友だったなんて。しかも上の人。
嫌な予感ばかり頭を過ぎった。もう既に結果の決まっていた人選だったなら、私の子は……二度と会えないんじゃないかって。
でも、帰ってきてくれた。それだけで安堵した。
しかし、相手方の気持ちを考えると、胸が張り裂けそうだった。
今でも、嫌がらせを受ける。罵詈雑言は当たり前。集団でネチネチと心を蝕んでくる。
ねぇ、あなたはどうしたい?
ちょうどあなたを養いたいと村長一家が話しを持ってきてくれた。
このまま、私の元で過ちを繰り返すのか、村長のもとで改めるのか……。
答えは決まってるわね。貴方が今一度不幸を背負うことになるのかもしれないけれど、それはたったの一瞬。
それが過ぎれば必ず幸せが待ち受けている。だってフサギサマの祝福を受けた子ですもの。
それならば、今この場であなたの罪と私の過ちを背負い地獄へ落ちましょう。それが私にできる最大の罪滅ぼしだって思うから。
最後にあなたの目につくかわからないけど、伝えたいことがあるの。
大好きよ。
強く生きて。




