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フサギサマ  作者: kazuha
廃村の家屋捜索時に発見されたもの
10/15

ゴミの中から見つかった紙切れ

 私の過ちは、この村から出なかったこと。

 こんなに後悔しているのに未だにここであなたの心配をしている。

 何があったの?

 何が心配なの?

 何があなたを苦しめてるの?

 顔も見れないから、ただ塞ぎ込んでるということしかわからない。

 あなた達のおかげでこの村にまた日常が戻った。

 野菜もまともに取れて、水も美味しい。咳に苦しむ人もいなくなった。

 あの祭りにはそれだけの呪いがあった。



 でも未だに、あなた達でなくても良かったと思ってる。

 呪いの人柱力に幼い子供を焚べる必要はなかったはず。

 私だって良かったはず。そう、私だって。あの咳さえ出なければ……。

 この村に嫁いだ初めの頃にこの病が私を襲ったのを覚えている。フサギサマの呪い。嫁ぐ前に小耳にした噂話が私の体を犯して確信した。それはある。

 だから、私も泣く泣く今回の話しを受け入れた。

 でも、相手がまさか親友だったなんて。しかも上の人。

 嫌な予感ばかり頭を過ぎった。もう既に結果の決まっていた人選だったなら、私の子は……二度と会えないんじゃないかって。

 でも、帰ってきてくれた。それだけで安堵した。

 しかし、相手方の気持ちを考えると、胸が張り裂けそうだった。


 今でも、嫌がらせを受ける。罵詈雑言は当たり前。集団でネチネチと心を蝕んでくる。


 ねぇ、あなたはどうしたい?


 ちょうどあなたを養いたいと村長一家が話しを持ってきてくれた。

 このまま、私の元で過ちを繰り返すのか、村長のもとで改めるのか……。


 答えは決まってるわね。貴方が今一度不幸を背負うことになるのかもしれないけれど、それはたったの一瞬。

 それが過ぎれば必ず幸せが待ち受けている。だってフサギサマの祝福を受けた子ですもの。

 それならば、今この場であなたの罪と私の過ちを背負い地獄へ落ちましょう。それが私にできる最大の罪滅ぼしだって思うから。


 最後にあなたの目につくかわからないけど、伝えたいことがあるの。

 大好きよ。

 強く生きて。

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