番外編「神聖大陸」
ここでは、グライが暮らす世界——その中でも「神聖大陸」と呼ばれる大陸について、
現段階で存在が確認されている国々を、できるだけわかりやすく整理していく。
読者が地図を思い浮かべながら旅できるように、方角と特徴を中心に説明する。
最後まで付き合ってもらえたなら嬉しい。
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● 神聖大陸とは
世界地図で見たとき、北西に位置する大きな大陸。
エルフ、獣族、魔族、人間——あらゆる種族が、ほぼ対等に暮らすことを許された、唯一の大地でもある。
ただし、その姿は一様ではない。
中央から南にかけての国々は比較的平和だが、北西・西・東の一帯は、
戦争や宗教対立、覇権争いが絶えない「危険区域」として知られている。
以下、六つの地域に分けて見ていく。
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① 北部地域
● ブレイン三国(帝国・王国・自由国)
神聖大陸の最北に連なる三つの国。
位置関係は、北から順に——ブレイン帝国 → ブレイン王国 → ブレイン自由国。
紀元前の時代、かつて彼らは一つにまとまった「ブレイン大帝国」として栄えていた。
しかし、反乱と飢饉が重なり、巨大な帝国は三つに裂けた。
「北神帝政」と呼ばれるほど軍事力が突出している 「ブレイン帝国」
王の権力がすべてを支配する「絶対王政」の 「ブレイン王国」
神聖大陸で唯一、多様性や男女平等を正式に認めている 「ブレイン自由国」
三国は今も対立関係にあるが、全面戦争そのものは望んでいない。
冬になれば、氷点下を記録するほど気温が落ち、北風がすべてを凍らせる厳しい地帯でもある。
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● 北中に並ぶ三公国・二帝国・南王国・過激派組織
ブレイン王国の南側一帯には、六つの国と一つの過激派組織がひしめいている。
北から順に並べると——
北リトシー公国 → 南イータリー王国 → 北リトシー第二公国 → イータリー帝国 → AERO → 東イータリー帝国 → アルマ公国
1世紀中期から2世紀後半にかけては、
北リトシー公国 と イータリー帝国 の二強が覇権を争っていた。
だが、3世紀に入ると戦争や事件が重なり、現在の六カ国と一組織へと分裂していく。
平和を重んじる政治を続けている
「北リトシー公国・北リトシー第二公国・アルマ公国」
神聖大陸の多くの国から「奴隷の王政国家」として国恥されている
「南イータリー王国」
強者の騎士団「神聖隊」あるいは「北神隊」を擁する
「イータリー帝国・東イータリー帝国」
イータリー帝国内の各州で活動する「反・イータリー反乱組織」
通称 「AERO」
ここ一帯は、今なお「覇権者争い」が続く、北部でもっとも緊張が高い地域だ。
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● 北南に並ぶ、東西分裂の王国
ラスロ王国の北側には、かつて一つだった王国が、今は西ガルバン王国と東ガルバン王国に分かれて存在している。
紀元前約220年前に分裂したとされているが、その原因は未だ不明のまま。
世界一最強の剣聖「アストルティア・ブレイド」を要する 「西ガルバン王国」
東の大帝国 ワモア帝国 を味方に付けている 「東ガルバン王国」
両国は長年対立を続けており、何度も大戦争寸前まで緊張が高まったことがある。
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② 中央地域
● ラスロ王国
西ガルバン王国の南に位置する王国。
そして、主人公グライの故郷でもある。
王国ではあるが、国王がすべてを握る「絶対王政」は志向していない。
産業・商業・工業のバランスが良く、いずれも盛んで、
他の国に比べて貧困や飢餓の発生例が極めて少ない、安定した国だ。
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● ラブ連邦 と 反ラブ連邦
エル二スタンの西に広がる、連邦制の国家。
もともとは ラブ王国・ライン国・ペテル神聖王国 の三国に分かれていたが、
長い年月の交渉と変革を経て、ひとつの「ラブ連邦」としてまとまった。
ラブ連邦は、神聖大陸で唯一の存在でもある。
「武器を持たない、持てない、持ち込ませない国」
すべての国民が平等であり、貧困や飢餓のケースはほぼ存在しない。
その在り方を否定し、過去の反乱から独立したのが反ラブ連邦だ。
反ラブ連邦は、とくに工業力の強化に力を注いでおり、
二十年以内にラブ連邦を滅ぼすことを密かに誓っている(この情報は、表向きには流れていない)。
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● スタン三国(エル二スタン・グア二スタン・ニカニスタン)
ラスロ王国の南で、帯のように並ぶ三つの国。
一番北側に 「エル二スタン」
その南に 「グア二スタン」
さらに南に 「ニカニスタン」
大昔、彼らは「スタン自由国」として一つの国だった。
しかし政府の汚職、深刻な貧困、飢餓——それらが積もり、
ついには紛争が起こって三つの国に分かれた。
国名の最後に共通して付けられた「スタン」には、
「平和を捨てない」あるいは「平和がいつまでたっても来ない」
そのどちらかの意味が込められていると言われている。
それぞれの得意分野は——
エル二スタン:産業
グア二スタン:商業
ニカニスタン:工業
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● アンビア公国
グア二スタンの東に位置する公国。
数百年ものあいだ平和を維持していたが、約二十年前から、その均衡が崩れ始めた。
大きな原因のひとつが、宗教内の対立である。
中央を拠点に広がる「ベテン教」
北部で信仰を集める「シルリング教」
南部を中心とする「サハ教」
この三つの宗教が、いまや武力衝突に足を踏み入れようとしている。
このまま事態が悪化すれば、「第二次神聖大戦」の火種になりかねない——
そう噂されるほど危うい状況だ。
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● ヴィルヘルム帝国
ニカニスタンの南に隣接する帝国。
中央地域において、もっとも「絶対攻防」を掲げている国として知られる。
——「戦うと決めたら必ず戦い、守ると決めたら決して退かない」という意味だ。
「ヴィルヘルム」の名の由来は、今から約百五十年前。
ヴィルヘルム・グラインド という騎士をリーダーに結成された
「反王政義勇団」が王国を打倒し、国王を公開処刑したのち、
新たに「ヴィルヘルム帝国」を建国したことに始まる。
首都の名も、彼の名にちなんで「ヴィルヘルム」と改められ、
彼はそのまま初代皇帝となった。
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③ 西部地域
● 紛争地域
ラブ連邦の南に広がる一帯は、ただ「紛争地域」とだけ呼ばれている。
この地では、大昔から今に至るまで、虐殺・処刑・殺し合いが繰り返されてきた。
ここから脱出することは不可能ではない。
だが、西に逃げれば——そこには十字軍がいる。
捕らえられれば、処刑され、晒し者にされるのが常だ。
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● 十字軍
ラブ連邦の西に存在する軍組織(あるいは海洋国家とも呼ばれる)。
神聖大陸で唯一、「軍そのもの」が国として成立している存在であり、
西部地域では最強クラスの戦力を誇る。
ラブ連邦のはるか東側にも、十字軍が手に入れた領土(植民地)が点在している。
彼らの目的はただ一つ——
西部全域を手中に収めること だ。
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④ 東部地域
● ワモア帝国
アンビア公国の東にそびえる、大帝国。
東ガルバン王国を強力な同盟国として従えている。
掲げている主義は「大祖国主義」。
「国を攻められたなら、その国を滅ぼす」
極端で、しかし一貫したこの考え方が、
ワモア帝国の軍事政策の根幹になっている。
軍は強く、国土も広い。
敵が攻め寄せたとしても、受ける損害を最小限に抑えつつ、
相手を叩き潰す余地を常に残している。
冬になれば、ここもまた氷点下まで冷え込む。
だが、ワモアの軍人たちは、そんな寒さの中で戦うことに慣れきっている。
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⑤ 南部地域
● シーフーロ王国
ヴィルヘルム帝国の南、海岸線に沿うように細長く伸びる王国。
神聖大陸で最強と評される海軍を持ち、
他の海洋国のどこよりも、海での戦闘に精通している。
貿易相手も多く、国全体が海の恩恵を受けている国だ。
都市だけでなく、村や田舎でさえ賑やかで、
市場や港はいつも人と物資であふれている。
ただし、北に位置するヴィルヘルム帝国とは対立関係にあるため、
両国を行き来する際には必ず パスポート(通国形) が必要になる。
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● インダロン国
シーフーロ王国の東に位置する国。
神聖大陸で唯一の「資本主義国」でもある。
北西側のヴィルヘルム帝国との仲は良好だが、
インダロン国の都市「イプシロン」が、
ソロモン民主国の都市「ソロモン」と隣り合う位置にあることが原因で、
南側との緊張は高まりつつある。
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● ソロモン民主国
インダロン国の南に広がる国。
南部地域で最も平和とされる国であり、西側のシーフーロ王国とは友好関係にある。
しかし同時に、二つの大きな問題を抱えている。
北に位置するインダロン国との緊張関係
南に位置するヤンダーニャ王国との対立
平和を望みながら、常に不安定な綱の上を歩かされている国、とも言える。
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● ヤンダーニャ王国
ソロモン民主国のさらに南に位置する王国。
国土のおよそ三割が砂漠で覆われている、過酷な土地だ。
北のソロモン民主国とは対立しており、
シーフーロ王国が間に入って必死に説得を続けているが、
いつ戦争が起きてもおかしくない危うさをはらんでいる。
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⑥ 東部・南部を取り巻く海
● 黒海
ワモア帝国の南側に広がる海域。
ヤンダーニャ王国の南西には、シーフーロ王国と貿易を行うための航路がある。
インダロン国、ソロモン民主国、ヤンダーニャ王国は、
この黒海を通じてワモア帝国や、さらに東に存在する国々と
航海による行き来が可能だ。
だが、緊張や対立が絡んでいるため、
その一往復には常に危険が付きまとう。
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● バルマリア海
シーフーロ王国の東に広がる海。
シーフーロ王国が貿易を行うとき、この海を使わないことはないと言われるほど、
重要な海路だ。
さらに南に存在する「黒帝大陸」の諸国や、ワモア帝国との貿易も、
このバルマリア海を通じて行われている。
そのおかげで、シーフーロ王国の経済は常に安定している。
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以上が、現段階で判明している「神聖大陸」の国々である。
いつ、どのタイミングでこうした設定を物語の中に差し込むかは、まだ決めていない。
ネタバレになってしまうし、その世界にも「迷惑」をかけることになる。
それでも、ここまで読んでくれたあなたに——
心から「ご成長ありがとうございました」と伝えたい。
神聖大陸の地図はXのサイトで↓
https://x.com/Ryo4649na




