落第。
落第。
私は結局半端者でした、狂い切れぬ障害者でした、私には人と関わる意義、これが結局想像つかぬままでした。
私はぐうたらな小人でした名を久助と加賀久助と名乗りました、私の記憶はあの女とのばかなやり取りから始まります、彼女とのこと以外はアルバムのように断片的な欠片で仙人の如く記憶を生きることは今できません。
中学生の頃私は少し精神の不安定な変人と言う評価のもと生きていました之には歪な生き方が根付いていました凡人として生きるには余りにつまらず狂人として生きるには余りに息苦しいそれ故に「変人」でしたこの殻は余りに暖かくそして冷たかった人から距離を取らせることも出来る人と距離を縮めることもできる、ただそこを越えてきた…彼女は…変・狂・凡どれとも似合わぬあのひとは…私に取ってはただ聖人、救世主そのものでしたイエスも敵わずブッダは平伏しムハンマドは目を焼かれるような彼女はただ俺と話してくれました極度の自然体そう、演じない「素」の凡人の俺と話してくれました。
多分その始まりは腕相撲だった男子の中で一刻のみ流行った軽い遊戯に怖気も見せず絡みに来ました男子の中で腕っぷしのあるものが彼女の友人と遊戯しました結果は友人の不敗にて終わりそしてその流行りもいつの日か鎮火しましたそしてその1ヶ月後の席替えで彼女の隣になりました。
なぁ、これが俺が今正気を保つキッカケになったんだ最悪だよけどこれを悔やむたびに涙が堪えられないんだこれとその後のあの焦げ付いたザラメみたいなあの思い出が唯一生きてたんだ。
「特別。」結局の所「変人」はある種理解があるからこそ狂っていると指を指されぬのです、彼女は私に取っては特別でした理解しようとするのすら烏滸がましく目に見える所を記録するのみ、私は物書きの草であったが毒茄子であったそのため記す詩はひどく醜い短歌を刻んでいる。
ふと嘘をつき続ける私に対して彼女は言った、
「やっぱり君は優しい」
「アホな世辞をいうような仲だったか?」
「いや、本心だよ」
「ならどこが?人を欺き嘲る俺のどこがその毒と交わる?」俺は無意識とうちに声を低くくし威圧的に言った、
「そういうとこだよ、君の優しさは同情とか比較から出てない凛として正しく導こうとしてる。」とそう言われた
続けて「君は優しすぎた、だから自分にまで優しくあった、だから自分がもうわからなくなって自分が優しいことすら忘れてしまったんだよ」告げられた途端俺は、
「黙れ!」と声を荒げてしまった1分にも満たない静寂は永劫のように続いた…
気づくと彼女は俺の頭をポンポンと軽く叩いた、頭?彼女と俺はかなり身長が離れてる、なぜ?頭?盲目のフリをやめた、俺は膝から崩れ落ちて泣いていてた、あやすように頭に手が触れていた俺は彼女に跪いていた。
それから彼女にはもう嘘をつかなくなった、俺はその時確かに彼女に好意を抱いていたただそれは親愛、いや信仰に近いものだったその時の俺は彼女のためなら命すら投げ出したろういやそれどころか他人の命すら同様と考えていた。
結局彼女には4年経ってから告白し、そしてやはり砕かれました、私には人間性すら必要ありませんでした。
「自分を裁くのは他人を裁くよりも難しい」星の王子さまにおけるサン・デグシュペリの言葉だそうで、私の罪は裁けない特に他人によっては、罪これは死を願ったことだだから罰は裁きは、生存それにつきます。
幾らかの時が経ち彼女と再会する機会を得ました、それまでの事を彼女を信仰するようになったあれからのことを思い出そうとしましたが…一切一片たりとも思い出せません。
私はただ時間を流していきました、最早それは人生ではありませんでした、私は…人生から落第いたしました、生存という罰は、それすらも遂行できず流してきました。
彼女は今は大切な人がいるそうです、そうその人の話で笑った彼女はひどく楽しそうでした私の初恋は二度と日の目を浴びず深い深いこの裂け目に今もあります、私の恋心は砕け散り道端に転がっています。
狂えず心を病み記憶をなくし考えることをやめ感情は一部欠落した、これはやはり人ではありません、廃れたこの紙に赤く書かれたこの数字は私の命日でした、禊祓ず自分の定義した罰すら無くした俺は慢性的な罪人、罪。
死によって「人間」落第。




