チャレンジングな女
「ただいまー」
「たっだいまーっ!!」
「同上っ!!」
「·····あ、お菓子に夢中だった、ただいま」
「帰ったー」
「ただま·····」
「おかえりソフィちゃ····· 何それ」
ある日、私は子供たち総勢5人を連れて日本のとある場所に行って、そんでなんやかんや·····も特に無く普通に異世界にある自宅に帰ってきた。
ちなみに長女のフェニカ、1.5女のヒュプノ、次女のルナ、双子で長男のラルドと三女のヒスイが今日のメンバーだ。
たまに妹でフェニカと歳の近いイデアもしれっと娘に混ざって加わるからMAX6人だ。
で、話を戻すと私たちが帰ってくるなり、夫が私を見て『何それ』とか言ってきた。
「·····えっと?ルナのデカキショのグッズ買いに行ったんだよね?」
「そう、みてみておとうさん、頑張ってA賞から全コンプした」
「よかったねルナ、次のテストも点数下げないよう頑張るんだよ」
「頑張ったの私なんだよなぁ·····」
ちなみに今日はルナのテストがオール100点だったお祝いだった。
うん、お祝いに7万使ったわ、3店舗分のくじ引き全部引いて景品全部手に入れたし。
·····大変だった、大人気でどの店も売り切れ続出だったから日本中を転移で探し回る羽目になったし。
あと他の子供たちは日本でお菓子が買いたいって言って着いてきてた。
「·····フィーロ君、何円使ったとかは聞かないで」
「あっそっちは別に聞くつもりないよ、それより」
「·····私の方だよね、うん」
別に子供たちは良い、問題は私だ。
自分でもわかってるけど、私の悪い癖が出てしまった。
「とりあえず子供たち!各自手洗いうがいして解散っ!·····買ったお菓子は1週間分のお菓子だから今日食べきらない事、いいね?」
『『はーい』』
「よし、それじゃ行ってこーい!」
とりあえずまずはフィーロ君と話す前に子供たちを自由にさせておいた。
ルナなんかはもう手洗いうがいを忘れそうなくらい待ちきれなさそうだったし。
「·····さてソフィちゃん」
「はぁい·····」
そして私は別室でフィーロ君と話をする羽目になった。
◇
「·····はぁ」
「い、いや、だって仕方ないじゃん、欲しくなったんだしお金も·····」
「お金の問題じゃないって何回言ったらわかるの?ねぇ?」
「·····ゴメンナサイ」
その後、話を初めて2分で話は終わった。
説教モードに切り替わったからね☆
·····三十路超えたババアが☆とか付けたら痛いな、やめとこ。
ただでさえ説教されてるってのに、これ以上恥は増やしたくない。
「僕、というかなかよし組の皆からも言われてるよね?お菓子買いすぎないでって」
「ゴメンナサイ」
で、なぜ怒られてるかというとお菓子の買いすぎと、私の悪い癖が出てしまったからだ。
その問題になってるお菓子たちが今まさに机の上に乗っている。
「で?·····これ何」
「·····チーズ味のガム」
「こっちのは?」
「·····坦々麺風味キャンディー」
「うわ、酷·····」
「·····明太マヨソフトキャンディは良くない?」
「あっこれ僕も知ってる、というかこれまた買ったんだ」
「·····ジンギスカン・ソフトキャンディね、私好き」
「蜂の子の素揚げ、マシュマロにポテトチップス昆虫味、それとフェモ·····何これ」
「それねフェモラータオオモモブトハムシの幼虫プリン、杏仁豆腐風らしいよ」
「知りたくないんだけど幼虫の味なんて?というかソフィちゃん虫ダメだったよね?僕も無理だし····· それなのに他にもまだまだあるんだけど?ねぇほんと何してんの?」
「スミマセン·····」
私の悪い癖、それは『チャレンジングな新商品をつい買ってしまう』というモノだ。
だって、面白そうだったんだもん·····
昔っからそうなのよ、私って。
で、なんでフィーロ君がこんな怒ってるかと言うと、私のお眼鏡にかなったモノはとりあえず買うから量が凄くて、食べきれなくて昔みんなに食わせたからだ。
特に1番の被害者がフィーロ君で、彼は私たちがまだ付き合う前の両者とも片思い時代に、私の気を引くためなのかゲテモノ喰いに無理して付いてきてた。
その時に素揚げのセミやらスライムやら新商品の熟成肉串(腐ってる)やらパフェロンチーノを食べさせられてそれがトラウマになっているのよね。
ちなみに被害者ランキング2位はエビちゃんだけど、彼女もゲテモノ好きな所あるからほぼ私と同類だ。
おっと閑話休題。
「·····あの時は喜んでたじゃん」
「無理してたから、僕もあの時の自分は狂ってたってわかってるから」
「相対的に私が狂ってるって事じゃん·····」
「そうだよ?」
「わぁい辛辣ぅ」
で、いい歳した大人になっても私はその悪癖をやめられず、こうして子供たちの買い物に付き合ってた時に見つけたチャレンジングな物を買ってた結果、こうなってしまった。
「ソフィちゃん、それ食べ切るまでお菓子抜き」
「ええぇ·····?いや、だってこれ不味いの確定だし普通のも·····」
「ダメッ!そうでもしないと反省しないでしょ!!どうせ食べ切るまでの間しか反省しないだろうけどさ」
「ごめん·····」
で、私が何回も懲りないでチャレンジングな新商品を買ってくるせいで、我が家では買ってきたのを食べきらない限り普通のお菓子ぬきというルールが出来た。
あっ、これで適用されるの17回目ね。
『おとうさん、おかーさん、自慢したい、はやくはやく』
「·····ルナが自慢したいみたいだからもうこれ以上は言うつもりないけど、絶対に僕たちに食べさせようとしないで、いいね?」
「·····はーい」
そんなこんなで、特に変わりなくいつも通りの説教を食らって私は開放されたのだった。
名前:ソフィ・シュテイン
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「癖になってんだ、面白そうなモノ見かけたら買っちゃうの」
名前:フィーロ
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「やめて?本気でやめて??」




