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魔法学校の先生のお仕事 Part3


『ちょーっと待ったー!私の方がそんなのより凄いわ!!!』



「うげ·····」


「うわもう1人面倒なのきた·····」



私の妹のイデアがファイアリザードを倒しながら私の元へやってきた直後、森の中からさらにもう一人出て来た。

その少女はイデアのような金髪だけれども、セミショートくらいの髪の長さのイデアとは真逆のロングヘアで、太陽の下に出てくると前分けにして見えているおでこがつやっと輝いた。


「·····先生まで私の事面倒なのって呼ぶの酷くない?」

「だってマリアちゃん、イデアと絡むと9割でケンカするじゃん」


「ま、まぁそうだけど、イデアのやつばかり褒める先生が悪いのよ!」



·····見てわかる通り、マリアちゃんはいわゆるライバル系のちょっとめんどくさいタイプの子だ。

しょっちゅうイデアにケンカ売っては勝ったり負けたりして、お互いに切磋琢磨して成長し合っている仲なんだけど、一応だけど2人とも大親友でもある。


「ねーねーねーマリアちゃ〜ん、マリアちゃんは何倒した?それともまだ?」

「うるさいわね!もうとっくに倒してるわよ!私たちの班はイヴィルハウンドを倒したわ」


「ふふーん、わたしはファイアブリザードを倒したもんね!すごいでしょ!」


「·····ファイアブリザード???えっ、何それ」


「そう!ファイアブリザードだよ!!ファイアなブリザードなの知らない?」

「????」


「イデア、ファイア『ブリザード』だと炎の吹雪って意味になるよ、正しくはリザードだよ」


「·····あっ、んへへっ」


「バカね」

「あっひどーい!マリアちゃんがバカって言ったー!!バカって言う方がバカなんだよー!」

「むがぁーっ!腹立つ!ボコしてやるからかかってこい!」


「きゃあ!こわーい!んひひっ」



ほらケンカが始まった。


私がケンカを仲裁してる間に、この少女についてちょっと開設しよう。


この子、マリアちゃんの本名は『マリア・ピ・サークレット』と言う名前だ。

名前にこの国、サークレット王国の名前が入ってる所からわかる通りこの子は王族の子だ。


·····といっても、王家の名前は『○○・ラ・サークレット』で、この子は王家の血を受け継いだ貴族の子供だから、実際は侯爵くらいの権限しかない。


ちなみにウチというか私の同級生で大親友には本物が居る。

『ウナ・ウェア・ラ・サークレット』って名前の子でこの国の次の女王になるガチもんの王族だ。


閑話休題


んでマリアちゃんはプライドがめちゃくちゃに高くて入学した時から優秀なイデアを目の敵にしていて、初日からケンカ売ってボロクソにやられた程高い。


ちなみに実力が無いわけではなくて、魔法使いの中でも10%も居ない全属性が使える魔法使いで、魔力量もかなり豊富という優秀な子だ。

だからこそ自分の力に驕っていて、やたら強いイデアを認めたくなくてケンカの大バーゲンセールをしてるって訳だ。


「くっ、この·····」

「あはは、私には勝てないよーん!」


ただ、マリアちゃんはだいぶ成長して心身ともに強くなったとはいえ、元から桁違いに強いイデアには勝てない。


·····だからこそ。


「チッ、じゃあ仕方ない!」

「げぇっ!!?」


「師匠!」

「いいよーん」


「はいっ!じゃあキノコ神拳使う!」

「うげぇっ!!?!?お姉ちゃんマリアちゃんのこれ止めてよ!!私苦手なんだから!!」


「これが本物の!キノコ神拳奥義『ファイアブリーザード』よ!!」


ヒュボォーッ!!


「ぎゃわーっ!!?ひやっこあつい!!あっついあちあちつめたいっ!!?!?むぎゃわーっ!!!」



イデアは強すぎた。



それこそ、クラス2位の実力を持つマリアちゃんでさえ足元にも及ばないほどに。


私は学校とは友達と切磋琢磨して成長する場所だと思ってて、現にイデアのように無敵の強さを誇っていた私には後から来た魔王のエビちゃんが居たからこそ勉強に張り合いがあった。



·····だからこそ、そして彼女がイデアに勝ちたいと望んだからこそ、私はマリアちゃんを弟子にした。


勉強は地頭が良くて特には教えてないんだけど、それ以外は全て教えている。

魔法の超スパルタな特訓に、私が師範を務める世界の法則をも捻じ曲げる『キノコ神拳』や普通に料理とかを教えて、しかもプライドの高さ故なのか挫折せず耐えている。



故に彼女が本気を出すと、最強クラスのイデアさえ恐れる無類の強さを発揮できるのだ!!


「あーはっはっ!どう?本物のファイアブリーザードは!熱····· いや冷た····· ·····えっと、どっち?」

「熱冷たい!」


「だからどっちなのよ!って聞いてるのよ!!」


「冷たくて熱いんだってぇ!!」



で、キノコ神拳って何かと言うと『ギャグ漫画』の力を呼び出す拳法だ。


これがマジで強くて、簡単に説明すると○○○ー○・○ー○○のアレで、うまくリズムに乗せる事が出来ると無から物を出したり、どんな攻撃を食らっても次のシーンでは無傷で復帰してるし、更にはたとえ死んでも生き返れる正にチートな能力がある。


更にキノコ神拳のヤバい所は、他のものと比べても桁違いにこの『ギャグ漫画化』の力が強い点だ。


私はこのギャグ化を『自分のリズムの押し付け』と呼んでいて、例えば

『どんなシリアスなシーンでも背後に突然インド人の集団が現れてコミカルな音楽と共に踊りだしたら悲しみがゼロになる』

みたいな感じで、普通の世界を自身のギャグのリズムで上塗りする事で圧倒するとんでもない力だ。


「だから、熱寒いって言ってるのにぃっ!!ほんと反則だからーっ!!」


「っていうかまずファイアブリーザードって何なのよ!」

「しらない!私が知ってる分けないじゃんっ!!」


「アンタが先に言ってたんでしょ!!」

「間違えたんだってぇー!!もー許して、むりー!負けでいいからぁー!!!」


「よし!勝った!第2部~完~!!」

「おーいマリアちゃん、勝手に終わらせないで?」



そんこんなで、この勝負はマリアちゃんの勝ち·····


「とでも言うと思った?」


「「えっ?」」


「2人とも、授業中に····· それも特に危険な校外実習の時にケンカはしないでって言うの、何回目だと思ってる?」


「·····3回目」

「·····4回目よ、これ含めて」


「·····ゼロが1つ足りないわ!!!キノコ神拳究極奥義オチはゲンコツよ!!」


\ゲンコツ×2!!!/


「ギャワーッ!!!!」

「っぴぎゃぃ!!!」



「·····何回言えばわかるんだろうねあの2人」

「さ、さぁ?」

「30回言われても分からないんだからしかないんじゃない?」

「あ、あはは·····」

「こっちのはんちょーがいっつも迷惑かけてごめんなさい·····」

「いや、こっちも·····」


「あー、イデアとマリアを除く班員8人と7班の子たち、後は帰るだけだから大丈夫だよね?」


『『大丈夫ー』』


「じゃあ私はこれから2人を説教部屋に連れていくから、安全に帰ってね?·····先生方も担任の先生に伝えといて下さいね」


「分かりました、·····正直この2人は我々の手に負えないので、お願いします」

「承知した」


「ま、まって、おねーちゃんの説教はシャレにならないから!」

「サトミ校長センセー譲りの説教はホンキでダメ!!わたしのキノコ神拳のチカラも全く通じないら!や、やめて·····?私は王族よ·····?」


「はいはい私は神だからもっと偉いよ、それに説教部屋に上下も左右も無い」






「それに慈悲もないからね」



「ぎゃ、ぎゃっわぁぁぁぁああーーーー!!!」

「あぁ····· 帰りは寮の門限、間違いなく過ぎるヤツだわ·····」


「転移」


シュンッ



そして私は問題児2人を、私も学生時代によくブチ込まれてた説教部屋へと転移魔法で連れて行ったのだった。

名前:ソフィ・シュテイン

コメント

「イデアが学校帰るの転移で楽できたからラッキーとか思ってたからゲンコツもう3回食らわせたわ」


名前:イデア・シュテイン

コメント

「うぅぅううっ····· おねーちゃんのゲンコツ、マンガみたいな馬鹿みたいなタンコブできるから痛いしバカみたいな見た目になるからホントにやだぁ····· ほらみてよ私もマリア(バカ)みたいになっちゃってるじゃん!っっっっぎゃわあ!!!もう1回殴ったなぁ!おかーさんにも·····20回くらいゲンコツ食らってるかも」


名前:マリア・ピ・サークレット

コメント

「こ、こいつまたバカって言ったなぁ!ふざけんな、タンコブ増やしてやる!!·····あっまって先生、私にじゃない、コイツにって意味だから、ちょ、ッピギャァーーーーー!!???」

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