体力テストで無双してみた
という訳で、次のテストは運動系のテストだ。
「·····お主、長座体前屈と上体起こし飛ばしたじゃろ」
「だって普通だったし?」
ちなみにこの体力テストは校長先生が広めたから基本的に日本式になってて、長座体前屈とか上体起こしが普通にある。
まぁ、この2つは特に何か特段面白い事も起きなかったからカットした。
「いやお主、前屈の記録が悪くて自分の骨を無理やり折って記録出しとったじゃろ」
「·····別にいいじゃん」
「良くないのじゃ、まったく·····」
ちなみに長座体前屈は49cmだった、平均よりちょっと高い程度で微妙な記録だ。
あと上体起こしは55回でまぁまぁ行ったけど、戻るスピードが遅くてあんまり記録は出なかった。
一応重力を変更したりすれば早く戻れるけど、そこまでやる気はなかったからこの位にしておいた。
という訳で、次は本命の運動系テストだ。
「·····でもねぇ」
「うむ、暇じゃのぅ」
「はぁ····· はぁっ·····!500回超えてんのに、なんなんだあの2人は·····ッ!!」
「むり·····」
「ししょーヤバい·····」
私とエビちゃんは、シャトルランをしながらのんびり話していた。
まぁ片道の制限時間が3.8秒くらいしかないから、普通の人は全力疾走しないと間に合わないレベルなんだけど。
ちなみにマリナちゃんとソニアは250回くらいで2人とも脱落、体力自慢の鉱夫や冒険者はスピードが追いつかず120回くらいでほぼ全滅、唯一Aランクのユン(略 だけ500回まで辿り着いていた。
そんな彼も息も絶え絶えな状態だから、もうすぐ限界を迎えるだろう。
まあ私たちに関しては、まだ体力の1割も使ってないけどね。
「校長先生、3000m走にしなかったの流石だよね」
「うむ、3000mなら持久走にもならぬからのぅ」
「くそ····· 3000mくらいなら楽勝なんだけどな·····」
で、この世界の体力テストの持久走がシャトルランなのは、皆めっちゃ足が早いからだ。
一般人最速級の参考記録は、元々ギルドの郵便配達員で今は私の受付担当になってる同い年のマリアージュさんが3000mを1分50秒くらいで踏破できる。
時速はなんと100km/h、競馬のサラブレッドより早く走れる脚力がある。
控えめに言ってバケモノだ。
ちなみに何回か蹴られたことあるけど、防御無しだと十数m吹っ飛ばされるから本当にヤバい。
で、一般人でこれだからAランク冒険者ともなるとさらに凄い。
「あっ、ユングフラウヨッホさん間に合いませんでしたね、記録517回です」
「くそっ····· もう無理だ·····」
「ありゃ、もうくたばっちゃったか」
「弱いのぅ」
「2人が·····異常なんだよ·····」
話を戻して、なぜシャトルランにしたのかって言うと3000mくらいだとこの世界だと持久走になりゃしないからだ。
それに対しシャトルランは20mだけど最短で3.8秒で20mを走るのを何度も繰り返すからかなり体力を消耗する。
だから体力の上限を見るのにシャトルランは有効と言うわけだ。
『ソフィさんエヴィリンさん、もう550回と予定時刻を超えたのでこの辺りで·····』
「あっはーい」
「わかったのじゃー」
まぁ、私たちに関してはシャトルランでも体力の上限を測りきれないんだけど。
魔法学校にいた頃も低学年の頃は上限は行かなかったけど、中学年になってからは500回でストップ掛けられてたし。
「ふぅ、軽いウォーミングアップになったかな」
「ちといい汗をかいたのじゃ」
「うっ、あたし汗臭いか·····?」
「私もちょっと汗臭いわ、汗ほとんどかいてない師匠が羨ましい·····」
記録550回でストップした私たちは、軽く汗を拭いて休むこともなく次のテストに向かったのだった。
◇
そしてここからはダイジェストだ。
まずは100m走だ。
ちなみに私の世界では50mだと早すぎてゴールを計測する人が計測しきれないから、少し伸びて100mになってる。
「1位置について、よーい····· ど」
ドォンッ!!
「ん、·····ん?」
「やべっ、見失っちまった」
「あー大丈夫」
「ワシらが押しといたのじゃ」
まぁ、私たちは大気圏内で全力疾走で超音速超えるから、100mも1000mもあんまり変わりないけど。
そして早すぎて計測する人がタイマーを押せなかったから、ゴールした私たちが自分で押して止めたから若干タイムがのびてしまった。
「記録····· ソフィさん0.15秒、エヴィリンさん0.19秒·····???」
「私はマッハ2かぁ」
「ワシは約1.5じゃのぅ」
「エグいな····· あっ、ユングフラウヨッホさん2.4秒です」
ちなみに私たちは風分けの魔法で音速の壁を回避してるからソニックブームは出ないのよね。
で、他の人の記録はユンが2.4秒、マリナちゃんは3.2秒でソニアは2.8秒だった。
ユンは前のシャトルランで体力を使い切って若干タイムが落ちたらしい。
そして平均値は私たちを除いた場合、だいたい8秒くらいと平均値で世界記録を抜いていた。
◇
続いてボール投げはというと·····
「お2人は参加禁止です」
「え、なんで?」
「なぜじゃ!?」
「ボールも安くないんですよ?2人が投げたら確実に紛失するので」
「まぁ·····」
「100kmくらいは行くからのぅ」
参加禁止で記録無しだった。
腹いせにそこら辺の石を北の方角に投げたら、普通に海に届いた。
だいたい300kmくらいだった。
ちなみにユンは270m、マリナちゃんが320m、ソニアは180mで、平均は170mくらいだった。
マリナちゃんは拳法をやってるから腕を使う系の競技は得意だったらしく、割と好成績だった。
◇
そんなこんなで体力テストも終わりを迎え、私たちは結果を受け取っていた。
「えーっと?なになに·····」
「異常無し、じゃな」
まぁ分かりきってた事けど、結果は異常無しだった。
「いやどう考えても異常ありだったと思うけど」
「じゃな、異常な結果じゃったし」
「いや2人は上方向に異常なだけだろ、問題があるのは下方向の異常な記録だろ」
「そこの名前長いやつ、師匠にツッコミ入れてたら過労死するわよ」
「うんうん、ソフィたちにツッコミ入れてたら体力がいくらあっても足りないから」
·····なんで体力テストしただけなのに弟子たちからボロくそ言われなきゃいけないの?
私は若干落ち込みながら、エビちゃんとともに帰路に着いたのだった。
名前:ソフィ・シュテイン
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「体力テストってなんか懐かしかったね、6年の時だっけ?エビちゃんが立ち幅跳びで壁にめり込んだのって」
名前:エヴィリン
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「そういうお主はボール投げで毎回裏山を吹き飛ばして魔法で戻しとったじゃろ」
名前:ユングフラウヨッホ
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「あっダメだこの2人俺達と根本から違うわ」
名前:マリナ
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「まず比べようとしてる時点で意味ないのよ、絶対かてないんだから」
名前:ソニア
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「あたしは特殊能力が強いだけで、素はそんなに····· えっ強いんだこの記録、ソフィと比べて弱いから弱いんだと思ってた」




