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最初の日記

 五月十三日(水)


 今後、エリカさんの魂が戻ってきたことを考え、今日からこの手帳に日記をつけていく。

 あなたの体と立場で俺がなにをしていたのか、今現在がどういう状況なのか、引き継げるようにしておくので利用してほしい。


 まず最初に自分の自己紹介をしておこうと思う


(中略)


 目覚めてから、病院で山城さんと会話している。事故の状況を聞くために、看護師の方に聞いて病室を訪ねた。ちなみに、この話をすると父は驚いていた。もしかしたらなにか失敗しているかもしれないが、今のところ俺にはわからない。


(中略)


 そして、エリカさんの魂の在り処を探すために部屋中を引っ掻き回してみたが、結局なにも得ることができなかった。


 俺の体はおそらく、消えてしまっている。もし、エリカさんが戻ってきたら俺がどうなってしまうのかわからないが、それでもエリカさんの魂が見つかればすぐに返したいと思っている。

 それを最終的な目的として、それまではエリカさんの体を使わせてもらう。


 ただ、自分が入れ替わっていることをあなたの両親に伝えることはできなかった。

 本当のことを言えば、最初に目覚めたとき、病院のベッドの上で伝えようと考えていた。だが、心配そうな二人の顔を見ると、体が勝手に泣き出してしまった。そんな年齢相応の涙を流した後に、自分が入れ替わっていると言うこともできず……といった感じだ。あのときの涙は今でもよくわかっていない。俺からすると、まったく見知らぬ二人だったはずなのに。


 とにかく、入れ替わったことは言い出すことができなかった。なのであなたのフリをしながら生活を続け、あなたの魂を探そうと思う。あなたにとっては気持ちの悪い、不快な話かもしれないが、俺も望んで入れ替わったわけじゃないので許してほしい。


 俺も、あなたから体を奪ってまで生きていたいとは思っていない。

 もしあなたの魂がどこかにあるなら、返事をしてほしい。すぐに呼んでほしい。


 俺が、あなたを エリカさんを殺していない、ということを証明してほしい。

 俺が罪の意識でいっぱいになる前に、助けてほしい。


 書き始めてから言うのもなんだが、この良さげな手帳がまったく使われていなかったので使ってしまった。もし、使わないで保管しておきたかった、大事なものだったら申し訳ない。


 追記


 あなたのお父さんに謝りたいことがあります。

 俺はエリカさんのフリをするために、あなたの母と風呂に入りました。やましい気持ちはありません。そして不思議と、やましい気持ちにもなりませんでした。女の体になったせいかもしれません。

(二重取り消し線)ちなみに一緒に入ったのは、母がいつも一緒に入っているみたいなことを言っていたので、ここで断ったら不自然かなと思い、断れなかったとい(二重取り消し線)

 詳しく書こうと思いましたが、言い訳しているみたいで逆に気持ち悪いと思ったのでやめておきます。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

ここが序章の終わりになります。


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